47 戦士の休息
なにも言うことはないです
12月下旬、雪もちらつくほど寒さが増してきた。
それに反比例するようにシーレックスは戦力が減っていった。
FAでラビッツに伊能と梶が流失、ウォンはポスティングで弟子の沢とプレーする前にMLBの舞台へと旅立って行った。
そんな中一つ明るい話題が舞い込んできた。
「…んん?僕の聞き間違いかな?もう一回言ってくれない?」
食堂で和人が浪川の話にに耳を傾ける。
「だから…あー…その…あれだ。優香里とだな…」
いつも以上に歯切れの悪い浪川が頭を掻いて唸り、和人の耳元で囁くように伝える。
「け、結婚するから退寮してアパートで暮らそうと考えてるんだが…」
シーズンオフ後すぐに双方の両親の了承を得て婚姻届まで提出していたのだ。
友香里は茶屋を継ぐ道を考えていたが、浪川の野球に対する姿勢と未来への情熱を肌で感じ、栄養士の資格などを取って専業主婦として浪川をサポートすることに人生を捧げることにしたのだ。
その選択をしたと聞いたとき浪川は何度も後悔はないか聞いたが彼女はその度頷いて覚悟を示した。
滅多にない浪川の弱い所を見て和人がニヤニヤして面白がる。
「へぇ〜…浪川くんがねぇ…だから今年の年俸交渉で粘ってたんだぁ〜優香里さんのために」
「うるせぇな。ウォンさんと梶さんと伊能さんが流失する分きっちり貰おうと思っただけだ」
浪川は年俸が活躍を認められ2億にまでアップ。和人も同じく2億、太郎は3000万、川畑は2500万、沢は700万、シーズン終盤に支配下登録されたカレラスは600万となった。
「ふーん、僕はシーレックスファンだから梶さんとかみたいにFAするつもりは本当に1ミリもないけど…」
和人が脳内で三角との電話を思い出し、頬杖をついて砂糖が大量投入されたコーヒーが入っているコップを見つめる。
遡ること二ヶ月前、日本シリーズを制した翌日のことだった。
「えっ…?ロサンゼルスドラゴンズの監督が僕に興味を持ってる?」
「俺が売り込んだんだ。お前くらいの素材を日本に留めておくなんて勿体ねーだろ?」
それを聞いた和人は声を荒げて怒る。
「…はぁ!?なんで勝手にそんな事してんだよ!俺はそんなこと頼んでないだろ!」
「で、でもよ…お前WBTで世界と戦った時ワクワクしただろ?ほら、決勝でのジャッシュとの勝負とか…」
和人はその記憶を蘇らせてうーん、頭を抱える。
「勿論楽しかったし自分よりデカい奴を倒す快感もあったよ…でも…」
和人が拳を強く握って歯を食いしばる。
「僕よりメジャーに憧れてて挑戦したい奴が近くにいるんだ…僕はそいつに行ってもらいたいな」
「それって浪川のことか?」
「うん…それに球団もそう簡単にポスティングはさせてくれないだろうから考える時間はあるし…まだなんとも言えないかな」
それ以降電話もしていないし、浪川にそのことを伝えてもいなかった。
「ねぇ、浪川くんはいずれメジャー行くつもりなの?」
遠回しに浪川にそう問うと迷いのない目で答える。
「ん?そうだな。あと3年くらい十分な活躍してからポスティングを認めてもらって挑戦しようとは考えてる」
「へー…そうなんだ…あ、あのさ、」
「ん?」
冗談交じりにずっと躊躇っていた自分の思いを話す。
「もし、もしだよ?僕もメジャーに挑戦したいって言ったら…ど、どうする?」
浪川は目を丸くして体がピクッ、と動く。
「まぁ…そうだな……」
浪川は両手を握ってそのまま何も言えずただ黙ることしかできなかった。
和人もその答えはわからなかった。だから一旦話をはぐらかすことにした。
「…それにしても結婚、とてもめでたいねぇ!屋根一つ下でラブラブイチャイチャですかぁ…」
先程までとは一転、神妙な表情だった浪川が呆れてため息をつく。
「お前頭思春期の男子と同レベルだぞ。彼女も幻滅するわ」
「ははは、それなら大丈夫。彼女の前だと誠実な男だから!今日クリスマスデートあるけどビシッとキメて好感度上げてみせるよ」
「あんまフラグ建てとかないほうがいいぞ。お前結構回収するポンコツだから」
「だはは!そう心配するな!この完璧超人和人くんがそんな失態を犯すわけがない」
と、張り切っていた和人だったがデート序盤から不運に見舞われ、見事に浪川の言うとおりになる。
街なかを会話しながら歩いている途中の出来事だった。
「でさ、川畑くんが「これはダメージジーンズだ」って言って膝のとこハサミで切ってたんだよ…ん?あれは…」
和人が目を細めると知っている顔見えた。
思わずバレないように顔を反らす。
「ん?どうしたんですか?」
「いや、今すげーデカいUFO飛んでなかった?」
しかしそんなものでごまかせるわけも無く簡単にバレてしまった。
「あら、カズちゃん。偶然ねぇ…ところでその女の子は?」
その人物は母親の佳実。買い物帰りだったのか腕に袋をぶら下げていた。
(やっべー、よりにもよって母さんに…そういえばここ実家の近所じゃねーか!あーやっちまった!)
和人が道選びで内心後悔しながら頭を抱えて答える。
「僕の彼女の星美波さんだよ。前にも話したじゃん」
「あー!あなたが美波さんね!うちのカズちゃんが迷惑かけてない?」
「ちょ、外でカズちゃん呼びやめろ…もう24だぞ」
和人が呟くもののスルーされ、美波が首をブンブンと横に振る。
「そんな!むしろ私のほうがご迷惑をおかけしてるぐらいで…」
「まぁ!カズちゃんから聞いてる通りすごくいい子ねぇ〜。そろそろ佐々城家の家族になると考えると…」
「あー!あー!ほら、早く帰った帰った!」
「あらあら、アツアツのお二人に水差しちゃってごめんなさいね」
半ば無理やり母親を追い返して、真冬だというのに汗をダラダラとかいていた。
「かわいらしくて優しいお母様ですね!」
「ただのお節介焼きロリババアだよ…もー、見てデートしてるってわかんないのかな?」
その後、アウトレットで買い物や、ファンにサインをしたりしていると、気づいたら空は暗くなっていた。
「あー…もう冬だから日が暮れるの早いね。しっかし今日はクリスマスだからか人が多い多い…」
見渡す限り見えるカップルやカップルやカップル。
それを見つめる美波は手に息をかけて温めていた。
和人はこの雰囲気と勢いで、細く白い彼女の手を包み込むように繋ぐ。
「もう手を繋ぐくらいやっても良いよね?」
「あ…は、はい…もちろんです!…こう触ると和人くんの手って見かけより硬いんですね」
「ん?まぁ中高の時にまめ潰しまくったからねぇ。美波ちゃんもソフトボールやってたんでしょ?手見せて」
そう言われて手を見せると、和人が皮が厚くなっている所を触って頷く。
「美波ちゃんも頑張ってたんだね。親指の内側のところとか、バット滅茶苦茶振ってないとこんなに厚くならないもん」
「そ、そうですかね?でも女子なのにあまり手が綺麗じゃないってどうなんだろう…周りの子はみんなケアとかネイルとかして綺麗だったから…」
「うーん。僕は別に手が綺麗かどうこうなんてどうでもいいと思うけどねぇ。そんな外観よりも美波ちゃんみたいに中身が綺麗な人のほうが僕は好きだな」
美波はそう曇りなく真っ直ぐ目を見て言われて、ドキドキしていた。
和人も照れくさかったが、彼女の手をぎゅっと握り続けていた。
そんないい感じの雰囲気の中、一組のカップルの会話が二人の耳に入る。
「今夜さ…しようよ。クリスマスにやれば思い出にもなるし…」
「…そうだね…しよ」
和人が石化したようにビキッと固まる。
清純な美波とはいえ「しよう」が何を指しているのかは理解しており、マフラーで口元を隠し、少し頬を赤く染める。
気まずさから和人が声を上げて誤魔化す。
「あー!イルミネーションめっちゃきれー!」
和人が指を指しながら美波の方を見るが、彼女は考えるようにうつむいていた。
「…美波ちゃん?」
すると、彼女は決心したように顔を上げて告げる。
「こ、今夜私の住んでるアパートで一緒に過ごしませんか?」
「おー、それ楽しそ……うんん”ん”???」
彼女の誘いに和人の脳の整理が追いつかず、変な声が出る。
「あ、べ、別にやらしい意味とかはなくて!その、もう一年くらい付き合ってるのでそろそろ一緒に一晩過ごしてみたいなって思っただけで…ほら、ケーキも買いましたし!」
「あー…それってセッk…」
脳死していた和人が反射的に出そうになった下ネタを頬を叩いて制御する。
「じゃなくて、確かにそうだね!僕美波ちゃんの住んでるアパートも知らないし…」
そんな流れから、和人は着替えを寮から取りに戻った。
当然同室の太郎からなにごとかとツッコまれる。
「ちょい、なんでお前着替え持ってまた出かけようとしてんの…?」
「え?あは、いや、なんでもないっすよ!」
煙に巻こうとしたが変に察しのいい太郎は核心を突く。
「…てめぇ女だな!?クリスマスで一晩女の家で過ごすんだな!?聖なる夜に性なる行為!クソがっ!」
一人でブチギレる太郎を横目に部屋を出てバッグを背負った。
そんなことで和人は彼女の部屋に初めて入室する。
(やべぇ…女子の部屋とか姉妹の以外入ったことないんだけど…)
緊張しながら小声でおじゃまします、と言って玄関の靴を並べる。
部屋は清潔感があり柑橘系のいい匂いがしていた。
壁には和人含む多くの選手のサイン入りのユニフォームが飾られてある。
「すげー。昔からのファンなんだね。三村監督の現役時代のやつもあるし…」
「そうですね。小学生の頃にスタンドで三村選手のピッチングを見て憧れて、それからファンになっていきました。それで今なんかそのチームのエースピッチャーとこんな親しくなれているんですから…私はほんとに幸せですね」
「いやいや、それは言いすぎでしょ〜」
ふと視線をベランダ側にやると洗濯物が中に干されていた。
普段着はもちろんのこと、下着も干されていたので和人は急いで視線をそらして見なかったことにした。
(美波ちゃんって普段ああいうの着て…ダメだ、何も考えるな)
その様子から気づいたのか、はっ、となって洗濯物を外してクローゼットに隠した。
「あ、ケ、ケーキ食べましょう!せっかく高級店で和人くんが買ってくれたので」
少し顔が赤くなっている彼女がそう提案してフォークを持ってくる。
「僕がチーズケーキだよね?で、美波ちゃんがチョコのやつ」
「はい!これずっと食べたいと思ってたんです!」
彼女の笑顔を見て和人も思わずニヤけてしまう。
「う、うまっ!こりゃ一個で500円もするわけだ…」
「ほんとですね。すごい美味しい」
高級ケーキの味に驚く庶民的な二人(片方年収2億)だったが、和人が思い出したように肩を落とす。
「あー、でもこれ以上体重増やすとキャンプインまでに減らすの大変だし…美波ちゃん食べる?」
「うーん、流石に2つは食べすぎですよね」
「じゃ、結構多めの一口あげるよ…はい、あーん」
和人がナチュラルに「あーん」を強要し、美波は困惑する。
「…えぇ!?それはちょっと恥ずかしいというか…」
「この部屋僕ら以外いないし誰も見てないじゃん」
「いや、そうなんですけど…」
否定するものの結局和人の押しに負けて、口を開ける。
「うーん、そのイヤイヤ口を開けてる姿もたまらん」
「…和人くんって変なところ意地悪ですよね」
美波は少し機嫌が悪くなっていたがチーズケーキを食べたことにより、すぐに笑顔が戻った。
(あぁぁ…こういうチョロいところとか見ると他の悪い男とかに騙されたりしないか不安になるよ…)
その後、テレビなどを見て楽しんでいると、いつの間にか10時になっていた。
「ん、もうこんな時間か…」
そう言われて彼女があっ、と声を上げる。
「…お、お風呂どうしましょう…」
「美波ちゃん家なんだし先に美波ちゃん入りなよ。僕は後で構わないし…」
「それならお言葉に甘えて…お先に失礼します」
美波が風呂に入っている間にテレビ番組を漁っていると、地方局で過去に収録した浪川の取材が流れていた。
取材慣れしておらずぎこちない浪川の様子を見て少し微笑ましくなる。
『続いての質問です。チーム内で一番信頼している選手は誰ですか?また、その理由はなんですか?』
『そうですね…沢山信頼できる先輩方はいらっしゃるんですが…やはり同級生の佐々城ですね。普段も表舞台同様にふざけてばかりですけど、数少ない僕の理解者で心を開ける奴なんです』
(あー…こうやって真面目に言われると照れくさいな。なぜ浪川くんはこの番組を僕が見るかもしれないということを考慮していないんだ)
和人が照れて頬をかく。
『それでは佐々城選手とはとても仲がよろしいんですね』
『いえ、仲は良くないです。断じて。絶対。ドラフトの後の食事会で顔合わせてからずっと性格も合いませんし喧嘩ばかりしてるので』
(おい、今の僕の照れを返せよ)
心の中で突っ込んでいると、風呂場から美波が出た音が聞こえた。
また少し時間が経つと、パジャマ姿の美波が洗面所から姿を表した。
「ふぅ…遅くなってすみません。お風呂どうぞ」
「あ、いや、そんな待ってないから大丈夫だよ」
シャンプーの香りが和人の鼻をくすぐり、脳内が宇宙になる。
風呂場に入ると、美波と同じシャンプーとボディーソープを使い、体を洗う。
(彼氏といえど美波ちゃんは嫌じゃないのかな?同じ風呂に男が入るって…)
そんなことを思いながら風呂に浸かって深呼吸する。
(もし僕が美波ちゃんと結婚して、僕がメジャーリーグに行きたいって言ったら…彼女はどんな反応するのかな?)
自分の右腕を見て思いに耽る。
(それにしてもプロ野球って恐ろしい職業だ。この腕一本で何億ものお金を稼げるけど同時にお金以上に多くのものを失う可能性もある…そんな不安定な職業で彼女の親御さんは結婚を納得してくれるのだろうか?)
不安な気持ちを抱えながら風呂場を出て長袖のアニメキャラがプリントされた痛シャツに着替える。
「お風呂貸してくれてありがと〜。気持ちよかったよ」
「いえ…あれ?和人くんなんか髪長くなってませんか?」
「あ、言ってなかったっけ。僕普段髪の毛ヘアゴムで軽く縛ってるから外すと肩くらいあるんだよね」
(ん?そっち?痛シャツの方に突っ込まれるかと思ってた…)
さらさらな黒髪を手で触って見せる。
「すごい綺麗…普段お手入れとかしてるんですか?」
「手入れ?…シャンプーした後にリンスつけるぐらいかな。それよりグローブの手入れのほうが時間かけてるし」
「え、リンスでそんなに綺麗になるんですか!?ちょっと触らせてください」
彼女が興味津々で触ると、目をキラキラさせていた。
「すごい…男の人でこんなサラサラなのか…」
「あはは、よく姉妹からも言われてたけどほんとにそうなんだ」
無心で触りまくっていた美波だったが、よくよく考えると家族以外で男の人とここまで接近して話すことなど人生で初めてだ。
はっ、となって手を髪から離す。
「ごっ、ごめんなさい!夢中で触ってしまって…」
「…ん?僕は別に平気だよ?いくらでも触って」
「いえ!その、あまりベタベタ触ると髪の質も悪くなってしまうので…」
「そーなの?まぁ美波ちゃんが遠慮するならいいけど」
時計をふと見ると12時近く。和人は比較的に早寝のためあくびをつく。
「ふぁ…そろそろ寝よう…かと思ったけど何処で寝ればいいかな?」
「あ…考えてませんでした…」
「美波ちゃんはベットで寝なよ。僕は毛布くれれば地べたで寝るから」
「そんなのダメです!お客さんなのに…あ、ベットで二人で寝れば問題解決ですよ!」
和人は思わず吹き出して驚く。
「もっと問題だよ!成人した男女が同じベットで寝るってそれはもう…ね?」
「え…?…和人くんはそうなったらする気なんですか!?」
「そりゃそうだよ!僕も男だぞ!性欲の塊だぞ!好きな女の子とそんなに密着してまともな神経でいられると思うか!」
「えぇーっ!?そ、そんな大胆だと思ってなかったので私、心の準備が…あれ?」
美波が手を胸にギュッと押し付けてドキドキを抑えようとしていたら、気づくと和人は座ったまま眠ってしまっていた。
普段とは違う疲れから眠気が襲ってきたのだろう。
「か、和人くん?…寝ちゃった」
テーブルに頬をつけてすうすう、と心地よさそうな和人の寝顔を見てニヤけてしまう。
(ね、寝顔も凄いカワイイ…!試合でかっこいいところばっかり見てたからギャップ萌えが!)
思わず写真を撮ってスマホのホーム画面にする。
(ふふふ…これでいつでも和人くんの寝顔が見れる…あ、なんか私も眠くなってきたなぁ)
美波はベットから毛布を引っ張り、和人と一緒に被る。
すると、寝ぼけていた和人はなんだか寝言を言いながら美波を抱きしめて倒れる。
普段ベットにある抱きまくらと勘違いしているのだろうが、そんなことを知らない美波はパニック。
豊満な胸も彼の体に密着し、顔が茹でダコのように真っ赤になる。
「ひゃっ…かかかか和人くん!ほんとは寝てないんですか!?」
寝ているためその声は聞こえておらずただ黙って抱きしめる。
その状況にオーバーヒートした美波は気絶してそのまま一緒に眠りについてしまった。
一方四時間ほど前、寮では瀧内が和人を探していた。
「失礼します田中さん。佐々城さんはどこ行かれたんですか?」
瀧内が和人と同室の太郎に聞く。
「あぁ、あいつなら彼女とお泊りデート行きやがったよ。あの彼女持ちのクソリア充が…」
妬みで額に「佐々城」と書いてある藁人形の股間を釘で打ちまくっていた太郎に瀧内は若干引く。
「そうですか。今日も投球術を聞こうかと思ってたんですけど…」
「真面目だなぁ瀧内。オフになってからほとんど毎日いろんな投手に質問して自主練してるんだろ?来年には先発ローテ入ってるかもな」
「そうなれたら理想ですけど…まぁそこまで甘くはないと覚悟してます」
太郎は少しの怠慢も油断もないまだ未成年の瀧内に感心し、昔の自分と重ね合わせて悲しくなる。
「情けねえ…俺が19の時なんて大学で遊びまくってサボりまくってたのに…うう…うぉぉぉ…」
ガチ泣きする太郎の姿を見てドン引きした瀧内はそっとドアを閉めて退室する。




