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異界の卵  作者: ハグキング
6/14

5話 一次試験突破と休息

 眼帯男との遭遇から40分ほど経過し、俺は無事に闘技場の前にたどり着いた。


 あいつのせいで余計な時間のロスをしてしまった。



 闘技場はレンガ造りの円形の建物だった。歴史の資料で載っていたコロッセオだったか、まさにそんな感じだ。

 遠目でも思ったが、かなり大きい建物だ。レンガには苔が生え、ところどころヒビも入っている。年数を感じさせるな。


 この時代にこの見た目の建造物はもはや遺跡だな。



 入口あるアレはゴールゲートだろう。


 人ひとり入れるくらいの大きさの白いゲートで、昔、空港とかにあった金属感知器のような形だ。

PPAを読み取る機械だろうか、小さな箱型の機械の上をフヨフヨと漂っている。


 闘技場とは対照的に明らかに近代の科学で作られましたって感じの門だ。



 PPAのタイマーは3.15.54を示している。ここにたどり着くまでに2時間近くかかったってことか。思ったよりかかったな・・・あの眼帯男さえ現れなければもう少し早く着いたのにな。



 ゴールゲートを超えると、PPAのタイマーが止まり、箱型の機械からアナウンスが流れる。



『ハイネ・オラクル様、ゴールを確認しました。お疲れさまでした。ハイネ様は6人目の到着となります。お疲れ様でした、奥へお進みください。』



 人間のように流暢なしゃべり方をするアナウンスだ。


 それにしても6人目か、眼帯男に止められたとはいえ、ストームホークで上空をかっ飛ばしてきたんだから一番乗りでもおかしくはないと思ったんだけどな。それだけ優秀な奴が多いってことか。



 今にも崩れそうな道を奥へと進む。

 もしかしたら古いのは外壁だけで、中は改装してありまーすみたいな可能性も考えてはいたんだが、中も古かった。明かりが蝋燭って・・・。



 一本道を少し歩くと開けた広間に出た。


 中にいるのは7人、先ほどアナウンスが言っていた俺より到着の早かった5人とムース試験官だ。部屋には机や椅子、絨毯もあって、各々が好きなところでくつろいでいる。



 一番大きな机には「いかにも悪人です」って風貌のゴリゴリマッチョが足をのせてこちらに値踏みするような視線を向けている。


 床に敷いてある大きな異獣の皮でできた絨毯の上にはバンダナを付けた黒髪の青年が胡坐をかいてバディと意思疎通を図っている。


 壁に背を預けている赤マントの男に、ひたすら菓子を食べている見た目10歳くらいの女の子。

面子はこんなところか。



 すみっこのほうにリリアもいて、こっちに気が付くと小さく手を振ったが話しかけてはこない。

なんとなく意気消沈している感じだ。何かあったんだろうか。



「お疲れ様でしたハイネさん、バディを連れず6番目とはすばらしい。それにしても、もう残り3時間を切るというのに到達者が少ないですねえ。どうしたことやら。」



 言葉とは裏腹にムースはご機嫌な様子で笑う。

 その様子を見て、絨毯で胡坐をかいていたバンダナの黒髪青年が立ち上がる。



「そりゃあんたがこの場所を教えねぇからだろう試験官さんよ。ジャパネスで行われた認定試験の時にも今回と同じ内容でスタートしたらしいけど、その時はちゃんと目的地の座標を説明したって話だぜ?」



 青年は大変ご立腹な様子でムースに詰め寄る。

 整った顔立ちだが、その言葉づかいと目元の傷のせいで粗暴なイメージを抱く。


 そういえば前回の認定試験の開催国は極東の島国のジャパネスだったな。

 黒髪に黒い瞳、そしてあの顔立ちから察するに、あの青年はジャパネスの出身かもな。


 顔がくっつきそうなほど近くまで詰め寄られてもムースは平然とにこやかな笑みを浮かべてる。




「まぁまぁ落ち着いてくださいシドウさん、ワタクシとしたことが・・・説明をするのを忘れていたようですねえ。」



「ちっ!とぼけた野郎だぜ!」



 青年の恫喝ともいえる問いかけに対しても眉1つ動かさないとは、やはりムース試験官の実力は確かなものなのだろう。むしろ状況と楽しんでいるという感じだ。



 ちなみにこの場にいるメンバーは皆自分のバディを戻しているようだ。



 実はバディとなる異獣は、いつでも所有者の心にしまうことができるのだ。心の卵から産まれたものなので、心に戻すという表現をすることが一般的だ。


 手入れや念話のできない異獣との意思疎通は心から出して行うしかないが、特にこういった試験の際は手の内を隠すため、戦闘以外では心に戻しておくのがセオリーだ。

 まあ日常では常に出しておいた方が何かあった時に対応できるんだけどね。




 ちなみに最初の試験会場の時に受験者が出していたのは、受付でバディの確認があったからだろう。何人かは確認の一瞬しか出していなかったが、試験に限ってはそれが本来正しい行動だ。     


 見せびらかすように出していた連中は周りへの牽制だろう。


 俺はバディがいないので詳しくは解らないが、心に戻した状態で所有者の生命力を分け与え、治療することもできるらしい。



 唯一確認できるシドウのバディは小さなライオンだ

 真っ青な体毛に白銀のたてがみ、ライネリアという種類だ。


 雷を発生させる異獣で、野生ならシャドウアサシネルリザードほどではないにしろ危険個体だ。野生種は体長2メートルは超えるはずだが、シドウのライネリアは40センチほどだろうか、まだ子供なのかシドウの肩にチョコンと乗っている。



 こんな試験の真っただ中で自分のバディをさらすということは、よっぽど腕に自信があるのだろう。


 一見、粗暴で雑な印象を持つシドウだが、その立ち振る舞いには隙がない。周囲への警戒を息をするかのように自然に行っているのだ。



 シドウだけではない、ここにいる全員が達人の空気を帯びている。

 全員がかなりの実力者みたいだな。



「ともかく5時間経過するまでは次の試験には進みません。皆様もうしばらくお待ちください。この闘技場内であれば自由に出歩いて構いませんので。」



 ムース試験官はそう言い残して部屋を出ていき、続くように他の連中も動き出した。

 


「俺も散策するか。とりあえずリリアに声でもかけてみるかな。」







――――リリアを探しながら闘技場を歩いていると観戦席に出た。

 階段が円形にズラリと並び、最前列には石造りの落下防止柵があり、そこからは5mほど下に落ちると、闘技者の戦う舞台がある。席の数から考えると1万人は入れるのではないだろうか。


 広いだけにこう人気がないと、どうも寂しく感じる。

この闘技場には屋根がなく、先ほどまでいた森が見渡せる。

真っ青な空に一面の深緑、悪くない風景だ。時々木々が吹き飛んだりしているのは異獣が暴れているのだろう。



 先ほどのメンバーも数人ここをうろついている。


 もしかしたら受験者同士でここで戦うのかもしれない。実際、前回のジャパネスでの試験の時は受験者同士による戦いがトーナメント形式で行われたとの話だ。



 辺りを見渡していると、リリアの姿を見つける。

 


「お疲れさん、リリア。」



 そう後ろから呼びかけると、リリアは疲れたようにゆっくりと振り返った



「あ、ハイネ君、おめでとう。バディも連れずにあの森を抜けて来るなんてすごいね。」



「ずいぶん浮かない顔してるが・・・・何かあったのか?」



 リリアはピクッと眉を反応させると、「あー実はね・・・」と先ほどの銀髑髏刺繍の入った眼帯の大男と禍々しい色のスライムに襲撃された話をした。



「そうか、リリアもアイツに襲われたのか。」



「え?ハイネ君も会ったの?」



「ああ、闘技場につくすぐ前で、リリアと同じようにミーティア・スライムに襲撃されたんだ。・・・なぜか見逃してもらえたが、正直言ってあいつの気分次第で殺されていたかもしれない。」



 リリアは俺が同じ男に襲われたことを知ると、顎に手を当て考え始めた。



「もしかして・・・・“選定”してたのかな。」



なるほど、と相槌を打ちながら、先ほどのリリアの話を思い出す。



『もっと強くなりそうだ、見逃してやるよ』と言って男は何もしてこなかったらしい。



「あの男の服についた返り血の量を見れば、他の受験者を何人も殺害してるのは間違いない・・・俺たちが見逃されたのは、“合格”と言える実力があったからってことか。つまりこの認定試験の通過にふさわしいかどうかの選定だと。」



 そういうとリリアは頷き、ため息をついた。



「私ね、正直自分の強さに自信があったんだ。ラーハルトと一緒なら誰にも負けないってくらいね。それが試験のこんな最初で現実を知るとは思わなかったよ・・・。それでちょっと落ち込んじゃって。」



「あー、俺も多少は腕に自信があったから気持ちはわかるけど、むしろ最初に上には上がいることを知れてよかったんじゃないか?アンバスの上層部だってきっと化け物ばっかりだ。壁は高ければ高いほどやりがいがある・・・・と思う。」



 リリアは少し微笑んでこちらを見た。

 きれいな茶髪が日の光に反射してさらさらと流れる。不覚にも少しドキドキしてしまう。



「ありがとうハイネ君、少し元気が出たよ。目的のために少し急ぎ過ぎてたのかもしれないね。」




「あー、そういや試験が始まる前にもいってたけど、欲しい物っていったい何なんだ?」



 胸の鼓動を紛らわすためにそんな質問をする。リリアの影に潜んでいたラーハルトは少し怪訝な顔をしたが、ハイネはもちろん気づかない。リリアが何も言わないのでラーハルトは静観することにした。



「“時の滴”っていう、どんな病気も直しちゃう万能薬を探してるんだけどね、時の滴は惑星ガーランドでしか取れないんだ。」



「惑星ガーランドって、たしか異獣に支配された星のひとつだよな。銀河統一政府の一員か、アンバスの最高幹部クラスでないと入星すら許可されない超危険区域っていう噂の。」



「うん、私勉強できないから統一政府に入るなんてできっこないし、そうすると自分の実力を磨いてアンバスのナンバーズを目指すのが一番の近道かなって。」



その薬で誰を治したいんだ?とは聞かなかった。なんとなくリリアが聞いてほしくないような気がしたからだ。



「そっか、それじゃあの眼帯男にも勝てるくらいもっともっと強くならなきゃだな。」



「そうだね、そう!落ち込んでる場合じゃないね!もっと頑張らなきゃ!」



 リリアはバッと立ち上がって大きくガッツポーズをする。

 元気が出たようで何よりだ。



「そういえばハイネ君こそなんでアンバスに入ろうと思ったの?」



 俺はその質問に答えを返そうか少し迷う。

でもリリアだって自分の目的を打ち明かしたんだ。ここで俺が秘密にする訳にはいかない。

というか別に特に隠す必要もないな。



「実は俺、10歳より前の記憶がないんだ。」



「ハイネ君って今何歳?」



「ん?18だけど。」



「え!私より一つ上!?てっきり年下かと思ってた!ごめんなさい!」



 リリアは今までのなれなれしい態度を詫びるかのように手を合わせる。



「ああ、いいよほんとに18歳かもわからないし・・・ってそんなことは別にどうでもいいよ。とにかく気づいた時には荒野に倒れててさ。覚えてるのは自分の名前だけ。周りには異獣もいて、なぜか傍らにあったこの刀が無ければそこで死んでたかもな。」







――――強い雨の日だった。

 目を覚ますと見知らぬ荒野にいた。

 自分の名前がハイネ・オラクルということは解る。でもそれ以外が何も思い出せない。


 ここはどこだろうか・・・いったいなぜ倒れてたのか。そんなことを思い出そうと思案していると、辺りから何匹ものオオカミが現れた。



「ベノムウルフか・・・」



無意識に出たその言葉に自分で驚愕する。



「異獣・・・?なんでこの生き物のことを僕は知っているんだ?」



 先ほどまで自分の名前しかわからなかったのに、オオカミの異獣を見た途端、異獣という存在。そして目の前の異獣の情報が頭に流れ込んできた。


 いや、正確には思いだしたといったほうがしっくりくる。


 自分の混乱をよそに、ベノムウルフは襲い掛かろうと近づいてくる。



「まずい!こいつの牙には毒が・・・!」



 思わず後ずさると、手に冷たくて硬い物が当たる。

 見ると、それは美しい刀だった。


 あわてて刀を拾い、とびかかってきた2匹のベノムウルフを切り払う。

 熱したナイフをバターに切り込むように、刀はベノムウルフに吸い込まれ、胴体を2つに分けた。


 いともたやすく同胞を葬った僕を見て、他のベノムウルフは逃げていく。



「僕はいったい何者で、なぜここにいるんだろう・・・。」




―――――――

 



「とまあ、それから色んな国、街を旅したが、俺のことを知っている人間はいなかった。最初によった街でお世話になった人が俺のことを10歳くらいだろうって言ってたから、その時を10歳ってことにしたんだ。んで今はそれから8年だから18歳ってね。」



「そんなことが・・・でもそれがアンバスに入る理由とどうつながるの?」



「ある男を探しているんだ。人の記憶に介入できる異能をもつバディを連れた男がアンバス上層部のどこかにいるはずなんだ。そいつが男ってことは噂で聞いたんだけど、それ以外の情報がまったく無いんだよなあ。」



 リリアは「あ!」というと思い出したような表情をする。



「それなら私も聞いたことあるよ!人の記憶をいじれる危ない奴って噂ばっかりだったっけど・・・。つまりハイネ君は、その人に会って失った記憶を取り戻したいってことだね?」



 身を乗り出して聞くリリアに首肯する。



「そういうこと、俺はどうしてもあの日以前の記憶を知りたいんだ。いや、知らなければならない。」



 なぜそうも自分の過去を知りたいのだろう?とリリアは一瞬考えたが、確かに自分が何者なのか、両親や友人はどうしているのか等、自分に置き換えて考えると、知りたいに決まっていると結論付けた。



 不意に後ろから声がかかる。



「試験の真っただ中にいちゃつくとは随分余裕ではないか!」



 妙に甲高い、幼い男の子のような声に、俺とリリアは振り返る。

しかし誰もいない。

 


「どこを見ている!こっちだ!下!下!」



 下を向くと、そこには小さなライオンがいた。

というかさっきの青年、シドウのライネリアだ。



「わああかわいいねえ!ボク迷子?」



 リリアが目を輝かせながらしゃがみこんでライネリアの頭をなでる。



「むっふ~…」



 ライネリアは気持ちよさそうに目を細め、のどを鳴らしている。その姿はどう見ても飼い猫だ。

撫でられるの好きなんだな。


 リリアもそれはもう幸せそうな目でよーしよしと撫でまわしている。



「リリア、そいつさっきムース試験官につっかかってたシドウのバディだぞ。」



 俺が一応注意すると、リリアは「そういえばよく見たら!」とハッと驚いたように片手で口を押えるものの、もう片方の手では撫でるのを止めない。


 俺の言葉にライネリアも目が覚めたようで、



「気安く触るな女!不届き者め!」



 さっきまでお腹を出して撫でられていたとは思えないほど威嚇をした。

 小さくてもちゃんとライネリアのようで、体に微かに電気を纏っている。

 というかこんなナリでも言語能力があるってことは“銅”以上なんだよな。



 どうしたもんかと思っていると、後ろからシドウがやってきた。



「おいレオン!勝手に一人で出歩くなって・・・お?あんたらさっきの広間にいた・・リリアとハイネだっけか?」



 頭をポリポリと掻きながら、けだるそうな様子で歩いてくる。


 ムースが口にしたであろうリリアの名前を知っているということは、おそらくリリアよりもはやくこの闘技場に着いたのだろう。



 シドウをみたライネリアのレオンは尻尾を振り回しながら駆け寄り、肩にチョコンと乗っかる。

 シドウの肩は居心地がいいらしく、リラックスしている。



「あー・・・うちのが迷惑かけたみたいだな。」



 こちらが何も言わずともなんとなく状況を察したようで謝るシドウ。

 先ほどの広間では粗暴な印象だったけど、思ったよりも理性的なのかもしれないな。

 


「主!なぜ謝る!我は迷惑などかけていないぞ!」



「わかったわかった」



 相手にする気もないような気の抜けた返事をする。



「大丈夫だよ!全然迷惑なんかじゃないから!」


 だからもっと触らせて!とでも言いたげな瞳をしながらリリアが答える。

 彼女はレオンのことをいたく気に入ったらしい。



「そうか、それはよかった。こいつはレオン、ライネリアって種族でな。好奇心旺盛なもんで。目を離すとすぐどっかいっちまうんだ。」



 シドウがレオンの喉を撫でると、レオンは気持ちよさそうに唸った。



「そういやハイネ、聞くところによるとあんた、バディがいないんだってな。それでよくここまで来れたな。」



「まあそれなりに鍛えてきたからな。異獣も一匹しか遭遇しなかったし」



「ハイネ君は“黒卵“持ちなんだよ!まだ孵化してないらしいけど」



 リリアが横からぴょこっと顔を出す。

 シドウがそれを聞いて目を丸くする。



「へえ、黒卵ねえ。孵化したら手合わせ願いたいね」



 その口ぶりから半信半疑という感じだろうか。


 まあ普通は信じられないよな。ここに来るまでに通った国や町でも同じ話をしたことはあるけど、大体は認定試験の受付の時のように大笑いされた。


 外面に出さないだけシドウはマシだろう。むしろ身に纏う雰囲気やバディを大切にしている感じに好感が持てるし、たぶんコイツ良いやつだ。



「ま、孵化しようがしまいが俺たちは戦うことになると思うぜ?」



 シドウが鋭い目つきになる。



「それって、この試験に受験者同士の実戦があるってことかな?」



「ああ、まず間違いなくあると思う。これまでの試験にトーナメント形式の実戦は何度かあったし、あのムースって試験官はたぶんそういうのが大好きだ」



「そっか・・・じゃあまたあの男と戦うことになるかもしれないんだね・・・」



 リリアが小声で呟く。

 確かにあの眼帯男がこの試験を突破したら・・・いや必ずするだろうが、そうしたら覚悟を決めないといけないかもしれない。



 その時、闘技場全体に声が響く。




『えー会場内の皆様、ムースです。試験開始から4時間ほどしか経過しておりませんが、急遽次の試験を始めることになりました。さきほどの広間にお集まりください』




 その声は舞台の上空に浮かんでいる白いキューブから流れていた。闘技場入り口にあったゲートの上に浮かんでいたものと同じものだろう。PPAを経由してあれをスピーカー替わりに使っているんだな。



「お呼びがかかったみたいだな、行こうか」



俺はそう言い、二人と先ほどの広間に向かう。



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