この世の終わりが明日なら
汚れた風
廃れたビル
朽ちる木々
僕らの世界がきっと明日に終わるなら
君といられるのも明日で最後なんだろう…
自然の悲鳴が轟く
もうあの頃の世界には戻れない…
涙を流す君は僕に寄り添い不安を抑える
宛もない明日を二人で見据えて…
何をしよう?
好きなものを食べ尽くすか
世界一周するか
宇宙に行くか…
最後くらい贅沢な人生を送りたい…
時計の針などない
覆いつくす黒い雲が空を遮り
昼か夜かなんて知るよしもない…
最愛の君が傍にいて
明日、君が死ぬことになるんだと
そう思うだけで
こんなに悲しいことなんかない…
頼むからこれ以上涙を流さないで…
これ以上、胸を締め付けないで…
だけど今だけたくさん泣いていい
サヨナラって言うのも違う
お休みって言うのも違う
行ってらっしゃいなんて全く違う……
君にかける言葉が見つからない
心はこんなに冷えるのに
君の手の体温は温かい…
これが直に冷たくなってしまう…
また何かが崩れる音がする
誰かの悲鳴の声がする
不幸な世界の時に生まれてしまったな…
けど不幸な世界と片付けてしまえば
君と出逢えたこの喜びを打ち消してしまう……
そう……
そうだった
この世界の終わりとなる時代に生まれた僕ら
まだ歳を重ねてないなかで君と出逢えたことは
きっと奇跡なんだろう……
僕は不幸じゃなかった
こうして君と明日を迎える
こうして君と傍にいられる
世界の終わりに何をするか?
贅沢な人生を送りたい?
違う…
僕は最後まで…最後まで…
「君を愛し続けるよ」