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Baroque Academy / シティスクールストーリー  作者: 原作:Rebecah Creative Studio / シナリオ原案:桃太郎V
第二部
30/35

第六章 キャプテン不在の舞踊会(3)

 9月初日に樋串武学園はまたもや陥落した。かろうじて生き延びた生徒会長「餅田ヤミ」と「生徒会ガールズPlusインキュバス」は事実上の欠席を余儀なくされ、月末までに都市の各学校に助けを求めていた。「清子」は「アレグロ雪郎」に「雅史」の出陣許可を求めたが「雅史が生きているとテリーに知られるとまた命を狙われ、周囲の人間にも危害が及びかねないからな。」と一蹴され、風紀委員長「仁雄」や親友「和子」に泣きつくしか...。


【河川敷】

「(清子:)お助けください風紀委員長...。生徒会長やわたくしらの力ではどうすることも......。」

「(仁雄:)...可愛い部下の頼みなら、手を貸そう。放課後でいいよな。」

「(和子:)わたしたち友達でしょ?悲しい顔してる清子さんを放っておくわけありませんよ。期限は月末でしたよね?その日の放課後にあの学園の生徒を助けに行きますから。」

「(清子:)...恩に着ますわ。」


 「雅史」の出陣許可は無理だが、「ミュゼット」単独なら問題ないみたい。


「(ミュゼット:)辛気くさい杏璃を助けたいんでしょ?たまには私を頼ってよ。」

「(和子:)ミュゼットさんに限らず、その友達も。」


 「アレグロ雪郎」の管理下におかれていない「カルウ」や「ブチョ」、「チイア」も「清子」の助けになってくれるもよう。


「(カルウ:)助太刀に来たよ。ずいぶん大変そうじゃない。」

「(チイア:)僕にできることがあったら何でも頼ってね。」

「(ブチョ:)あの生徒会書記を止めたいでしょ?作戦を練らなきゃね。」

「(清子:)皆さん...どれも頼りになりますわね。やはり持つべきものは友ですわ。」

「(和子:)...それにしても、ダイアナさんとインキュバスさんは何をしているでしょうね?」

「(清子:)お二人さんなら、ラファエルさんに相談しているとのことですわ。」


 「ダイアナ」はiPhone 3Gを手に、兄「ラファエル」と通話している。


「(ダイアナ:)ラファ兄、生徒会書記を止めるアドバイスplease.」

「(ラファエル:)夜遅くからダイヤル...こちら側では4時か。わが妹の頼みならアドバイスを授けよう。占拠している輩が生徒会書記を含め21人ほどか。勢力のパワーが大きいならば、ハイペリオンの能力を行使してでも止めねばな。」

「(ダイアナ:)うん。ハイペリオンの能力を使ってでも止めるしか選択肢はないのね。アドバイスThank.」

「(ラファエル:)ダイアナの元へ駆けつけたい気持ちはやまやまだが、ジャパンに向けて飛び立つのはかなわんがな...幸運を祈る。」


 アドバイスをくれたのち、電話を切る。


「(ハイペリオン:)俺の能力を使うときがくるとは、腕が鳴るぜ。」

「(ダイアナ:)そういうことだから、思う存分使いまくって制圧しようよ。」

「(仁雄:)よし、決行日は月末の放課後で異論はないな?集合場所は校門前、作戦の詳細は当日でな。」


 決行日は月末ということで話がまとまったのち、気がつくと日が暮れそうなので解散。


 9月30日(木)17時 放課後 作戦決行日


 生徒会長を含めた樋串武学園の生徒4人、フォルテ中学校の風紀委員「和子」のほか「カルウ」や「ブチョ」、「チイア」、都立高等学校からの参戦者「仁雄」のほか、「大塚丈夫」や「遠藤麗下」が助太刀してくれるようで。「ミュゼット」が参戦するということは...つまり。


【樋串武学園校門前】

「(ミュゼット:)ああ、この人?紹介しよう。この人がアネさんの妹こと七面晴海。私のお守役として派遣し、同時にみんなを助けてくれるよ。」

「(ハルミ:)うぁ、どれも知らない人ばっかり...。」

「(清子:)あら、誰かと思えば4月くらいに雪郎先生とともに上がり込んできた赤毛さんの妹さんですかね。ご無沙汰しております。」

「(仁雄:)雪郎やらの付き人か。さて、君ら全員集まったな。作戦を説明する。」


 「仁雄」の作戦は、「清子」が提供した見取図や証言をもとに練り込んだ内容に仕上がっている。敵の数が敵将を含め21名、学園内に潜伏している。体育館の中に人質が囚われており、中には入ろうにも下っ端10名がうろついていて、容易に近づけない。敵将が体育館の中にいるのに近づけない、自分たちの力ではどうすることもできないと生徒会長が嘆いているのだが、「仁雄」の作戦は人脈を使い、正攻法でいくことになる。


「(ハルミ:)...なるほど。会長を含め4人で攻め入るよりオオ人数でいったほうが簡単ってことね。」

「(仁雄:)俺の作戦に異論はあるのか?」

「(ハルミ:)あなたの作戦にしては悪くないけど、雪郎の考えに比べるとちょっとね...。」

「(清子:)風紀委員長の作戦より雪郎先生のほうがいいとでも?」

「(ハルミ:)かき集めた生徒で突撃する、それしか見えてないかなと。一番大事なのは、戦力を温存しつつも前に進むことなのよ。わかる?」

「(仁雄:)何を言ってるのかわからん。ま、とにかくだ。この人数で攻め入る、正面から叩く、それだけだ。」

「(ハルミ:)...だめね、これ。」

「(ミュゼット:)まあ、とにかく風紀委員長の作戦に従うしかないってことよ。ハルミ、わかってくれよ。」

「(ハルミ:)...それもそうね。雪郎を連れたかったけど本人は遠慮しがちだからね。よそ者の事件に出くわすほど暇じゃないってね。」

「(仁雄:)これより体育館に突撃する。刺客20名を取り押さえ、敵将デイモンを止め、体育館を制圧するんだ。いくぞ!!」


 かき集められた戦力、風紀委員長「増田仁雄」主導の戦略、たったの13人で最後の舞踊会...樋串武学園解放作戦が今、始まらんとする!!


【Phase-3】

 まずは体育館前の刺客10名をなんとかしなければ。同じ手でいくと「ダイアナ」と「ハイペリオン」はその刺客を引きつけることとなった。


「(ダイアナ:)こっちだよ。こっち!!」

「(ハイペリオン:)さぁ、俺とダイアナが相手だ!!Come on!!」


 その隙に、「仁雄」は体育館の扉を開き、突撃する。


「(仁雄:)可愛い部下の言った通り、内側は暗闇の中だ。何も見えんが気を引きつけてかかれ。」

「(丈夫:)委員長、俺等ただの生徒ぞ?どう対処すればいいのか?」

「(仁雄:)...とにかくだ、人質を外まで運べ。救出活動だ。 」

「(丈夫:)Okay, 外まで運べばいいってことだろ?麗下、頼む。」

「(麗下:)あ、それより私の弟が先よ。倒れてるじゃない。」

「(丈夫:)じゃあ俺が不良2人を。」

「(仁雄:)一刻も争う。君らよ、特にフォルテ中学校の4人、早急にカーテンを開けるんだ!!」

「(カルウ:)え、私のこと?もう、しょうがないね。」

「(チイア:)人使いの荒い風紀委員長だね。うん、急ごう。」

「(ブチョ:)非力なあたしにカーテンを開けさせる、ただの作業ゲーじゃん。」

「(和子:)委員長さん、わたしでよければカーテンを開けましょうか?」

「(仁雄:)...敵将の能力は脅威だ。和子単独...清子同伴では危険すぎる。俺から離れぬことだ。」

「(和子:)...わたしの仕事は、委員長さんをひっつくだけですね...。」

「(清子:)わたくしはどうすれば...。」

「(仁雄:)周囲を警戒することだ。」

「(清子:)いったい、どうしたのです?委員長らしくありませんし、作戦が単調に見えますのに...。」

「(仁雄:)...あの時、ハンナを連れ戻せば、楽器の音で対処できただろうに...。今の俺はヤケになった俺に見えるのか?」

「(清子:)わたくしだって、雅史さんをお借りしたかったのに...雪郎先生の許可が得られなくって。」

「(ハルミ:)...そういう問題じゃないでしょう。早いところ人質を解放しないと。」

「(ミュゼット:)全員分運ぶのに何時間いるのよ。ん?委員長さん。」


 この作戦を見る限り、順調にことが運んでいるように見える。


「(デイモン:)...愚かナ。全てはワタシの手のひらにあることを知らず二...。」


 「仁雄」の作戦に欠陥はない。生徒会長「餅田ヤミ」が敵将の前に姿を現し、対峙する。


「(ヤミ:)解放戦線はここまでだ、デイモン書記。学園の皆を元に戻してもらおうか。」

「(デイモン:)これはこれは生徒会長。それでワタシに勝ったつもりカ。全てはワタシの手のひらにある、大事なことなのでもう一度言いましタ。」

「(ヤミ:)茶番はもういい。お覚悟願おう。」

「(デイモン:)...アナタが生徒会長とはいえ、ワタシを止められるかナ!!」


 欠陥はないはずだが...「仁雄」の予想を大きく上回るほどの展開が待ち受けることになる。


 昏睡状態の生徒がゾンビのように起き上がり、都立高等学校のメンツを襲う。


「(丈夫:)う、うぉお!!!」

「(麗下:)そ、魂二!?あ、ぁあ!!」


 1ヶ月間倒れていた「杏璃」や「健太」が起き上がり、フォルテ中学校のメンツを襲う。


「(ブチョ:)カルウ、カルウってば!!大変なことになってるって!!」

「(カルウ:)...起き上がったのね。でも、どうすればいいのか...。」

「(チイア:)...とにかく撤退しなきゃ!!」

「(和子:)撤退してどうするです!?委員長さん、わたしたちはどうすればいいのです!?」

「(仁雄:)ココまで来て、万事休すか...。やむを得ん、ここは一時撤退だ。」

「(清子:)こちらにダイアナさんやハイペリオンさんがいます!!撤退するにはまだ早いですわ!!」

「(仁雄:)...あの二人は何をやっているのか!!」


 あの2人は刺客10名相手に戦っている。てこずってるのか、助けに来るには時間がかかりそうだ。「仁雄」チームは一度体育館を出るものも。


「(典子:)うぅ〜。」

「(杏璃:)あぁ〜。」

「(丈夫:)まるでゾンビみたいだ。委員長よ、手はあるのか?」

「(仁雄:)...万事休す。囲まれてしまった。」

「(カルウ:)...くっ。」

「(ミュゼット:)どうするのよ委員長さん!!雪郎はケチだから助けに来ないのによ!!」

「(ハルミ:)正気に戻るには火燒拳(ハンバーグー)お見舞いするしかないね。」

「(ミュゼット:)アネさんの拳...こうするしかないね。ハンッ...バァァァァァ!!!!」


 人質の正気に戻るために拳を振りかざす2人。...「ハイペリオン」が単独で戻って来る。「ダイアナ」は引き続き、刺客10名を相手にしている。


「(ハイペリオン:)待った!!ここは俺が!!さぁ、目を覚ませ皆の衆!!」


 「ハイペリオン」の能力「ダークネス・ナイトメア」は相手の視界を遮り、悪夢を見せる。...だが今回の場合は違うらしい。


「(ハイペリオン:)夢の終わりだ、現実に戻れ。」


 「杏璃」たち人質の夢はチリのように消え、現実に戻る。


「(杏璃:)...ここは......。」

「(健太:)...学園......杏...璃...ちゃ......ん......。」

「(源郎:)...現実......か?」

「(典子:)......ま...雅史は......。」

「(ハイペリオン:)気がついたか。現実に戻れたてなんだし、しっかりしろよな。」


 主要人物4人を解放し、形勢逆転する「仁雄」チーム。


「(ヤミ:)形勢逆転だな、停学処分では済まされないぞ。」

「(デイモン:)このワタシが...負けるだト?笑止!!かくなるうえは、ここにいる全員道連れにしてやル!!!!!」


 生徒会書記「デイモン」最後の悪あがき、この場の人々を道連れにするべく、英雄の臭いを嗅ぎつけて向かってくる「ニューニコチュウ」を呼び寄せようと派手に騒ぎ出す。


「(アレグロ雪郎:)おっと、これはいただけないな。」


 なぜか「アレグロ雪郎」が何の告知もなく皆の前に現れた。


「(ダイアナ:)なんとか間に合った...!!先生に頭を下げてまで頼んだの。iPhone 3Gを使って、呼びかけてね。」

「(アレグロ雪郎:)というわけだ。ここは全部俺がやる。風紀委員長、人質を連れてここを離れるんだ。」

「(清子:)それなら雪郎先生、わたくしも付き合います!!風紀委員長は皆さんをお守りくださいまし!!」

「(和子:)委員長さん、ここは雪郎先生が後始末してくれるそうです。退きましょう!!」

「(仁雄:)...かたじけない。」


 「清子」「ミュゼット」「ハルミ」「ダイアナ」「ハイペリオン」5人を除いた他の皆はこの学園から離れることに。


「(アレグロ雪郎:)生徒会書記、この学園をおびやかす因子としてお前を拘束する。」

「(デイモン:)ココまで来て、拘束されるわけにはいかないんダ!!!!!」

「(アレグロ雪郎:)ハルミ、一発お見舞いしてやれ。」

「(ハルミ:)ハンッ...バァァァァアアアア!!!!!」

「(清子:)サンダーボルトですわっ!!!」


 「清子」の指から雷魔法「サンダーボルト」を放つ。


「(デイモン:)ガァァァァァアアアアアアア!!!!!!」


 生徒会書記「デイモン」は戦闘不能になった。


「(清子:)いいこと?妹さんのやろうとしていることは、傷害罪にあたりますのでご容赦くださいまし。」

「(ハルミ:)...こうしなきゃ、治らないもん。」

「(アレグロ雪郎:)ご苦労だったな清子。さて、生徒会書記を拘束したのだから後始末は、ダイアナ。お願いできるか?」

「(ダイアナ:)え?ど、どうしよう...。動き出したらどうなるか...。」

「(ハイペリオン:)お縄につける、つまりロープで縛っておけばいいじゃね?それと俺の能力で悪夢を見せるとか。」

「(アレグロ雪郎:)それを聞いて安心したぜ。俺のとこじゃあレベッカがいるし、管理に不向きだからな。ダイアナ、あとはよろしくな。」

「(ダイアナ:)あ、はい、先生。」

「(ミュゼット:)事件は解決したし、そろそろお開きにしようよ。これから忙しくなるんだし。」

「(ハルミ:)うん、それぞれ持ち場に戻らなきゃね。」

「(清子:)では雪郎先生、今後再び顔を合わせることがありますので、その時はよろしくお願いいたします。」

「(アレグロ雪郎:)また会えたら...な。雅史のことは俺が面倒を見るからな。ま、お互いに幸運を祈ろう。」


 この学園における生徒会書記「シャドウ・デイモン」動乱は今日を持って終結した。「増田仁雄」チームや「アレグロ雪郎」一味の介入による「デイモン」および刺客20名を鎮圧、最悪の事態は避けられた。...以上。といいたいところだが、それを終始傍観していた者が2人...いや、5人。「シャドウオーガニゼーション」だけに限らずもうひとつの勢力の存在が...。


「(浅香:)しょせんこの程度だったのね、彼。」

「(桑田:)しょせんはひよっこだったな。俺の足元には及ばなかったしな。さ、戻るぜ。」

「(???:)...生徒会長ね。ふふ、面白くなりそう。」

「(???:)戻りましょう、姫様。」

「(???:)ここに留まってはかえって面倒だし、引き上げよう。」


 その後の話はまた別であり、謎の勢力は先の話である。

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