表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
DQV オリジナルストーリー  作者: 蒼竹紫暮
第一部 -旅の終わりは、物語の始まり-
3/3

船での出会い2

-----------------------------------

Side アレス

-----------------------------------

扉を勢いよく開け放したぼくは、扉の脇にあったツボを見つけて駆け寄る。ツボを覗き込むと、底には薬草が入ってた。

「父さんの言った通りだ!きっと他にもありそうだな!」

ぼくは、階段を駆け上がり、甲板に続く木のドアを勢いよく開けた。

ドアを開けたぼくの目に、飛び込んでくるどこまでも続く青い海。遮るものがない太陽の光が燦々と照りつけ、甲板で作業をする船員のおじさん達に、容赦なく照りつける。

ドアを開けた所で作業をしてたおじさんが、飛び出してきた僕を見つけて、潮風で掠れた声でぼくに話しかける。

「おう、坊主!船酔いは大丈夫か?」

「坊主じゃないやい!ぼくにはアレスって名前があるんだからね!」

怒って言い返すぼくの頭をくしゃくしゃと撫でながら、

「はっはっは!それだけ元気があれば大丈夫そうだな!」

ぼくは、わしわしと頭を撫でられる手から逃げるようにその場を離れる。

「おじさん痛いって!!」

「はっはっは!海に落ちないように気をつけろよ〜!」

ぼくの背に、優しさにあふれた笑い声と、船の旅をはじめてから、もう何度目かわからない注意が飛んでくる。

「わかってるー!」

ぼくは、注意されたことに返事をしながら、船の先端に向かって走った。

追い風を受けて進む船は、ぐんぐんと速度を上げ、その流れに乗って走る。ぼくは風に乗って、ぐんぐん速度を上げる。ぼくは、勢いがつきすぎて、危うく船の舳先を飛び出しそうなところで、船乗りのおじさんの手に背中をガシッと掴まれる。

「こぉーら!船の中は走っちゃ危ないって言っただろ?」

ぼくは、船から飛び出しそうになってたから、心臓がバクバクしてて、涙を堪えるのに必死だった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ