表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/16

プロローグ

「いててて……ちくしょう……」


「アハハハハ! 相変わらず弱っちいの!」


「うるさいっ! バカ!」


「バカって言った方がバカなんだよ~だ」


「う~っ……」


「そんなことじゃ、いつまで経っても私のお嫁さんにはなれないよ?」


「あ、バッカでぇ。男は『お婿さん』って言うんだよ。そんなことも知らないの?」


「……! い、い~んだもんっ、私が間違えるわけないもん。ナミトが間違ってるのよ!」


「い~や、ユキが間違ってる」


「なによ、一回も私に勝てない弱虫のクセに! ベーだ、弱虫弱虫ぃ~だ!」


「うっせえ! 手を抜いてやってるだけだろっ! 調子に乗るな!」


「嘘つきぃ! もし本当なら、私がナミトのお嫁さんになってあげるわよ~だ!」


「言ったな!? 見てろよぉ!」






「どうして行っちゃうんだよ!? ぼくのお嫁さんになる約束だろ!?」


「だって……仕方ないんだもん」


「嘘つき! ぼくが勝ったらお嫁さんになるって約束したじゃないか!」


「……だって」


「嘘つき! 嘘つき! 嘘つき!」


「……私だってっ……」


「何だよ!?」


「なによぉ、分からず屋! ナミトなんか嫌い! 大っ嫌い! バカァ!」


「……っ。嫌いで結構だよっ! ユキなんか死んじゃえ、バーカ!」






「おい……あれが」


「ああ。兵藤、関東中学大会の覇者……」


「やっぱり、威厳っていうか、まとってるオーラみたいなものが違うな」


「……そうか? お前、適当なこと言ってねえ?」


「フン、お前程度では分からない……ん?」


「あれ、どうしたんだ?」


「ちょっ……何だ!?」


「医者だ、医者を呼べ、医者!」






「お久しぶりです、おばさん」


「……失礼ですけど、どなたですか?」


「あ、えっと……ユキちゃんと幼なじみだった……」


「……ナミトちゃん? ナミトちゃんなの?」


「はいっ! お久しぶりです、おばさん」


「ええ……ええ、懐かしいわね、本当に……もう中学生? はやいわね」


「はい。それであの……ユキちゃん……いますか?」




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ