夕暮れの死神
「ふぅ~危ない危ない」
コイツ見た目通り筋肉馬鹿なのね
「ちょこまか動きやがって!」
コイツ...本当に何者だ?
明らかに普通の人間が出来る動きじゃねぇ
「あらあら、誰のせいかしら?」
ただ力任せに腕をぶんぶん振ってるだけか...
それよりもあの斧...
長さは大体5、6メートルといった所か
漆黒の鋼に人の苦しみをモチーフにした模様
そしてこの人を呪い殺すかのような異様な魔力
コイツよりも斧の方が危険か...
「おいおい、よそ見は危ないぜ!!」
「!」
一瞬でこちらの間合いに!
あの腕同様に馬鹿太い足のせいか...
「これは避けれねぇだろ!!」
当たれば即死だ!人間が手間取らせやがって!
ざまぁみやがれ
「っ!」
拳だけでも約一メートルはあるわね
ただのパンチなのに脚力による推進力も
加わって威圧感とスピードが尋常じゃない
是が非でも避けないとヤバイわね.....
夕闇はとっさに全身の力を一気に抜いた
そして一気にに力を込めた
全身の力を抜いた体は羽のように軽く感じるが
体重はとどまる行き場を失うため重くなる
リラックスした状態で全身に力を入れた場合
人間の体は一時的にゴムやバネのような
反発力を生み出す
夕闇はその反発力を利用して短い距離を
目にも止まらぬ速度で移動し、攻撃を避わした
「何!?」
あの体勢から避けただと?
コイツ...まさか.........
「油断大敵、よそ見厳禁ね...反省しなくちゃ」
夜にどやされちゃうわ