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「ほんの少しでいいから、インタビューに答えてほしいんスよ」
汗だくの徳丸は、手で顔を扇ぎながらインターホンに向かって話していた。
里奈には、徳丸の態度がずいぶんと横柄なものに思われた。
「社長は不在ですので」
インターホンからは、そっけない声がした。
「嘘はやめましょうよ。
こっちは、でかい車に乗ったおたくの社長が中に入るのを見てるんですよ」
「・・・・・・」
「ねえ、聞いてますか?ねえ」
徳丸が声を荒げた。
「ツーッ、ツーッ」
「ちくしょう、切りやがった」
徳丸は、門の壁を数回叩いた。
ペタペタという音が空しく響いた。
「あの」
「何だ?」
徳丸は門の白壁にもたれ、息を荒げたまま、里奈を見た。




