夜の部下
「...............馬鹿者が」
己の力量を過大評価し過ぎたな
馬鹿力と武器しか取り柄が無かった癖に
見誤っていたのは貴様だ!
「役立たずが!」
まぁいいか
あの程度の者などいくらでもいる
今は準備に集中せねばな
男は苛立ちと冷静さが入り交じった言葉を
頭の中で呟き終わると
静かに闇の中に消えていった
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「ふぅ.....」
さてどうするかな
朝はこれからどう動くか迷っていた
夕闇か夜どちらに行くべきかを
正直言って二人なら朝の助けは必要ないだろう
だがしかし、無事で済む保証はどこにも無い
「朝様~~!!」
ようやく見つけた!
敵は.....いないか
屋根をぴょんぴょん飛びながら
朝の前に飛び降りる夜津葉
「夜津葉!」
.....これで解決だな♪
「朝様!何でこんなとこ.....」
「夜津葉!夜姉は竹林にいる!そっちは
お前に任せる!俺は夕姉の方に行くから!!」
夜津葉の言葉を遮り朝が一方的に話かける
「えっ?え?え?ちょっ待っ」
「じゃあ、夜姉の事頼んだぞ~!」
朝は夜津葉に夜の事を押し付けて
その場を去って行った
「もぉ~!!何なのぉ~!!!」
あっち行ったりこっち行ったりぃ~!!
「.........はぁぁぁ」
フッ
夜津葉は仕方ないと言わんばかりに肩を落とし
露骨に長く深いため息を吐いて
その場を後にした