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銀色の月明かり

作者: 檸檬

知らず知らずいつのまにか


あなたの後ろにかくれようと


あなたの心の影を踏んでいたかな


近づきたくて


ごめんね


本当は


どういう形であれ君に寄り添いたい


とそう思う 


そう思わせてもらえている


ゆっくりゆっくり


時が流れていく


その中で一本の赤い糸をみつけたら


大切に守りたい


柔らかい風が銀色に染められて


二人の髪も銀色で


川辺をゆっくり歩いて帰る家路


そんな願い事を


縁側をピカピカに磨いたら


叶うだろうか


くだらない話しなんかして


笑いあっている


銀色の髪を靡かせて


星空を二人で見上げている


そんな夢


そんな無邪気な熱をいつまでも


持ち続けられたらと


願うことからはじめるのは


許してもらえますよね と空にきく 


ゆっくり帆を張って行けるところまで


たどり着く所まで 


帆を降ろす最後には隣り合う二つの影がみえたらと


過去の傷跡には触れられなくて


癒えない川が流れるのを


ただぼんやり見ている


水になって流れる記憶


癒える場所に行けるようにただ

願う

震える月明かり


そんな夜風を送れたら


火照った頬を冷やせたら


でもあなたは


傷ついた漆木(うるしぎ)のよう


あなたの内部から染み出る樹液


満身創痍の傷口から


その危うい光沢よ


銀色の月明かりのよう


知らず知らずにいつのまにか


誰かを照らす月明かり


自分の傷口を隠さずに見せて


寄り添ってくれていたのは


あなたでしたよ

















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