過去そして未来へ
それからは、本当に家に誰も来なくなった。
子供の親離れとかそういうのは普通二十歳頃だと言うのに当時の私は6歳。
何をするにも無力すぎる。
下手したら、施設行きだったと今では本気で思う。
両親が言っていたことが本当なら友達一杯作れば家政婦さんがまた来てくれると思いその日はもう寝た。
朝になる。
いつもなら朝食は、家政婦さんが用意してくれているが、もういない。
今度から、自分で用意しなくちゃいけない。
とりあえず、学校に遅れない様にする為に、適当にお菓子を食べて学校に向かう。
私はその後何度も友達が作りに挑戦した。
しかし、何度やっても上手くいかない。
それもそうだ、だったてクマのぬいぐるみの
ルーシー相手にざっと練習しているんだから。
誰だって無機物相手に話すのなんかできる。
だって相手に意思はないのだから。
そして、私が小学校高学年になる頃には完全に心が折れて、次第に小学校からは足が遠のいていった。
そして、私は家にあるぬいぐるみを相手に毎日話しかける。
それに何の意味もないと知っていても。
さらに数年が経ち、私はぬいぐるみ達の事を友達と思い始めていた。
自分で、ぬいぐるみをば作り始めた。
この頃既に買い物にも殆ど出ずにネットショッピングを利用していたので、いよいよ外に対して壁を作り出していた。
さらに数年後
もう既に私は16歳になった。
一応太りたくはないので、最低限の筋トレだけはしている。
最近はぬいぐるみを作る以外にも服飾をしてみたり、ネットで可愛い女の子達探したり……していたら、それは突然やってきた。
いつもの様に新しいぬいぐるみを作っていたら急な目眩や頭痛に襲われて気づいたら……
「だいたい、貴方の人生を纏めるとこんな感じですね はい、では言いたい事をどうぞ」
「あなた、誰ですか? ここどこ?」
なんだかぬいぐるみ以外には話しかけたのがものすごく久しぶりな気がする……気のせいじゃないな。
自分で、思っていたよりも声が出て良かったと思う。
「ふ〜ん 案外普通のことを聞くのね? もっと突飛な質問が来ることを期待していたのに」
「ご、ごめんなさいです」
「まぁ、良いわよ 冷静な判断ができている訳だしね あなたの質問に答えると私はリスタルテそれ以上でもそれ以下でもないただリスタルテよ
そしてここは……あなたさっき死んだのはわかっているよね?」
「はっ はひ!」
「ふふふふふ 可愛らしいわね 人は死んだら輪廻転生し、次の生を受ける ここは、輪廻転生と死の狭間と言ったところかしらね」
「じゃあ、私も今から転生するんですか?」
「それはね…… 君次第といったところだね まだ実際は死んでいなくて、死際といったところだかね」
リスタルテは、薄く笑いながらそう言ってきた。
今更だけどものすごく綺麗な容姿している。
茶髪の髪は背中の真ん中辺りまで伸びているのに
しっかり手入れがされていて、うっすらと光沢すら見えてくるぐらいだ。
目を紫紺の美しい色をしていて、ついつい見入ってしまう。
肌も真っ白までではないけど、健康的な色している。
今更だが、いわゆる絶世の美少女がいるのに気がついて、取り敢えず目に焼き付けておく。
胸は小さいけど。
「小さいは余計だよ ゴホン 続けよう 今君が望むのならば輪廻転生ではなく、我々は新たな人生を君に与えようと思う 君が前の世界では出来なかったことを今度こそ叶えたいのであれば、私は君を異世界に転移させてあげることができる
全ては君次第だ好きにしたまえ」
「なんで、私をそんなに異世界に転移だなんてなんで私なんですか?」
「それはねぇ…たまたまかな? 異世界転移させても良い人の条件の中に君が丁度死にかけで、当てはまっていたから、ただそれだけだよ」
「じゃあ誰でも良いの?」
「今言った条件に適応する人の中からならね」
「そうなんだ なんで、転移させるの転移させて良いことあるの?」
「うん まぁ神様の暇つぶしさ ただそれだけだよ」
「それ、プライバシーは…」
「大丈だよ! そんな事は絶対にないから安心して」
「わかった 転移する 準備して」
「うんうん わかったぁーー! もう良いのチート能力とか気にしないの?」
「気にしてないこともないですけども…… あっ!
向こうに置いてあったぬいぐるみ達だけ持っていって良いですか?」
「まぁ それぐらいなら」
「ありがとうございます!」
「じゃあチート能力は、こっちで見繕っておくわね」
「よろしくお願いします」
「後、聞きたい事はある?」
「え〜っと それじゃあ 異世界のことについて教えておいてください」
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