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キラーB 10
「この丸い跡は何だね?」
堀田は、鑑識の1人に尋ねた。
丁度、しゃがんでベッド周辺を調べているところだった。
「わかりませんが、吸盤の跡のように見えますね」
「吸盤?タコとかイカに付いてるやつか?」
「ええ」
「そんなバカな!」
堀田は顔を近づけて見てみた。
確かに、そんな風に見えなくもない。
だが、もしこれがタコやイカの一個の吸盤の大きさだとすれば、全体のサイズはとんでもないものになる。
タコとかイカが人間を襲うなどということがあるのだろうか?
しかも、被害者が殺されたのは、高層マンションの一室なのだ。




