表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
キラーB  作者: 獅子奉篁
131/341

130

しばらくして、プールサイドに、黒服にサングラスのがっちりした体格の男が姿を見せた。


「まだ外にいるのか」


マットの上で寝そべっている男が尋ねた。


「はい、この暑い中、張り込みを続けています」


黒服のボディーガード風の男が答えた。


「馬鹿なやつらだ」


「どういたしましょう?」


「放っておけ。

下手に動くと、また何書かれるか分らんからな」


「承知しました」


黒服の男は答えると、屋敷の中へと戻って行った。


「ちっ、不味くなったじゃねえか」


男はつぶやくと身を乗り出し、水の上にグラスを傾けた。

グラスに入っていた赤い液体が、プールの水に流れ落ちた。

まるで、血のように見えた。


「ちんけなタブロイド誌の分際で、生意気に嗅ぎまわりやがって。

よっぽど頭が悪いらしいな。

見せしめに一人殺してやるか。

ちょっとは学習するだろう」


やがて、男は疲れたのか、読みかけだった雑誌を広げて顔の上にかけ、仰向けのままプールに浮かんだマットの上で寝てしまった。


夏の陽射しが、さらに強く照りつけていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ