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誘意夜桜  作者: 化火富 藍月
誘う夜桜
23/100

猶予

「.....仕方ない」

パタン


燕尾服を着た男は顔を隠すように

帽子を少し下へ傾け、分厚い本を閉じた


「まぁこれだけ出来れば中の上といった所か」


男はボソボソと小さな声で独り言を呟く


「余り見られたくは無いのだがな...」


そう言うと男はフッと煙の様に消えていった


▼◆▼◆▼◆▼◆▼◆▼◆▼◆▼◆▼◆▼◆▼


「...ねぇ、君本当は何しに来たの?」


夜は歯に物着せぬ言い方で直接聞いてみた


「.....さぁね、ただの旅行さね」


生親津は正気に戻り

冗談の混じった見え見えの嘘で

返事を返した


「...」


夜は黙って相手を見つめている


「.....なっ何さ」


少し慌てた様子で聞いてくる生親津


「...別に」


少し残念そうに視線を下に落として

返事を返す夜


もしもここで目的を言ったなら少しは楽に.....

と思っていたが淡い期だったと痛感した夜



「...もういい、猶予はここまで」


夜はあえて殺さず加減し痛めつける事で

相手が目的を洗いざらい全部自白するのを

待っていた


だが所詮は妄想や夢に近しい現実味の無い

可能性の話だったという事だ


「あら残念、延長お願い出来るかしら」


生親津は少しニヤついた顔で冗談を語る


「...余裕だね」

.....


夜は右手に持っている布袋を斜め下に

振り払いながら尋ねる


「まぁね」

助かったぁ~♪


すると突然

生親津の横に黒い煙が渦を巻いて現れた

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