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Baroque Academy / シティスクールストーリー  作者: 原作:Rebecah Creative Studio / シナリオ原案:桃太郎V
第二部
38/39

第八章 戦力不足な体育祭(2)

 2011年6月25日(土) 体育祭当日


 平均21.3度、最高気温27.9度、天気は快晴。ついに開催される「樋串武学園体育祭」。主な参加者は生徒会長「餅田ヤミ(もちだ)」とその主要人物4人「動木雪(ゆるぎゆき)」「山本ゼツ」「小日向晴也(はるや)」、悪行から足を洗った「シャドウ・デイモン」。帰宅部部長「鍋小路マチ(なべこうじ)」と幹部4人「レオナルド・コンパッション/Leonardo Conpassion」「穂村アツコ(ほむら)」「鎌田弦雄(かまだ つるお)」「夢田巧(ゆめだ たくみ)」、新派閥「桃姫FC」代表「坂田桃姫(さかだももひめ)」とそのボディガード2人「楳原志乃(うめはらしの)」「柳原ガーゴイル/Gargoyle Yanagihara」。生徒会側は「黒井清子」と「鈴木アーサー」。帰宅部側は杉本改め「黒澤杏璃(くろさわ)」と「郷田健太(ごうだ)」。新派閥側は「兵藤源郎(ひょうどうげんろう)」「衣笠典子(きぬがさのりこ)」「遠藤魂二(ソウジ)」。外部関係者は「アレグロ雪郎」だけ。参加者を応援する観客は「七面緋音(シチメン)」、「南和子」、「ミュゼット」たった3人だけ。「カルウ」や「ブチョ」、「チイア」に関しては別舞台というか、2011年の主役「ガジュ」のところにいるので不参加。「ダイアナ」や「ハイペリオン」は体育祭に不参加。会場を見る限り、やけに閑散しているように見える。


「(アレグロ雪郎:)最近レベッカとつるんで忙しいなか、清子の頑張りを見に来てやったぜ。そういうシチメンだって来てるじゃないか。」

「(シチメン:)別に構わないじゃない。私だって清子の成長がどれほどなのか見てみたいだけ。」

「(ミュゼット:)ガジュをはじめスフィア3人、カルウやチイアの目を盗んでまで見に来た私。和子の場合は違うけどね。」

「(和子:)イイんちょうのいない日常がつまんなくて、仕方なく清子さんの活躍を見に来ましたよ。」

「(アレグロ雪郎:)閑散していて賑やかじゃない雰囲気...なんて気にしている場合か。ほら、清子が入場してくるぜ。」


 樋串武学園の生徒が入場するなか、「清子」の姿が確認される。15分かけて開会式が執り行われる。この学園の学園長「ラザール夢ノ橋」および生徒会長「餅田ヤミ」の挨拶を適当に聞き流すほか、選手宣誓だけは真剣に聞く「アレグロ雪郎」と「シチメン」であった。


「(アーサー:)お忙しい中で応援に来てくれた部外者がいるようですが、昨年よりこの学園に来た雪郎先生の顔に免じて、応援することを許しましょう。体育祭始めたからには私たち生徒会は勝ちます。夏休み中プール貸切りという褒美があるほか、校内大掃除という大きなペナルティが待ち受けています。それはさておき、生徒会長の言う通り、特典やペナルティの有無に関係なく、各自正々堂々と競技に挑み、奮起することを誓います。」

「(アレグロ雪郎:)...ふむ、つまりスポーツマンシップに則り開幕ってことだろ?清子、特訓の成果を観客に見せてやれ!!」

「(シチメン:)開会式の途中だろうが...。」


 全競技種目共通のお約束というか、得点の獲得についてだが、この体育祭のシステムが複雑かつ説明しづらいものなので割愛する。


 概要を説明する。この体育祭は全校参加型。生徒会長「餅田ヤミ」率いる「白組」、帰宅部部長「鍋小路マチ」率いる「青組」、新派閥「桃姫FC」代表「坂田桃姫」率いる「赤組」。団長はそれぞれ生徒会・帰宅部・新派閥「桃姫FC」の派閥代表が務めるが、各派閥の参加者(生徒)や幹部は団長の組色に従う形を取っている。それゆえか、派閥がそれぞれ違う「ダイアナ」や「ハイペリオン」は不参加ということになっている。


 体育祭は「なんでもあり」なので、能力行使は基本的に可能。妨害するなりお構いなし。


 「清子」と「アーサー」は生徒会(白)組、「杏璃」と「健太」は帰宅部(青)組、「立ち向かエーヨ部」の元メンバー3人「源郎」「典子」「魂二」は新派閥(赤)組。


 競技種目は「騎馬戦」。4人編成で敵チームの鉢巻を奪い合う競技である。「清子」と「杏璃」と「典子」は騎手、「アーサー」と「健太」と「源郎」は騎馬の先頭、「魂二」は騎馬の斜め後方をそれぞれ担当する。各組位置につき、戦列を整えたところで競技開始。


【Phase-1】

 「清子」の視点からみて、自分より体格のある2人相手にどう攻めるのか?

「(杏璃:)相手が生徒会とはいえ、騎手がおかっぱ風紀委員では体格の差が違いすぎて、楽勝なものです。健太さん、どんな手を使っても、おかっぱの鉢巻を取りましょう。」

「(健太:)合点!!おかっぱ、覚悟ォ!!どすこいっ!!!!」

「(清子:)ぅぁあ!!」


 健太の能力「どすこいパヴィース」は文字通りの大盾で、自身を一定時間無敵状態にする。ディフェンダーにもってこいの能力であるゆえか、守るものだけに限らず、どすこい身体で「清子」を吹っ飛ばした。


「(アレグロ雪郎:)こらぁ、清子!!負けるんじゃない!!」

「(シチメン:)さぁ、特訓の成果を見せるんだ!!」


 白組と青組が戦っているあいだに赤組が襲いかかる。


「(源郎:)おれらを忘れるんじゃねぇえ!!!!」

「(典子:)あんたらの鉢巻、全部取ってやる!!」

「(ミュゼット:)清子!!横!!」

「(清子:)えっ!?」


 猪突猛進する白組だが、後輩「魂二」が先輩の足を引っ張る形で青組に鉢巻を取られてしまう。


「(杏璃:)親分が先走るから、こうなるのです。後輩のことを考えずに。」

「(魂二:)先輩達...強引すぎるよ。」

「(清子:)隙ありですわっ!!」


 青組の隙を見て、「清子」は「杏璃」の鉢巻を取る。「杏璃」の身体が痺れた。...すなわち、「清子」が能力「Psychic-Tools」の雷魔法を使って「杏璃」を麻痺させたのであった。


「(清子:)体育祭のルール『「なんでもあり」なので、能力行使は基本的に可能。妨害するなりお構いなし。』に加えて、あなたがたが放った言葉『どんな手を使っても、鉢巻を取りましょう。』、そのままの意味ですわ。本当はそんなことしたくありませんが、体育祭のルールはそういうことなので、ついに...。」

「(アレグロ雪郎:)学園長のやつ、汚い手を使っていいようなルールにしたんだ?ダイアナやインキュバス不参加も説明がつく。」

「(シチメン:)...。」


 鉢巻2つ取ったことで白組は1位を獲得。

「[赤組:0][青組:2][白組:4]」


 次の競技種目は「二人三脚リレー」。学園長曰く「定番」だが、「杏璃」や「健太」それと「立ち向かエーヨ部」の元メンバーのいる赤組や青組が有利に見える。「ダイアナ」といった主要人物のいない白組には厳しい。白組「清子」のパートナーは「アーサー」、青組「杏璃」のパートナーはもちろん「健太」で、赤組「典子」のパートナーは親分「源郎」。位置につき、競技開始。


【Phase-2】

 案の定、全然交流していない組み合わせが災いして、白組は惨敗を喫する一方、青組は適切な組み合わせのおかげで1位を獲得。赤組は不良同士のおかげで快走、2位を獲得する。


「(アレグロ雪郎:)何やってるんだ2人とも!!」

「(アーサー:)...面目ありません。」

「(清子:)でも勝負はこれからですの。次の競技で巻き返してみせますわ!!」

「(ミュゼット:)立ち直り、早っ。」

「(健太:)やったぁ!!4ポイント獲得ぅ!!杏璃ちゃんのおかげ!!!!」

「(杏璃:)喜ぶのはまだ早いです。次の競技で畳み掛けましょう。」

「(典子:)生徒会相手に勝てたのは、パートナーとの相性がよかったからかな。」

「(源郎:)お、おぅ。」


 負けても次は負けない「清子」、ポイント獲得に歓喜する「健太」、生徒会に勝てたことを実感する「典子」であった。

「[赤:2(0+2)][青:6(2+4)][白:4(4+0)]」


 3つ目の競技種目は「竹取競争」。フィールド上に並べられた竹製の棒を綱引きの要領で奪い合う競技である。白組2人「清子」「アーサー」、青組「杏璃」「健太」、赤組3人「源郎」「典子」「魂二」、人数は組によって異なっていて、人数的に言うと赤組が有利に見える。後輩が足を引っ張らなければいいのだが...。「白組vs青組」、「白組vs赤組」、「青組vs赤組」の組み合わせで競技を開始する。


【Phase-3】

「白組vs青組」

 生徒会vs帰宅部の引っ張り合いだ。「健太」の体格、「杏璃」の腕力で棒を引っ張る。「清子」は2人の体格や腕力に負けていて、「アーサー」は滅多に交流していなくて不利に見える。


「(清子:)かくなるうえは...。(小声で)床を凍らせスリップ...ごめんあそばせ......。」


 「清子」は能力「Psychic-Tools」の氷魔法で「杏璃」と「健太」の足元を凍らせて、滑らせたのである。


「(健太:)ぁああ!!!!今のは反則じゃん!!」

「(清子:)...何のことかしら?『能力使用OKの行事』と、そうおっしゃったのは学園長ですの。文句なら学園長にしてくださいませ。」

「(杏璃:)いいんです。この体育祭は、何かおかしいってわかっています。どのみち、あたしら帰宅部はモブのように影が薄く、目立つことはありませんから。」


「白組vs赤組」

 次は生徒会vs新派閥の引っ張り合いだ。親分だけあって力強い「源郎」、不良だけあって力強い「典子」、数合わせの「魂二」。これはもう人数的に、力量的に厳しいので、「清子」は同様の手を使う。手を染める結果になろうともお構いなく。


「(清子:)...この体育祭、なんか変ですわね......。」

「(源郎:)たいした能力を持たないおれらは負けるだけ...。」

「(典子:)風紀委員ともあろうあんたが床を凍らせ滑らすとか汚い手を使って...。」

「(魂二:)僕って、足手まとい?」


「青組vs赤組」

 帰宅部vs新派閥の引っ張り合いが始まった。どちらも生徒会じゃないので、卑怯な手を使わずに済む。「杏璃」の腕力と「健太」の体格、「源郎」と「典子」の不良パワーに加え、数合わせの「魂二」で勝負の行方はどうなるのか?


「(源郎:)おれの力なめんなぁょよ!!」

「(健太:)人数に勝ると思ってるだろうけど、そうはいかない!!どすこいっ!!」


 「健太」のパワーで赤組を引っ張りだす。


「(源郎:)なんていう怪力!!」

「(典子:)私ら3人でも力不足だというのか...。」

「(魂二:)足手まといで、ごめんぺろ。」

「(健太:)どんなもんだいっ!!」

「(杏璃:)あたしの腕力が強すぎるからでしょうか...。」


 この競技の結果、白組3点、青組2点、赤組1点。

「[赤:3(2+1)][青:8(6+2)][白:7(4+3)]」


「(アレグロ雪郎:)清子、学園長の言う、能力を使ってズルするより、あんたの実力で頑張るんだ!!」

「(シチメン:)...あとで学園長やらに抗議しなければな。」


 4つ目の競技種目は「100m走」。至ってシンプルなので、能力を使わなくても勝てそうだ。それぞれ位置につき、競技開始。


【Phase-4】

 まずはあの3人「清子」「杏璃」「典子」から。ステータスによると。


黒井清子:

体力+魔力:60→70

攻撃:60→70

防御:60→70

特攻:105

特防:90

素早さ:105

合計:480→510


黒澤杏璃:

体力+魔力:80→90

攻撃:80→120

防御:70

特攻:70

特防:70

素早さ:80

合計:450→500


衣笠典子:

体力+魔力:80→90

攻撃:85→95

防御:70

特攻:65→75

特防:60

素早さ:90

合計:450→500


 「杏璃」と「典子」はいつも運動しているのか、ステータスが昨年に比べると高くなっている。逆に強化特訓してきたとはいえど、「清子」のステータスが伸び悩んでいるように見える。それでも、他の二人より足が速いので1位取るに越したことはない。


「(清子:)わたくしの勝ちですわ。それにしてもおふたりさん、去年に比べると、強くなっていますわね。」

「(杏璃:)...そうでしたっけ?」

「(典子:)私だって特訓してるんだから、不思議に思ってもしかたがない。」


 次は男3人「アーサー」「健太」「源郎」。


鈴木アーサー:

体力+魔力:90

攻撃:90

防御:80

特攻:80

特防:80

素早さ:80

合計:500


郷田健太:

体力+魔力:120

攻撃:80→110

防御:60→80

特攻:60

特防:80

素早さ:50

合計:450→500


兵藤源郎:

体力+魔力:90

攻撃:130

防御:80

特攻:60

特防:70

素早さ:70

合計:500


 「アーサー」の素早さが高いおかげで1位を取る。


「(アーサー:)出番少ないとはいえ、足の速さのおかげで勝てました。」

「(健太:)ダイエットはとっくに済んだはずなんだけど...。」

「(源郎:)生徒会の奴らに点を取られるとは...。」


 この競技の結果、白組4点、青組2点、赤組2点。

「[赤:5(3+2)][青:10(8+2)][白:11(7+4)]」


「(アレグロ雪郎:)見事だ、清子。よくやったぜ!!」

「(シチメン:)特訓に付き合った甲斐があった。」


【昼食・休憩時間】

 4つ目の種目が終わり、次は昼食・休憩時間。今回の弁当は「アレグロ雪郎」が用意してくれるようだ。しかもみんなで分けて食べる大容量タイプ。


「(アレグロ雪郎:)午前の部の競技をしてお疲れだろう。俺が作った、このブリトーを。」

「(清子:)これが雪郎先生お手製のブリトー...ありがたくいただきますわ。」

「(アレグロ雪郎:)ほら、あんたらもだ。」

「(ミュゼット:)雪郎のメキシコ料理ね〜。うん、飽き...また食べたいくらいおいしいよ。」

「(シチメン:)それより午後の部を頑張れるか?」

「(清子:)もちろん、そのつもりですわ。...雪郎先生のブリトー、また食べたくなるくらい美味ですわ。」

「(アレグロ雪郎:)褒め言葉ありがとな。」

「(和子:)イイんちょうのいないわたしって、存在感ありませんね...。」

「(ミュゼット:)それはないよ和子。和子にはイイんちょうの意思を継いでるんだから。」

「(和子:)...別に意思を継いでませんけど。」


 一方「杏璃」と「健太」、「立ち向かエーヨ部」の元メンバー3人「源郎」「典子」「魂二」は「アレグロ雪郎」に深く関わっていないせいか、活気がなく物足りなさそうだ。


「(アレグロ雪郎:)それにしても、清子と同い年か先輩または後輩の寂しい昼メシを見ていると、活気がないように見える。せっかくの昼休憩なんだし、声をかけようか。」

「(清子:)...ご遠慮くださいませ。わたくしらの輪に入ってもお荷物同然になるだけですもの。」

「(アレグロ雪郎:)...つれないな。」


 昼休憩後の競技は「障害物競走」。いわゆる、『職員・外部関係者専用競技』であるため、集計対象外として得点は入らない。トラックは100m。ハードル、ネット、跳び箱などのほか、学園長の説明曰く『トラップは参加者の手で追加していただいて構わない。』。視聴者の知っている職員および外部関係者は「アレグロ雪郎」くらいか。「エドガー・グッドウィン」は今、ニューヨーク州にいるため不在、今ここにいる「シチメン」はただの部外者なので参加できない。


「(アレグロ雪郎:)この学園唯一関係者の俺が競技に出られるとは、腕が鳴るぜ。」

「(清子:)雪郎先生、3つの罠を乗り越え完走してくださいませ。応援しています。」


 「アレグロ雪郎」の横にはモブ教師だけ。もう勝ったも同然。位置につき、走り始める。


【Teacher Phase】

 100mのトラックに設置してあるハードルを飛び越え、網を潜り抜け、跳び箱を越え、モブ教師よりも快走する「アレグロ雪郎」。


 ゴールの前に空から降りかかる「コメットストーム」を神器「センチネルシールド」で防ぐ。


 「センチネルシールド(Sentinel Shield)」はアトラス家に伝わる神器のひとつで、ありとあらゆる攻撃を完全に防ぐ、名前通り守護者が使う「べらぼうに強い盾」である。


「(清子:)わたくしのような体育祭参加者の手で追加してあげましたが、それほどべらぼうに強い盾とは...恐れ入りましたわ。」

「(アレグロ雪郎:)俺の盾は、どんな衝撃をも防ぐ神器なんでね。」


 「清子」が放った「鵲一族」に伝わる究極奥義「コメットストーム」をものともせずに、めでたくゴールインする「アレグロ雪郎」だが、この競技は集計対象外なので、得点なし。

「[赤:5][青:10][白:11]」


 それはさておき、次の競技は「応援合戦」。各組が自軍の士気を高める為の応援合戦。「お好みのパフォーマンスでどうぞ。」なんでもいいようなので、各組はお好みのパフォーマンスを披露する。


【Phase-5】

「(アレグロ雪郎:)...退屈なパフォーマンスだぜ。」


 「清子」と「杏璃」のほか5人(合計7人)は自軍側なので、各組の応援チームのパフォーマンスは退廃的だ。


「(アレグロ雪郎:)やはり、ダイアナやインキュバスを呼ぶべきか...。いえ、やめておこう。勝敗が見えている。清子のバックに生徒会の連中がいるからな。帰宅部のメンツはともかく、例の新派閥はもう、ダメだな。」


 結果、戦力的に白組の勝利に終わる。

「[赤:7(5+2)][青:15(10+5)][白:17(11+6)]」


 次の競技は「移動玉入れ」。「移動する三色のカゴ」を追いかけ、自軍の色のカゴに玉を投げ入れるものである。「移動する三色のカゴ」とは何なのかと言うと、当初はモブ生徒がカゴを背負ってその役割を果たしていたが学園長曰く「あまりにも危険なので」という理由で生み出された不思議生物。体高150cmほど。それと、『汗っかき。』らしい。各組位置につき、競技開始。


【Phase-6】

 「清子」は能力「Psychic-Tools」のデフォルト魔法「念力(Confusion)」で玉を集め、「移動する白色のカゴ」に入れる。「アーサー」も負けじと玉を集められる分だけ集めて、「移動する白色のカゴ」に入れる。青組2人「杏璃」「健太」はたいした能力じゃないゆえか、玉を集めて動きの速い「移動する青色のカゴ」に入れるのに苦労する。赤組3人「源郎」「典子」「魂二」も青組同様。


「(アレグロ雪郎:)この様子からすると、かっとビングするまでもないか。」


 「かっとビング(Feel the flow)」とは、3つ「自身」「状況」「目前」の流れを感じること。日本では「不滅のチャレンジスピリット」の一種とするが、「アレグロ雪郎」のいう「かっとビング」はあくまでも「周囲の流れを感じろ」とのこと。「清子」がかっとぶことはなく白組の勝利。

[赤:14(7+7)][青:21(15+6)][白:25(17+8)]


「(清子:)雪郎先生、少しは聞こえましたけど、かっとビングというのは『流れを感じてください』か何かですかね?」

「(アレグロ雪郎:)なんでもない。気にしないでくれ。」

「(ミュゼット:)そういや、最近ガジュが好んで使う流行語かな。」


 最後の競技は「借り物競走」。体育祭のお約束、ただそれだけ。とはいえ、競技はなかなか骨がありそうで、お題を借りてゴールしなきゃならないものだ。位置につき、競技開始。


【Phase-7】

 「清子」のお題は「盾」。わかる人にはわかるだろう、「アレグロ雪郎」の「センチネルシールド」を借りればいい。それだけである。


「(アレグロ雪郎:)清子のお題は盾なんだろ?少しだけ貸してやる。...もっともこの盾は使い手を選ぶといわれている代物らしいぜ。」


 「清子」はめでたく「センチネルシールド」を貸すことができたものの。


「(清子:)...(へび)っ。」


 選び間違えたのか、この盾を両手で運ぶはめに。


「(アレグロ雪郎:)どのみち、白組の勝ちだ。この競技に負けても問題ないだろう。」


 「健太」のお題は最近流行りの「ホビー用小型ロボット」だが、これは無理難題のものなのか、探すのに苦労する。「源郎」は「シチメン」のハンマーを借りる。


「(シチメン:)え、あー私のハンマーか?」


 マンモス3頭分のハンマーを引きずりながら、ゴールへ向かう「源郎」。


「(源郎:)...このハンマー、重っ。」


 さて、残りの人のお題は何なのか。


・「アーサー」:今年入って見かけるスマートフォン「SO-01C」

・「杏璃」:新型ゲーム機「CTR」

・「典子」:色黒な女の子「ミュゼット」

・「魂二」:キノピオ(Toad)みたいな女の子「和子」


「(ミュゼット:)わざわざ私を運んでくれるとはね。」

「(典子:)借り物競走のルールなんだから仕方がない。」

「(和子:)お姫様抱っことは、大変ですね。」

「(魂二:)先輩ゆえか、重っ...。」


 他の組に比べて、スムーズに進めた赤組の勝利。

「[赤:26(14+12)][青:27(21+6)][白:35(25+10)]」


【結果発表】

 すべての競技が終わり、体育祭の締めは結果発表だ。


◆各組競技別点数

【内定-勝敗の結果】

#騎馬戦:6

[赤:0][青:2][白:4][白組の勝利]


#二人三脚リレー:6

[赤:2][青:4][白:0][青組の勝利]


#竹取競争:6

[赤:1][青:2][白:3][白組の勝利]


#100m走:8

[赤:2][青:2][白:4][白組の勝利]


#応援合戦:13

[赤:2][青:5][白:6][白組の勝利]


#移動玉入れ:21

[赤:7][青:6][白:8][白組の勝利]


#借り物競走:28

[赤:12][青:6][白:10][赤組の勝利]


 合計を見ると「[赤:26][青:27][白:35]」。ここまでは計算通りのはずだが...。


◆順位発表

1位:白組(35)集計に不備なし。

2位:赤組(29)+3なぜ?

3位:青組(28)+1どうしてこうなった。


優勝:白組(生徒会)


 集計に不備があったのか、学園長の気まぐれなのか赤組が2位、青組が3位という結果になってしまった...。


「(ヤミ:)ご苦労。みなの奮闘の甲斐あって、我々白組は優秀な成績で勝利を収められた。昨年の事件のこともあってか半端者な俺について来てくれたことに感謝する。次の機会には敵になる者もいるまろうが、その時も実力をもって発揮しても構わない。こちらもそれに返してあげよう。...ところで、1位を獲得したことで夏休み中の学生プールの占有権は我々に譲ったわけだが...あまりハメを外しすぎないことだ。以上。」

「(清子:)いやー、優勝できたのも赤毛さんと雪郎先生のおかげですわ。」

「(桃姫:)2位...やっちゃったわ。一番おいしくないの引いちゃったわ....。...あ、みんなを非難するつもりじゃなくて、むしろ接戦のなか、めんなよく頑張ってくれたと思ってるわよ。ただ私、あれこれに毒されてるからもう、私たちだけ何もないのはちょっと癪よね。プールほど魅力はないかもだけど...。」

「(源郎:)2位を記念して、打ち上げするぞ。」

「(典子:)やろ。」

「(魂二:)あ、先輩!」


 赤組は何らかの方法で2位取ったはいいものの、ドライな反応だったが集計の際、計算はあってるはずなのに、どういうわけか最下位になった青組はどうだろうか?


「(マチ:)......一歩及ばずってとこだった。いけ好かない生徒会長にもしてやられたし...これで終業式後の校内大掃除はめでたく......。」

「(健太:)それがどうしたぁ!!団長の責任でもない、この学園の体育祭はしょせん、出来レースだし!!まるでフィフスセクターのように、勝敗を操作してやがる!!...校内全体を完膚なきまでに掃除させられるという始末に......。」

「(杏璃:)負けは負けです。こうなってしまった以上、すっかり綺麗になった校舎を見て、あたしらの心の汚れっぷりに奇声を上げる教師が続出するくらいに大掃除してやりましょう!!!!」


 最下位の青組、帰宅部全員は夏休み前のクソ暑い校内大掃除をすると決定したのであった。


 以上をもちまして、樋串武学園体育祭のすべてのプログラムを終了致します。お疲れさまでした&ありがとうございました!


 同日16時 体育祭終了後 河川敷


「(アレグロ雪郎:)体育祭お疲れ。めでたく優勝した赤組が夏休み中プールを貸切りで使えるようになったな。泳ぐのかい?」

「(清子:)ですがね、わたくしにはわたくしの夏休みがありますの。ゲーム三昧、海水浴、夏祭り。プールを使っている暇なんてありませんわ。」

「(アレグロ雪郎:)そうか、それならちょうどいい。夏休みにジェシカと俺の弟分ビートが来るらしいぜ。楽しみにしとけよな。」

「(シチメン:)ジェシーが来るのか。なら、私の頭上にちびハルミを乗せて来月の夏休みまで待たなきゃな。」

「(ミュゼット:)...ワクワクするよね。ん?キノピオ(Toad)。」

「(和子:)わたしは和子です!!あー、どうしますかな...イイんちょう戻ってくるか、気になりますね。」

「(清子:)それはとにかく、来月まで待つことにしますわ。雅史さん、たまには遊びに来てくれたら、わたくしは...。」

「(アレグロ雪郎:)気楽に待つことにしようぜ。」


 せっかくの貸切りプールに行かないとして、来月の楽しみを気長に待つ一同であった。

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