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No.19 賀状



 死人から来る賀状を断る方法がない。年ごとに数枚ずつ増えている。仕組みは不明だがお年玉番号がなく筆跡は本人に違いない。生前の交流で枠が違う。銅枠でくる元鬼上官は毎朝閻魔庁に出勤して本物の鬼に棒でおしりをたたかれるらしい。毎年謝罪の言葉があるが、減刑の申出方法が不明だ。銀枠は親友。今天国の四丁目にいて幸せです、早くおいでとあるがまだ逝きたくない。

 肉親は金枠だ。内容は予言が多い。曽祖父からは昇進確定、祖父からは宝くじ高額当選、祖母からは地震も台風もない年だとある。当たったためしはない。読むとその場で消滅するので断捨離もないが一体どうやって配達されるのか。俺は元旦の朝から玄関に張り込み、配達人を捕まえてみた。今年の干支のねずみだった。賀状を束にしてくわえている。それで年ごとに違う歯型がついていたのか。ねずみは俺に賀状を渡すと消滅し俺も賀状を読み消滅させた。謹賀新年、今年も宜しく。




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