誕生
小説家になりたい!でも、オリジナルストーリーが浮かばない。なので、大好きなゲームのストーリーを、オリジナルストーリーで、ちょっとHな表現も含めつつ、書いていきます。
※この作品は、作者の勝手な妄想を組み込んだオリジナルストーリーです。
ある大きな城の、玉座の間。
黒い髭を、綺麗に整えた屈強な男が、そわそわしながら、部屋の中をウロウロしていた。
不安の表情を浮かべながら、歩き回る男に、丸い体型の男が話しかける。
「王よ。どうか落ち着いてください。」
その言葉に、不安気な表情のまま答える男。
「わかっておる!儂がここでおろおろしても、どうにもならぬことは!」
男は一度足を止め、話しかけた男に向き直り答える。
「しかし、オジロン!儂は、生まれてくる子供のことも気がかりだが、妻のマーサも心配なのじゃ!」
言われた男は、困った顔で、
「まあ、王がマーサ様のことが心配なのもわかります。」
一度男は言葉を区切り、屈強な男の肩を掴んで顔を向き合わせた。
「しかし、マーサ様も必死で戦っておられます。そんな時こそ、王である貴方がどっしりと落ち着いてなくてどうしますか!一国の主である貴方が、こういう時こそゆっくり腰を据えて、
どっしりと構えるべきではないですか?」
うろうろ動き回っていた男は、ゆっくり息を吐き出して深呼吸して答える。
「ありがとう。おかげで目が覚めたよ。」
2人の間に大きな赤ん坊の産声が聞こえた。
玉座の後ろの階段から、丸く肥えた男が息を切らして降りてくる。
「パパス様!お生まれになりました!元気な玉のような男の子です!」
「それは本当か?!サンチョ!」
パパスは、報告に来たサンチョに問い返す。
「えぇ!マーサ様も、お子様も息災ですよ!」
「おぉ!それはめでたい!」
「ささ、パパス王。早くマーサ様の所に。」
「うむ。」
パパスは、階段を駆け上がり、マーサと生まれたばかりの子がいる部屋に駆け込み、
「マーサ!よくやった!」
勢いよく駆け込んできたパパスに、マーサと呼ばれた女性は、ゆっくり息を吐き出して言う。
「そんなに慌てても、私も子もどこにも行きませんよ。ねぇ坊や。」
マーサの髪は、黒く艶があり、出産という大業を成し遂げたことで、疲れは見えるものの、その空の青を写した綺麗な瞳は、優しく産まれたばかりの赤ん坊を包み込むように見つめ、赤ん坊を抱く手は羽のような柔らかさで包み込んでいた。
産まれたばかりの赤ん坊は、目が見えておらず、マーサの腕に抱かれて、健やかな寝息を立てていた。
「はっはっはっは!これだけの騒ぎにも動じないとは、この子はきっと大物になるぞ!」
パパスは、赤ん坊の顔をを覗き込み、豪快に笑う。
「もう、そんなに大きな声を出したら、この子がびっくりするじゃありませんか。あっ、そう言えば、この子の名前を付けてあげないとですね。」
マーサが、パパスにゆっくり諭すように、優しく語り掛ける。
「おぉ、そうだな!幾つか儂も考えてはおったのだが、マーサは何かあるか?」
パパスから、問われたマーサは、ゆっくり目を瞑り、息をゆっくりと吐いて気持ちを落ち着かせてから、言葉を紡ぐように語る。
「えぇ。この子の名は、私の生まれ故郷に伝わる英雄の名前からとって、アレスはいかがでしょう。」
「アレスか!いい名だ!さすがマーサだ!」
パパスは、マーサの手から赤ん坊を優しく受け取り、天高く掲げる。
「この子の名は、アレス!天よ、このアレスの歩みにご加護を与えたまえ!」
天高く掲げられたアレスは、火がついたように、大きな声を上げて、自分の存在を知らしめるように大きな声を上げた。
閲覧いただき、ありがとうございます。
読んでくれた方みなさんが、楽しくなればと思います。




