表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
キラーB  作者: 獅子奉篁
116/341

115

翌日、出勤した里奈は、前日に撮影したフィルムを年季の入ったカメラから取り出し、現像室に提出した。


事件の現場となったホテルの様子を写したものも幾つかあったが、ほとんどは徳丸の指示で撮ったオウギワシの写真だった。


カメラマンの中には、古いカメラを好んでつかう者も居るが、里奈が勤めている啓示社の場合はそうではない。


新しいカメラを購入する予算が無いために、新規購入が見送られているのである。

一応、建前上は、「古いカメラの方が味がある」という社長の言葉を尊重していることになってはいるのだが。


ただ、里奈が使っているカメラはマニア垂涎のものではある。

もちろん、初心者の里奈がその価値を理解しているはずもない。


徳丸がいつも通りに遅れて出勤すると、2人はデスクに呼び出され、こっぴどく叱られた。


前々日に起きた事件現場の取材をさぼっていたことが、発覚したためである。


「先輩の指示に仕方なく従っただけなのに、どうして私まで怒られなくちゃならなんですかっ」


デスクのもとを離れ、徳丸と2人きりになると、里奈は不満を爆発させた。


「昨日撮った写真なんて、鳥を写しただけなんだから、仕事には何の関係もありませんよね?

散々連れ回されたこっちの身にもなってくださいよ」


里奈の怒りはまったく収まらないでいた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ