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「おつかれさまです」
堀田と白井は、すぐさま頭を下げた。
杉尾が捜査現場を訪れることは滅多になかったが、今回の事件に関しては、なぜか度々顔を出していた。
「ずいぶんと難航してるようじゃないか」
杉尾が言うと、
「申し訳ございません」
堀田は再び頭を下げた。
「まあ、仕方ない面もある。こう不可解な事件ばかり続いたんではな。
だが、犯人が見つかりませんでした、では、世間様は納得してくれんぞ」
杉尾は空いている椅子に座った。
「何か進展はあったのか?」
「一応ですが」
堀田は重苦しい口調で言うと、里奈が撮った写真数点を杉尾に見せた。
それらを見るや、杉尾は不快な表情を受かべた。




