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誘意夜桜  作者: 化火富 藍月
誘う夜桜
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夢の終わり

某刻 某神社境内


「終わりました、夜様」


境内で一人、本を読んで時間を潰している

夜の後ろに風の様に颯爽と現れる夜津葉。


「.....二人は?」


夜は本を読んだまま、背中越しに

二人の安否を確認した。


「はい、御二人共無事にございます」


夜津葉の声はどこか安心しているかの様な

物言いだ。


「...そう.....良かった」


表情には出さなかったが

夜はその事実に安堵し

本のページをペラッとめくった。


「...様子見か.....。」


夜はボソッと納得した様に呟き

本に栞を挟んでパタンと閉じた。


そして、深い藍色の長髪を風に舞わせながら

後ろを振り向き、夜津葉の真横まで歩くと

まるで裁判長が判決を下すかの様な物言いで


「.....【夢】はこれで終わる、忘れるな夜津葉」


と涼しくも厳しい声色で横の部下に

命令を下した。


「了解しました、夜様」


夜津葉は命令を承諾した後

また風の様に一瞬で去って行った。


夜津葉が去った後


夜は境内をトストスと歩き、石畳が敷いてある

階段付近の手すりの前で一瞬立ち止まると


「...しばらく本は読めないかもな」


と呟きながら階段を下って行った。


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