案内天使といぬたまっ!-2
犬になった主人公犬魂 小太郎。
案内天使は何を告げるのか!
天使はドヤ顔で言った。
「こういう事です。なんであなたがこのs…ぐはぁぁっ!」
案内天使に1のダメージ
おれは思わず天使をぶん殴っていた。いぬぱんちだ!
「な、なにするんですか!僕のきれいなお顔に傷でも付いたらどう責任取ってくれるんですか!親父にもぶたれた事無いのに!」
「うるさい変態天使!早く人間に戻せ!」
天使は殴られた頬を擦りながら答えた
「それは無理です、あなたをここに送り込んだのは僕じゃないし僕はただの案内人です」
「じゃあだれだよ、どうすれば人間の姿にもどれるんだよ」
「知りません!ただあなたが先程仰った通り、僕は役割を伝える案内人です。それなのに殴るなんてひどいです!」
やはり、基本的にはファンタジー物を忠実に再現しているようだ……。
「となると、お前さんは俺にその役割を伝えに来たという事だろ?俺の使命とはなんだ?」
天使はどこから取り出したのか分厚い書類をピラピラとめくり
「えっと、あぁ、あなたはここから北に3マイル程先にあるカルミッチという街の街頭でうろつき、主人公パーティに話しかけられた際に
ワンワン!というセリフを吐く役です」
「え?」
「ですから、ワンワン!と吠える役です。それ以上でもそれ以下でもないです。
主人公達に特に有益な情報を伝えるでもないいわゆるモブキャラでs…ぶふぉっっ!」
案内天使に1のダメージ
「バカにしてるのか!なんでおれがそんな役やらなきゃいけないんだよ!」
「二度もぶったね!いや、そんな事言われましても役割ですし、それにあなたどうみても犬ですよね?」
だれがどういう理由で俺が犬としてここに召喚されたかはわからないが、
言われてはいそうですか、と街でワンワンやってやる義理はない。
ここは一度冷静になろう
「おい天使、ちなみにこの世界はどういう所なんだ?」
「ふむ、そういう質問であればいくらでもお答えします。
この世界は魔王ケチャパによって支配されています。大陸は大きく分けて四つで今いるこの大陸はアドニスと呼ばれる一番小さな大陸です。」
(ははぁなるほど。要は魔王ケチャパとかいう奴を倒せばいいわけだな)
「で、そのケチャパはどこにいるんだ?」
その質問に天使は憐れむような目でおれを見て言った。
「え?まさか倒そうなんて思ってるんじゃないでしょうね?
無駄無駄無駄無駄無駄っ!そんなのね、文字通り犬死にですよ。上手いこと言った!」
と言って腹を抱えて笑い出した。
ピキピキッ
「たしかに今のおれじゃぁ無理かもしれない。しかしここはファンタジー的世界!ならば経験値を積み重ねれば如何様にも強くなるはず!
その最初の糧としてお前を倒す変態天使!!」
「必殺!天狼抜刀牙!!!!」
おれはそう叫びながら天使の丸出しのお尻に噛みついた。
「くぁwせdrftgyふじこlp!?」
クリティカルヒット!案内天使に50のダメージ
天使は意味のわからない奇声を発して気絶した。
・いぬたまは50の経験値を得た。
・レベルアップ!2レベルになった
・牙の鋭さが2増した
・嗅覚が3増した
・獣臭さが5増した