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ゲームで少女は夢を見る  作者: ねぎとろ
序章 『終わりの始まり』
33/86

三十一話 「日常的な何か」

更新のこと忘れてましたw

 妹とゲームの話や、エミリの話などをしながら夜ご飯を食べた後、私はリビングに居た。今日は、もうゲームをしないからだ。なんか、やり過ぎて少しだけ、やる気が無くなってしまったのもある。


「あれ? お姉ちゃん、部屋行かないの?」

 いつもご飯を食べた後、すぐに部屋に戻る私が今日は戻っていないこともあり、妹が訊ねてきた。

「あー。なんか、今日はもうゲームやる気出ないんだよねぇ。で、あんたはどうするの? まだゲームする?」

 テレビのリモコンを取り、適当に録画リストからアニメを選んで見始める。最近見てないこともあり、どんどん溜まっているのだ。

「うーん。お姉ちゃんがやらないなら私もいいやー。課題もやらなきゃだし!」

 そう言って、妹は一旦部屋へと戻り、リビングへと戻ってきた。手には、課題を持っている。これは、もしかして……

「ねぇねぇ、お姉ちゃ〜ん。これさぁ、手伝ってくれない?」

 やっぱりか……なんか、狙ってるような顔してたから何となく予想はしてたけど……かと言って、ここまで来て部屋に逃げるのもあれだし。ぐぬぬ……

「しょ、しょうがない……その代わり、明日の昼ごはんあんたがつくってよね!」

 はぁ。まぁ、これで明日は昼まで寝れる。

「計画通り……」


「ん? なんか言った?」


「なんでもないよ!明日の昼ごはんね!任せて!」

 笑顔で私に課題を渡してきた。中身を見ると、文字がびっしり。

「待って、これ結構むずくない?」

 高校生の私が見て、思うのだが、結構難しい。特に数学。まぁ、私が単に数学が苦手なだけかもしれないけど。

「あ、ごめん。それ、高校生の問題集だった。こっちが課題!」

 新しく渡された方を見ると、明らかにさっきとは違い、思ったよりも簡単そうだった。

「じゃ、私は現国やるから、数学よろしくね!」

 それだけ言い、妹は課題を始めた。もちろん、私も始めることにした。


 数分後、やはり、妹は音をあげた。

「あー!!!現国分からんない!……答えみようかな……」

 あれれ? 最後の言葉が小さくて聞きづらかったけど、悪いことしようとしてるな。

「ほら!数学は私がやってあげてるんだから、現国くらい自分の力でやりなさい!」

 私に言われ、答えを見ようとする手を止め、渋々またやり始めた。


「さてと、私はお風呂行ってくるね!」

 キリの良いところまで終わらせ、シャーペンを置き、お風呂へと向かった。

「ん。行ってら〜」

 俯いて課題をやりながら返事をする妹。それだけ課題に集中してるのだろう。良いことだ。


「ん〜!はぁ、お風呂って最高……」

 浴槽へと入り、身体を伸ばしながら呟く。

「そういえば、あの男の人にお礼言わなきゃなぁ……」

 あの男とは、私に花奈の待つ山を教えてくれた人。あの人には感謝している。現在は名前も覚えているし、今度会ったらお礼を言わなきゃ。

「はぁぁぁ。そろそろ年越しかぁ……今年は色々あったなぁ……」

 年越しまであと三日。考えてみると、色々あった気がする。何年も話さなかった花奈ともう一度仲良くなれたり、新しい友達が出来たり、良い事しか起きてない。でも、花奈と仲良くなれたのは、夢のお陰だし、元々ゲームをやり始めるのも夢のおかげ? あれ、私の夢って……

「お姉ちゃーん!まだー?」

 考え事をしていると、いつの間にか時間が結構経っていたようだ。外から妹の呼ぶ声がする。

「今出るー!」

 考えるのを一時中断し、とりあえずお風呂から出る事にした。


「で、どうしたの?」

 私をあんな大きな声で呼ぶからには何かあったはず……だと思うが。

「うん!あのね、今あのゲームの情報見てたんだけど、新情報があったの!」


「え、なになに!」

 ゲームの新情報と聞いて、全国のゲーマーは気になるだろう。もちろん、私もその一人だ。

「あのね、そろそろ年越しじゃん? だから、運営が特別イベントを用意するんだってさ!」


「ふむ。特別イベントか。私は、年越しは用事ないし、参加するけど、あんたはどうする?」

 どうせなら、みんな一緒に参加したい。まぁ、私の願望に過ぎないけど。

「うーん。多分、大丈夫だと思うよ!」

 ふむ。これで、妹は参加出来ると。よし、あとは、エミリと花奈だけだ。

「でも良かった。私年越し暇だから、ゲームが緊急メンテナンスとかやってたらマジでヤバかったかも」


「そしたら私と遊べばいいよ!」


「それなら寝るわ」


「ひどっ!!」

 こんな話をしていたら、私は眠くなってしまった。

「ふぁ〜……眠いし、そろそろ寝よーっと。んじゃ、おやすみ〜」

 大体は終わった課題を置きっぱなしにして、私は眠りへとついた。


 朝が来て、時間は着々と進んでいく。妹の手作り昼ご飯を食べ、私達はゲームへとログインしていた。そして、今やみんな集まり、ギルドの中で話し始める。

「私はユリナっていうの!宜しくね!気軽に話しかけて良いからね〜!」

 初っ端から、ユリナさんが妹と花奈に挨拶する。ほんと、こうゆう所凄いと思う。

「私は、うーん、適当に呼んでくれて構わない。店主でも、私の名前、ライカでもどちらでもいいぞ。あと、服屋とか、防具が作れるから気軽に頼ってくれていい」

 そして、衝撃の事実。私は今初めて知ったことがある。

「店主さんって、ライカって名前だったんですね!初知りです!」

 今まで、喋ってきたが、今初めて聞いた。

「まぁ、私は基本、名前言わないしな。知ってる人のが少ないぞ」

 ほぇー。そうなのか。

「ユリナさん!ライカさん? 店主さん!よろしくお願いします!」

 と、ここで元気よく妹が挨拶した。ちなみに、未だ花奈はモジモジしていて、上手く顔を上げれていない。何故そんなに緊張しているのだろうか……

「ほら!花奈も挨拶しなよ!」

 手を握り、安心させる。昔から、花奈が勇気を出せない時は、私が手を握っているのだ。もちろん、逆もあるが。

「う、うん!ユリナさん……ライカさん……よろしくお願いします……」

 まぁ、最後の方が声が小さかったが、大丈夫だろう。

「おう、宜しくな」


「うん!よろしくね!花奈ちゃん!桜ちゃん!」

 その証拠に、二人はちゃんと妹と花奈に返事をしてくれている。


「さて、自己紹介はここまでにして、本題がある。お前達、リビングアーマーと戦ったか?」

 先程までとは違い、真剣な眼差しで私たちに聞いてくる。

「はい。私と雪は前も話したけど、最近戦いました。もちろん、歯が立たなくて、先に私が死んじゃいましたけど……」

 リビングアーマー……それは、私と雪がモンスタートラップに引っ掛かったことにより、出てきたモンスター。明らかに私たちよりも強く、私の攻撃すらも一切通らなかった敵だ。

「花奈と桜はないか?」


「私は、まだ無いです。あんまり、このイベント中、ダンジョンとか行ってないので、会いませんでしたね」

 桜は当然会ってないだろう。最近は部活もあったし、そんなにゲームをやっていないはず。

「私は……まぁ、会ったといえば会いましたね。ただ、私達の場合、戦う前に何処かに消えちゃいましたけど」

 どうやら、すぐに花奈も話が出来るようになったらしい。やはり、人間ってすごい。って、それよりも、花奈がリビングアーマーと出会っていることに驚きだ。

「ふむ。やはり、高頻度で会うのか。でも、消えることもあると……これは、至難だなぁ」


「でも、急にどうしたんですか?」

 私はつい気になったので聞いてみることにした。例えば、リビングアーマーと戦いたいとしても、私たちだと戦力にすらならないはずだ。

「いや、どうやらあのリビングアーマーとやらが、このイベントのボスらしく、いい素材を落とすんだよ。それを防具に加工したくてね。でも、私達も一回しか出会ってないし、負けてしまったからね。どうしようかと思っているのだよ」


「で、そこで、君たちを頼ろうって思ったわけ。たとえ、少しの戦力だとしても、居ないよりは居た方がいい。それに、君たちは充分強いはずだから、助けて欲しいんだよね〜」


「全然良いんですけど、私達も負けてますよ? しかも、ボロ負け。私に至っては、全力でもダメージが通ってなかった気がするし」

 私の氷剣の全力。それでも、全然届いていなかった気がする。それほどまでに、リビングアーマーは強いのだ。

「そっかぁ。でも、とりあえずステータスとか見たいなぁ、なんて。見せてくれたりする?」


「私のは全然良いんですよ」


「あ、私のも大丈夫!」


「もちろん、私も良いですよ」

 皆頷いたりしていたので、どうやら了承してくれたらしい。

 そして、私も自分のステータス画面を見て、確認する。久々の確認だ。


  雪見


 レベル24

 HP:48

 MP:118

 スタミナ:160

 STR:1

 VIT:10

 DEX:50

 AGI:15

 INT:202

 LUCK:0

 CHARM:0


 武器:マジカルステッキ、氷剣

 頭:なし

 胴:初心者のローブ

 腕:初心者の手袋

 腰:初心者のズボン

 足:初心者の靴


  アクセサリー:王の指輪


   スキル:【ウインドカッター】【ダークバインド】【ファイヤーボール】【サンダーボルト】【ダークレイン】【フレイム】【ブリザードアロー】【氷雪】【ダークレイズ】


  称号: 【魔術王の子孫】 【王の力】


 魔術王の子孫:intとMPがレベル×3上がる


 王の力:自分の召喚した者の能力が上昇する。


「ふむふむ。結構変わってるもんだなぁ……」

 前見た時よりも、称号が一つ増え、しっかりと説明まで載っている。更に、魔法も新しいのを何個か覚えているので、なんというか嬉しい。でも、なんか、知らせてくれたりしてくれたら良いなぁとは思ったりする。

「って、私まだ初期装備じゃん!」

 今更になって気づいたが、まだ私は初期装備だった。そろそろ新しいのに変えたい。

「雪ちゃんのステータスはっと……あ、その前に皆に渡すものがあるんだった!ちょっと待ってて!」

 そう言って、ユリナさんは走って何処かに行ってしまった。

 その場には、自分のステータスを見るみんなと、私とライカさんは騒がしいギルドの中に取り残され、走っていくユリナさんの背中を見ながら、待つ羽目となってしまった。

ふっふっふ。また頑張りますぜ

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