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嘘をつくと花が咲く世界で、婚約者の庭だけが満開なんですが

最新エピソード掲載日:2026/03/14
嘘をつくと体から花が咲く世界がある。
花は摘めるが、根は地面に残る。
だから庭は、その家の嘘の歴史になる。
庭師見習いのローレルは、花の根を読める。
根に触れれば、誰が誰に、どんな嘘をついたのか、全部わかる。
婚約者の庭に手を触れた日。
薔薇の根が百二十八本。
そのうち六十七本が、私に向いていた。
三年分の嘘。密会。盗用。穏やかな微笑みの下に隠された全部。
婚約を破棄したローレルのもとに、王宮から手紙が届く。
嘘の庭園管理官。
全貴族の庭を巡回し、嘘の蓄積を国王に報告する独立職。
赴任先で出会った前任の管理官は、極端に無口な青年だった。
三年分の手描き庭園地図を渡して、彼はこう言った。
「あなたの読みは、俺の地図を完成させます」と。
嘘だらけの王宮で、一つだけわからないことがある。
国王の花壇に、花が一輪も咲いていない。
嘘がないのか。
それとも、嘘だと気づいていないのか。
その答えを知っているらしい無口な青年は、まだ何も語らない。
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