表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
誘意夜桜  作者: 化火富 藍月
誘う夜桜
32/100

今俺に出来る事

崩れ落ちた斧の刃片が星屑のように宙に舞い

鈍い光沢を帯びた銀色の吹雪となって

朝を取り囲む


「ッ!」

これは...

避けきれない


回避不能と判断した朝の次の行動は速かった


「多少の傷は受けるが仕方ない」

一瞬だけ蔵王を使ってすぐにまた術をかけ直す


朝は右手に持っている緋色の短刀を横に一閃し

腕に力を込めた


「火爪【ひづめ】」


瞬間緋色の刀身からルビーのような輝きを放つ

真赤の炎が刀身から溢れんばかりに

揺らめいている


やがて


真赤に輝く炎は刀身に小さな煉獄を創る

その煉獄の中では火は止む事も尽きる事も無い

常に真赤の灼炎がうねりと爆発を繰り返す


「親指程だけど今はこれで十分十分」

使うのは一瞬だけ

それ以上は目立ち過ぎてしまう


朝は刃片の吹雪をヒョイヒョイと避わしながら

後ろへ後退し次の攻撃が来る前に

【火爪】を放つ構えを取る


「今俺に出来る事は時間を稼ぐ事、そして」

この街に住む人々を一人残らず守る事!


右足を前方へ、左足を後方へ

放つ右腕は肘を曲げ手首を額の位置に固定し

左腕は肘を曲げ左膝の少し手前に置く様に固定


後は自らのタイミングで見極め放つべし


そして今

そのタイミングは訪れた

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ