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ゲームで少女は夢を見る  作者: ねぎとろ
序章 『終わりの始まり』
3/86

三話 「VRゲームの色々」

終わり方がぁぁぁぁぁあ

 外に出ようと思った私は、その前に確認してないことがあったのを忘れていた。


「種族見てないや……」

 もう一度ステータスを見て、自分のステータスを確認した。


「ダークエルフか。まぁ、魔法を見た時点で闇魔法あるし、分かってたけど!」


 予想通りすぎて、少しショックだけど、とりあえず私は今の私のいる場所なども確認することにした。分からなきゃヤバいからね!


「うーむ。マップ見れば良いのかな?」

 メニューっぽい所から、マップを開き、確認した。分かったことは三つ。ここが、始まりの街グヴィネビアってことと、この世界が、広いピラミッド型の世界で現在7階層まで開放されている。今の私は、1階層。ここまでだ。


「ま、ゲーム初めてだし、一階層が普通だよね!」


 現に、先程から人がたくさん居る。さらに、光の渦のようなものから人が入ってきている。これは、多分新規の人たちがログインしてきたことを示すのだろう。


「さて、とりあえず二階層に上がるためにも頑張らなきゃね!」

 歩き出したのはいいのだが、進みが遅い。どうやら、VRは現実の身体とほとんど同じになるらしい。もちろん、顔もだ。少しは変えれるらしいのだが、明らかに違くなるとログインすら出来なくなる……らしい。


「あーーー!!なんで、私は身長ちっちゃいの!!歩くスピード遅くてやだ!!」


 一人で愚痴を言っていると、周りの人の視線がまた集まる。少し恥ずかしい。


「なんだろぅ……ゲームの中だとほんとに自分が自分じゃない気がする……」


 そそくさと身体を走らせ、私は急ぎ足で外に出た。割と近かったのが良かった。


「はーーー!!外って最高!!」


 始まりの街の周りは、緑が生い茂る草原だった。まぁ、冒険としては、普通だと思うけど。

「……………」

 周りから無言の圧力が掛かってきた。これは、誰かに見られている。


「だ、誰!?」


 後ろを振り返り、確認する。そこには、凄く青ざめた液体が居た。


「んーー。考えるに、スライムかな?」

 ある程度ゲームをやっているので、大体分かる。これは、序盤の敵。あまり、強くないはずだ。


「よし!倒すか!!」

 倒そうと思い、近付くが、肝心の戦い方が分からない。やばいぞ……


「ちょっ!待って!ストップ!!止まって!!」


 スライムらしきモンスターはジワジワと近付いてくる。逃げ場はあるが、なんか逃げたらプライドが傷つく気がするので嫌だ。


「えーーー!どうしよう!!どうすればいいの!?」


 私の叫びに反応してくれる人は、誰も居なかった。っと、こんな時、私は自分の装備を確認した。


「待てよ? この杖を使うんじゃない?」


 初期から装備してあった杖が腰にぶら下がっている。多分、これを使うのだろう。


「よし!ウィンドカッター!!」

 覚えていたスキルを咄嗟に叫び杖を前にかざす。


「…………えっ?」

 時間が経っても発動しない。これは、本格的にやばいぞ……


「ん? 杖の向き間違ってる?」


 自分の手に持っている杖をよくよく見ると、杖先が自分の方に向いていた。どうりで発動しないわけだ。


「今度こそ倒すからね!ウィンドカッター!!」

 今度は、しっかりと発動することが出来た。だが、発動と同時に、MPが削られた反動として身体が少し重くなった。初めての体験だ。


「キシャァァァァァ」

 スライムが叫びをあげ、溶けていった。そして、最後には光の粒となり消えてしまった。


「ふぅ。間一髪だった」


 ちなみに、私は半分スライムに飲まれていた。割とガチでやばかったのだ。

 初の戦闘が終わり、私は一休みしながら、ステータスを確認した。何故なら、戦闘が終わった後に、レベルアップを伝える音が流れたからだ。


 レベル:2


 HP:25

 MP:58

 スタミナ:102

 STR:1

 VIT:5

 DEX:25

 AGI:12

 INT:101

 LUCK:0

 CHARM:0


「ステータスの上がり幅変じゃない!?」


 明らかに変だ。HPとかはまだ分かる。まぁ、称号によって、INTとかもまだ分からなくもない。あ、余談だけど、称号はクエストで入手出来たりするらしいけど、手に入れるのは相当難しいらしい。ま、そこら辺で聞こえた会話の内容だけどね。それよりも、他のステータスのが問題だ。


「私の攻撃力上がんない的な!?しかも、運も魅力も無いって悲しすぎるよ!!」


 周りから見たら明らかに変な光景だろう。何故なら、少女らしき人が、独り言を叫んでいるのだから。


 嘆いている時に、私はふと思い出してしまった。ログアウトの時間を忘れていることに……


「待って!今の時間何時だ!?」


 メニュー急いで開き、時刻を確認する。


「えっ!?20時!?」


 既に我が家の夜ご飯の時間を過ぎていた。怒られる確定だ。


「早くログアウトしなきゃ!」


 駆け足で街に戻り、安全にログアウトの出来る場所を探した。もしも、外でログアウトした場合襲われる危険があるらしいからね。


「ここなら大丈夫かな!」


 宿屋らしき所を見つけ、所持金から払う。初めてのプレイヤーに共通で渡されるお金だ。ちなみに、1500ギルだ。私も宿屋の店主に聞いてわかったのだが、この世界の通貨はギルと言うらしい。あとは、ギルを稼ぐにはクエストなどを受けたりすれば稼げると言っていた。


「って、そんなこと聞いてる場合じゃないよ!」

 店主に、50ギルを払いさっさと部屋に入る。その後、ちゃんとログアウトした。よく漫画などである、ログアウト出来ないとかは無かったので安心だ。


「とりあえず、お母さんへの言い訳を考えよう!」

 頭から機械を外し、考え始めたが、時既に遅し。ドアを開ける音が聞こえ、そこにはお母さんが立っていた。


「遅い!!」


 お母さんの叫びが耳に聞こえ、逃げたくなった。ま、逃げられないんだけどね。


「あ、あのね。お母さん、言い訳を聞いて欲しいん……」


「どうせゲームでしょ!!」

 私が言い切る前に言われてしまった。これは、なす術もないな。諦めて、怒られることにしよう。


 その後、私は自分の部屋でお母さんに1時間の説教を受け、なんとかゲームを奪われずに済んだ。それは良かったのだが、何よりも夜ご飯が冷たかったのが嫌で仕方なかった。それでも、私は明日からの土日の予定を遂行するために頑張るのでした!

妹を登場させようか……非常に迷う

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