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第7章

ここでは戦時建造輸送船として作られた中でも、月面に強行着陸して降下部隊をおろす強襲揚陸艦を紹介する。

突き上げるような衝撃があり、月面に着陸した。

すでに室内の空気は減圧して抜いてあり、側面のドア開閉確認ランプはグリーン、開閉操作可能になっている。


操舵室からは、降下はじめ、の連絡あり、ドアがゆっくり開き、通路となるランプが繰り出される。


ドアが全開したのち、降下部隊は与圧服を着たまま、武器を持って降りていく。

敵の対空火器などはすでに特定して破壊されているため、ここでは抵抗はない。


部隊は、あらかじめ別の貨物室に搭載されていた月面用軽装甲機動車をおろして数名ごと分かれて前進していく。

この機動車は与圧服に酸素、電力を供給、これにより目標への突入まで消費を最低限に抑えることができる。


また各車両は後方のトレーラーに支援火器を搭載してあり、突入前の火力支援も提供する。


これには多弾頭の無誘導ロケット弾が多数搭載されていて、遠隔操作で発射される。

これは同時に弾着するよう統制されて発射、敵の自動防御システムを飽和させるように計画されている。


この支援射撃にあわせて、わが中隊の機動車は、半分が停車して援護、観測して、残りはその援護のもと前進する形で進む。

停車した車両からはドローンを発射、先行偵察と必要に応じて攻撃する。


目標付近の防御施設はほぼ壊滅及び電力等の節約で放棄されたりしている模様である。


敵にしてみたら、最近展開したばかりの外周陣地であり、まだ十分な防御施設は構築中であったようだ。


「こちらウイスキーシックス、アルファは停車、監視、警戒に入れ。ブラボーは前進、目標ジンライムまで確保。」


各隊は、指示に従い役割を交代しさらに前進。


「アルファシックスより、ウイスキーシックス、ドローン情報あり、目標ジンライムの敵はすでに退却した模様。」


「アルファ、了解。警戒継続せよ。ブラボーは統制線チャーリーまで前進して後続を待て、、」


ここまでは月面に降下した日本統合自衛隊 強襲揚陸艦「さつま」の実戦記録の一部である。

戦時建造輸送船のうち強襲揚陸艦として降下部隊を運ぶためのユニットと、降下前に支援射撃を行うユニット等を組み込んだタイプである。

月面に直接降下するために、降下用の着陸脚を装備しているのが普通の輸送船とは異なる部分である。


この型は最終的に中華人民帝国宇宙軍の月面最後の拠点、新北京が降伏するまで各地の拠点への降下作戦に多用され、犠牲も払いつつも戦い抜いたのである。


この第1次宇宙大戦も「最後の決」は歩兵により拠点の確保で終わりましたが、その立役者となった強襲揚陸艦でありました。

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