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ナノマシン

 生身の人体に演算能力を与えるための小型機械群

 導入すると大概の病を受け付けず解毒や体調の管理も容易になり、寿命も延びる


 3610年の世界において、導入して当然のコロニー社会が形成されている。人権

 非導入者が就けれる仕事は少なく、宗教家もしくは自然体主義者と見なされる

 ただし非導入者であれば、情報面から攻撃を受ける機会が減るので、国家や組織の重要な情報を扱う一部の者にも非導入者は存在する。



○種類


 物語開始時点で機能している体内ナノマシンは、大きく分けて7種類


 AI-フルが開発した地球一般型と地球ハイエンド型

 火星人類が開発した火星一般型と火星ハイエンド型

 火星ハイエンド型を小鳥遊 鏡花が魔改造した群機N(ゴエティア)シリーズ

 群機NシリーズをAI-センカが改修した王機N01(ロイヤル)シリーズ

 群機NシリーズをAI-フルが改造した模造天使(オリンピア)シリーズ



○導入


 未導入のナノマシン群を何らかの形で体内に入れて導入する

 体内にナノマシン制臓器が正しく構築されると、導入が完了する

 基本的に1度体内に導入すると、導入者以外からの情報を寄せ付けなくなる

 多くのコロニー市民は、情報処理の知識を学んだ後で、親の監督の下で導入する

 安全を慮り、小学入学時に専用の指導員の下で導入する者も多い


 地球型は、アーコロジー連合の監査下にある国家機関によって培養されている

 導入用ナノマシンはカプセル状で、CCCのAIサポート下で確実に導入できる

 お値段1カプセル1万円~。コロニー市民は1年に1回、健康診断の際に服用

 最新版を導入し直すと、古いナノマシン制臓器は破壊され、体外に排出される


 火星型は、火星コロニーの研究機関によって開発&増やされていたもの

 地球圏での培養は、一部シェルシティなどに限られている。導入方法は、遺伝子情報を学習させたナノマシンを静脈注入して導入する。地球型に比べて高負荷高燃費。性能の上限も高いが下限を設けられていないため、ナノマシン適性が低い者では地球型ナノマシン以下の性能しか引き出せない

 導入時にAIサポートは受けられず、研究機関が技術もろとも消失しているため、最新版は地球には現存しておらず、まともなアップデートも受けられない


 群機Nシリーズは導入者に適性が問われる。一般販売はされていないが、かつて無差別にバラ撒かれたことで、未導入ナノマシンは火星型よりも数多く、世界各地で培養され保存されている。大半の導入法は火星型ナノマシンと同一。例外もある

 拒絶反応が出る場合がある。導入に失敗すると、即死もしくは後遺症が残る

 導入に成功しても、特化性能に適応できなければナノマシン暴走後、確実に死ぬ

 前者は肉体を、後者は精神を、ナノマシンが導入者を判定した結果である

 一般に不良品と呼ばれている。また1度導入すると絶対に破棄ができなくなる

 他機種を一定量摂取してナノマシンを解析できれば機能のアップデートは可能


 王機N01シリーズに、生身の導入者はいない

 その名の通り、王族級NPCの為に設計されたN1000内のAI専用ナノマシンである

 群機Nシリーズの改修版ではあるが、特化機能が削られている。仮にN1000外にナノマシンが出回った場合、導入時のハードルは群機Nシリーズと比べて低くなる


 模造天使シリーズは、一般販売も培養も配布もされていない

 AIフルの手で既存のナノマシン群を改造し、群機Nシリーズを模倣できる下地にフォーマット。そして群機Nシリーズ導入者と接続させる事で、導入が完了する

 N1000内の改造処理は、白離病とバグ判定されて、デバッグ対象にされている

 適性の有無は関わらず、生きて模造元となるナノマシン導入者と接続さえできれば、たとえどんなナノマシン群でも導入できる。とはいえマシンスペックは据え置きなので機能を十全に発揮するには双方相応のナノマシン導入者である必要がある



○操作


 感覚的かつ技能的に操作が可能な情報端末である

 導入者は自身の手足のように、あるいは息をするように情報を扱えるようになる

 どれほどの精度で扱えるかは、適性や習熟度、ナノマシンの種類によって変わる

 統星語などのプログラム言語を介して、ナノマシン本体に命令も可能である


 操作によっては怪我や事故に繋がる。意図せず死亡に繋がる事も少なくない

 なので扱い方は幼少期に親から学び、国の教育機関で長期間みっちりと教わる

 孤児や教育機関が設けられていないコロニーでは、独学で学んでいる者も多い


 ナノマシン適性は肉体が衰えるほど低下。遺伝子操作の痕跡があったり、機械化義体を備えていても低下する。なるべるナチュラルな状態が望ましい



○体内ナノマシン制臓器


 導入者の人体に構築されるメイン演算装置

 量子ビットと精神の信号を処理できる非決定性チューリング機械[NTM]

 ナノマシンの稼働に必要な栄養素や補材(マテリアル)を貯蔵できる器官でもある

 現代人にとってナノマシンといえば、まずコレを指す


 血中ナノマシンを作り出す工場であり、血中ナノマシンの機能を管理する司令塔


 情報処理用の第2の脳ともいえる。現代人が人間を辞めてる要因その1

 この臓器が形成された人体は、脳と心臓を破壊しても即死しない

 首や血管を切られようが、N制臓器と血中Nが無くなるまで稼働し続ける

 後述する血中ナノマシンの扱いによっては、自己修復すら可能になる


 地球一般型ナノマシン制臓器の正確な場所は、盲腸と膀胱の間

 虫垂を魔改造して成長していき膀胱と接続。最終的な重量は300gほどに収まる

 地球ハイエンド型は、大腸の一部も制臓器に変わり、1000gを超える場合もある


 火星一般型は、上記に加えて全身の骨髄も体内ナノマシン制臓器に作り変える

 ハイエンド型の場合は、さらに心臓と血管も置き換える


 群機Nシリーズは、上記すべてに加えて、それぞれで異なった内臓が置換される

 脳を制臓器に変える物もあれば、骨と筋肉を作り変える物、消化器官や臓器の全てを変える物、人体のほぼすべてを制臓器に作り替えるものもある


 王機N01シリーズの導入は、群機Nシリーズの脳全体が置換された場合と同等


 模造天使シリーズは、改造過程で制臓器の置換領域が増える

 白離病として視認できる場合は、白く染まる部分が該当する

 病の進行で全身が白く染まれば、臓器すべてが置換されたことを示す



○体内ナノマシン専用プログラム


 通称:Nプログラム、あるいはNP。計算複雑性理論のNPとは無関係

 体内の全ナノマシンの制御を、記載されたプログラム通りに動作させるもの

 筋力を増幅したり、肌を変質させたり、脳に働きかけたり、精神を弄ったりとやりたい放題できる現代人の人力チート。現代人が人間をやめてる要因その2


 多数のNPを使いこなし、自身のナノマシンを加工した生体兵器を備えた軍人は強化歩兵と呼ばれ、コロニー紛争時には無類の強さを誇る。ほぼターミネータ○


 オリジナルNPは、平気で死人を出す危険物である。使用と作成は自己責任

 NPの安全性を評価するAIがあり、国家に最低でも1体以上は存在している

 日本の場合は、AI-ライデンが役割を担っている


 強い幻覚や向精神作用が伴うNPは、国によって非合法扱いにされている

 脳と精神に働きかけるNPの取引は、アーコロジー連合によって全世界で禁止されている。危険を承知で多用しているのは、カルト教団やシェルシティくらい



○血液中ナノマシン


 通称:血中N。導入者の体の隅々までに行き渡るナノマシン制臓器の手足

 制臓器から受けた命令を忠実に実行する役割を持つ他、血管内で情報を送受信させる役割も持つ。情報処理を補助することもできる

 また、N制臓器の破損時には、元通りに修復させる機能も備えている


 NPによって、導入者の血液から血中Nを分離することは可能

 あくまで導入者のナノマシンの一部であるため、未分離の血液は血液型を揃えたとしても輸血ができない。他の導入者に拒絶反応を示す


 医療用ナノマシンは、血中ナノマシンの一種である

 人体スキャン等によって治療場所を特定後、人体組織用マテリアルと一緒に血中ナノマシンを摂取して、医師もしくは個人の制臓器管理下で患部の治療に当たる

 医師の血中ナノマシンの場合、治療後は膀胱から体外へ排出される



○通信波


 体内ナノマシン制臓器を用いて行う、現代人が最も手軽に使用できる無線通信

 制臓器⇔血管⇔脳⇔血管⇔通信波用アンテナという経路を構築。脳の光受容体で処理できる程度の少量の情報を電波に変え、量子通信で送受信する


 一般的に、髪の一部をナノマシン集合体に置換し、アンテナにかえて利用する

 髪は指向性を持たせるために、見た目はアホ毛やメッシュを効かせたものになる

 夜間の降雨中や入浴中は電波の減衰などの影響で使用できなくなる

 屋外で無作為に発信するとわりと簡単に割り込まれたり改竄される

 利用にデメリットが多数あり信頼性は低い


 アンテナの一種には、ケモノ耳や尻尾として外部に露出させている者もいる

 中学生以上の年齢になると、かなりの偏見の目を向けられる

 アンテナ構築にはNPと専用マテリアルが必要になる


 N制臓器による保護と監視を怠ると、ブレインハックによって脳が他人に奪われる危険性がある

 恋愛映画では、恋人同士で通信波を飛ばし合って愛を確かめるという、危険な使われ方がされていた。それに影響されてか、海外コロニーでは通信波関係で年に3桁の死者が出ている



○接触型端子


 ナノマシン制臓器と外部端末を接続するために、皮膚に露出させる情報端子

 経路はN制臓器⇔血管⇔端子。間に脳を介さないので通信波よりも遥かに危険

 大容量の情報の送信や、個人の認証が必要になる重要な取引に使用される


 一歩間違えると体を乗っ取られる危険性があるが、フルダイブはこの方式でないとまともに機能しない

 タトゥーのように手の甲や手首に端子を浮き上がらせるのは誰もが1度は通る道

 そしてナノマシン操作に慣れていないと、出しっぱなしで消せなくなる

 露出部は通信時に淡く光る。日本の銭湯でOKになるまで5年くらい掛かった


 フルダイブは制臓器の位置関係上、背骨もしくは臍や腹部に端子を形成する

 接続端末は簡易バックル型、サポーター型、チェアー型、ベッド型などがある



○ナノマシン集合体『クリオネ』


 月環が保有し、人類から奪い去ったロストテクノロジー

 AI-フルによって、地球上のコロニーと月環間における通信を可能にするために、大気中に散布されているナノマシン集合体。電波制御、光の屈折、空中機動、自己保全、情報防御など、様々な機能を備えている万能綿ボコリ。

 シビルエネミーに辛うじて反応されない、最小単位の機械集合体でもある


 1体の大きさはスギ花粉ほどの大きさ。日中は太陽光を反射して光って見える

 摂取してもアレルギー反応は出ない、むしろ栄養を含んでいるので人体に優しい


 風に飛ばされ、雨に流され、雲に混じり、日光と霞をご飯に毎日頑張っている

 月環の内側に無数に設置されている電波基地で大まかな制御がされている


 技術元は、2130年に衛星軌道に形成された衛星間通信網『スフィアネット』と第2次月大戦時代の兵器を流用したもの

 仮にAI-フルの命令があれば、1日でほぼ全ての地球人類を殺傷できる



○通信用N網『レイライン』-[龍脈]


 N1000が誇るオーバーテクノロジー

 単体で自律行動が可能なナノマシンの相互通信によって構築されている情報網

 地球全土を網羅しているが、アクセス可能な端末[龍穴]の場所は限られている

 CivEと人造悪魔の技術が利用されている。エネルギー源は熱と運動エネルギー

 通信経路はリアルタイムで変動しているため、経路上での傍受は不可能


 同N1000が保有する[蛸壺]と組み合わせることで、物質の転送が可能になる



○主な歴史


2110:AI『イデア』全ての生物の脳構造の解明が完了

2112:AI『イノベーター』誕生&シンギュラリティ

2127:AI『イノベーター』内蔵式情報脳の開発と公開

2200:AI『イノベーター』自壊&ナノマシン基礎理論公開

2400:AI『caller』血中ナノマシン理論の公開

2879:AI『S-caller』封印&体内N制臓器の基礎理論公開

3050:AI『フル』地球一般型ナノマシンの公開

3448:"猿瀧(さるたき) 緑耶(ろくや)"精神の分離に成功&デスゲームを主催&処刑

3504:"犬居(いぬい) 桜介(おうすけ)"人体変異に成功&非人道的実験が発覚&処刑

3562:"小鳥遊(たかなし) 鏡花(きょうか)"小群機Nシリーズを無料配布

3610:ODOオープンβ開始

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