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ゲームで少女は夢を見る  作者: ねぎとろ
序章 『終わりの始まり』
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五話 「誰!?」

どうしても長くならない……クッ…

「お姉ちゃーーーーーん」


 門を抜け、歩いている私に何処からか声が聞こえてきた。


「えっ……私に言ってるのかな……お姉ちゃんとかの怖いんだけど……」


 肩を震わせ、周りを警戒しながら歩き出す。そんな時、また声が聞こえた。


「待ってよお姉ちゃん!」


 遂に、真後ろから声が聞こえ、私は振り向けなかった。怖すぎる。変な人だったらどうしよう。そんな事ばかりが頭をよぎる。


「もう!なんで見てくれないのさ!」


 背中を叩かれ、恐る恐る振り向くと、小さい女の子が立っていた。私より小さいんだからよっぽどだな。


「あのー。どちら様ですか?」


 小声でぼそぼそと呟いた。多分、聞こえてないだろうな。


「なんで分からないのさ!私だよ私!」


 やばいよこの人。オレオレ詐欺の違うバージョンかよ……今思えば、こんな可愛い子見たことないし、誰なんだろうか。


「な、名前を聞かせてもらっても……」


 悩み悩んだ末、とりあえず名前だけ聞くことにした。知り合いじゃなければ、即逃げる予定だし。


「えーーー!ここまで言って分からないなんてお姉ちゃんはひどいねぇ。ま、いっか!私の名前は、サクラだよ!お姉ちゃんの妹なのに気付かないなんて!もう!」


 若干怒りながら、名前を教えてくれた。ふーむ。でも、サクラか。何処かで聞いた覚えが……


「待って。貴女桜なの? 嘘!なんで、あんたがこのゲームに居るの!?」


 ようやく私は気付いた。桜という名前が、私の家系に居ることを。だけど、こんなに可愛くなかったはずだ。顔を弄ったのかこいつ……


「ようやくですか!ふぅ。忘れられてると思ってドキドキしたよ。んで、なんでそんなに驚いた顔をしてるんだい?」


 だ、大事な妹を忘れるわけないじゃんねぇ。


「ってかさ、あんたそんなに可愛かったっけ? このゲーム、そんなに顔をいじれないはずだけど……」


 単刀直入に聞いてみることにした。もしもこれが、本当の顔なら相当可愛いぞ。私の記憶の中だと、こんなに可愛くないはず!


「えっ? まず、顔とか弄れたの? 普通にどんどん進んでいったから何もしてないよ?」


 なん……だと……こいつ、何も弄ってないだと!?チビなのは分かる。それに、顔ももしかしたら身内補正でちょっとブスに見えてたのかもしれない。だが、胸が私よりデカイのは解せぬ。二歳歳下の分際で……ぐぬぬ。


「あ、あんた。ほんとに弄ってないの? 特に胸とか。主に胸とか。胸とか弄ってない? 元からその大きさ? そんな訳ないよねぇ」


 妹に駆け寄り、問い詰める。ちなみに、喋りが普通に見えるが、これが家族と話す私だ。見知らぬ人以外とは何気に喋ることが出来る。まぁ、当たり前だよね。


「お、お姉ちゃん!怖いよ。そんなに怖い顔しながら見ないでよ。私の胸の大きさこんなもんだよ。弄る方法知らないんだってば!」


 ぐはっ!私は会心の一撃を受けた。なんか、姉としてのプライドを失った気がする。


「はぁ。なんで私は小さいのかな。アハハハハ」


 サクラから離れ、プライドを失った私は、体育座りしながらブツブツと呟くことにした。


「お姉ちゃん? どうしたの? 元気ないじゃん!ほらほら、クエスト行くんでしょ!私も行くから頑張ろうよ!」


 サクラが必死に腕を引っ張りクリフト洞窟に連れてこうとする。


「もういいよ。私にとっては目の前の洞窟よりも、あんたの山脈を攻略したい気分だよ」


 グチグチ言いながら結局私は自分の力で立ち上がった。ま、クエストに行く気がものすごく無くなったけどね。だって、サクラのやつ少しでも動く度に揺らしやがって。ほんとに削いでやろうか。


「あ、お姉ちゃん!先に私とフレンドになって!あと、ステータスもお互いに見せようね!」


 仕方なく、メニューボタンを開き一生使う予定のなかった、フレンド欄を開く。そこで、サクラからのフレンド依頼を承諾してやった。


「あーー。ステータス見せるのかぁぁぁぁぁ。ま、いいけど」


 正直、妹に魅力0のステータスは見せたくない。


「早く!早く!」


 目を輝かせ私が見せるのを待っている。ちなみに、サクラのステータスは既に私の前に表示されているので先に私は見ることにした。


 レベル:1


 サクラ


 HP:10

 MP:0

 スタミナ:150

 STR:56

 VIT:0

 DEX:50

 AGI:102

 INT:0

 LUCK:132

 CHARM:47


 武器:闇の短刀

 頭:なし

 胴:初心者のローブ

 腕:初心者の手袋

 腰:初心者のズボン

 足:初心者の靴


 スキル:ソードスラッシュ 仕込みナイフ 倍速化

 称号:暗殺者


 なんだろう。突っ込まどころ満載だよね。まず、チャームが高いのも気になるし、HP低すぎだし、運も高いし、素早さと命中率と攻撃力高いとかせこいよね。完全に私より強いじゃん。レベル1だし。称号も気になるし、武器も強そうだし。まぁ、唯一防具は一緒だけど……


「どう? 私のステータスやっぱり変だよね?」


 サクラが訪ねてくる。正直、変だけどまぁ言わないようにしよっと!


「あー。ステータスは良いんじゃない? それよりさ、武器と称号のこと教えてくれない?」


 とにかく、情報が欲しい。主に称号の情報が!


「あ、うん。武器の方はね、昨日見つけたんだ!適当に探索してたらさ、廃墟みたいな所があって敵が居たんだけど真っ直ぐ突っ走って宝箱開けて取ってきたの!んで、あとは称号だっけ? それはねー、確かAGIとスタミナがレベル×2上がるとかだった気がする!」


 ほうほう。的確に教えてくれるとはありがたやありがたや。宝箱自体は、敵を倒さなくても取れたりするのか……これは使えるな。


「っでさ!お姉ちゃんのステータスとか見せてよ」


 サクラは小さいから、必然的に私を上目遣いで見ることになる。くそっ!普通に可愛い。ムカつくわ〜。


「やだ!!見せない!!このクエストクリアしたら多分見せてあげる!!」


 意地をはって見せないことにした。だって、絶対ステータスこと言ってくる。あとは、マジカルステッキも色々言われそうだし。ただでさえ、今隠してるんだから。


「えーーーー!絶対だからね!」


 ムスッとした顔をしたサクラが洞窟に向かい歩き出した。もちろん、後ろに続いて私も歩く。


「多分ねーー!」


 もちろん、私に見せる気なんてさらさらないよ? ま、頑張って毎回言いくるめればなんとかなるでしょ!


 すぐ目の前にある洞窟の入口まで私たちは歩いて向かい、私達の初クエストが始まったのだった。

結局妹は出すことにしました!

あとあと、ステータスについてですが、今回は全くもって変わってないので書かないことにしました。


土日は旅行に行くので、更新できません。ご理解の程をよろしくお願いします!

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