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空間
入院中はなにも理解できていない、
認識できるのは妄想だけ。
忘れて行くのだ愉快な事など全て。
何もないこんな空間で、ただ狂い続ける。
何もないこんな空間でも、僕は狂気を求めて。
誰に、気付かれなくても。
そんなことは関係ないさ。
宇宙が、、、、ただ。見えたんだ。
何にもない、ただ白いだけの部屋の中で。
もう、行く所なんか何処にもないさ。
社会生活の中では邪魔物なんだ。
俺は狂っていく、俺は狂っていく、気違い見たいに叫び狂って、俺は狂っていく。
施設に入れられる夢を見たとき。
僕を連れて行こうとした役所の公務員を丸飲みにした蛇になって、宇宙を泳いだんだ、僕は帰ったのさ、帰るべき場所に。
宇宙に。
もう、、、、治らないんだろ?
せめて狂人で居させてくれよ?
狂い果て、何も分からなくなっていた。
白い病棟を見上げた。
帰る場所は無い、脳を走り回る狂気だけ。
残ったのは狂気だけ。
誰も知る事は無い。
永久の命という自殺。。。