友達な関係?
「い〜ひっひっひ」
「キモい」
変な笑い声を上げた少年に、冷たく切り捨てた少女。
「ヒドいよ〜!!鈴!!」
「・・・はぁ、どうしたの?永海」
少年の名前は、永海で、少女の名前は、鈴
「なんか、たまにさぁ叫びたくなることってあるよね?」
「アレは叫びか?奇妙な笑い声だろ」
ナミの笑い声は、魔法使いのお婆さんみたいで恐い。
「口調怖いよ〜スズ」
「ナミの笑い声の方が怖い」
スズの言葉に、ムスーッと怒ったナミ。
「そういえば、スズって告白されたよね?また」
「ナミだって・・・」
「スズは、女の子からもじゃん!!」
ズルイよぉ、と言ったナミ。
果たしてこれは、どちらの感情なのか?
「(僕の方がスズのこと知ってるのに)」
どうやら、恋ですね。まだムカムカしてるナミ。
「(ナミって鈍感だから、私の気持ちなんて分んないよなぁ)」
まぁ、なんと!!両思いみたいです。
こちらから言えば、スズも鈍感なので、叶うことはあるのか分りません。
「前に、スズ・・・好きな人がいるって言ってたよね?」
「・・・・ナミも」
二人は、あれ?そうだったけ?と思った。
忘れたみたいだ。お互いが好きだからこそ、言い張ってしまった。
嫉妬の対象は、相手の想い人だと思ったら、自分だった。
「ほらっ、野球部のエースがスズに好意を抱いてたって・・・学校で、一・二を争うイケメン君」
「吹奏楽部のフルートの子・・・・学校で美少女って言われてる」
虚しくなるだけなのに、宣伝してる二人。
なぜ自分を、宣伝しないのか?
自分より、話したことの無い人が、似合うとでも思ってるのか?
「小さい頃からナミを知ってたけど、誰なんだろう?私の知らない人かな・・・」
「僕だって、スズを知ってたけど、こればかりは分らない」
それは、考えるだけ無駄なこと。
鈍感な二人が考えても、地球が何億周しても分らないだろう。
「まぁ、例え誰かと付き合っても仲良くしよう?」
「・・・・うん。幼馴染みだしね」
結局諦めてしまった二人。
鈍感な二人、くっつくと意味不明な会話になってしまうようだ。
この二人が、付き合う日はくるのだろうか!?
オマケ
「はいっカット!!」
お疲れ様でした〜、と言った二人。
監督は、やっぱ二人は良いねー、と言った。
「まぁ、実際付き合ってるしね」
「そうね。でも、たまにはこういうのも良いね。ナミ君が更に好きになったもの」
「僕もだよ。スズちゃんが大好きになった」
人目を憚らず抱き合う二人。
監督は、またか、と呆れた声を出す。
こんな終わりもたまには、良いんじゃない?
要素は恋愛じゃなくバラエティだし。
でも、実際に愛し合ってたのは驚きました。
まぁ、たまにはこういう終わりもいいよね。ドラマだったら楽しいかな。