表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ゲームで少女は夢を見る  作者: ねぎとろ
序章 『終わりの始まり』

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

27/86

二十六話 「少し仲良くなりました!」

更新更新!

 空は段々と荒れてきて、煙の他にも吹雪が舞ってきている。そのせいもあってか、未だにエミリちゃんとホワイトウルフの姿が見えない。

「ふぅ。ちょっと不安になってきたなぁ」

 もしも、私のせいで死んでしまったら本当に申し訳ない。いくらエミリちゃんが、自ら言ってきたとしても、やはり、殺してしまったという事実は身に染みる。

「痛たたた……」

 ようやく、煙の中から声が聞こえてきた。そして、その声とともに私は安心感を得た。エミリちゃんが生きている。それだけで、自分の心に余裕が出来た。問題は、怪我をしてるかどうかと、ホワイトウルフの存在だ。

「エ、エミリちゃん!大丈夫!?」

 もしも、まだ近くでホワイトウルフが生きていたらと思うと、私は駆け出していた。すぐにエミリちゃんの傍に行く。そして、無理やり引きずってでもホワイトウルフと遠ざけねばならない。その気持ちでいっぱいだった。

「大丈夫だよ〜。幸い、私はほとんど怪我ないし、いつの間にか、ホワイトウルフもいなくなってるから〜」

 えっ。逆にそれは怖いんだけど。ホワイトウルフは私の攻撃を躱したことになる。ってことは、今も何処からか狙っているのかもしれない。そう思うと、自然と肩が震えてしまう。


「ふぅ。まさか、雪見ちゃんに攻撃されるとは……」

 煙も晴れ、吹雪も弱くなり、ようやくエミリちゃんと合流した。そして、その直後にこの言葉だ。

「え、だって、エミリちゃんが、やれって……」

 私は半ば泣きそうになっていた。まさか、責められると思わなかったし、こんな事言われるとは思わなかったから。

「嘘だって。泣かないでよ……冗談のつもりだったのに……」

 私が泣きそうな顔をしているのを見たエミリちゃんは、困惑と悲しいが入り混じったような顔をしていた。

「冗談……なの?」

 目が少し潤っている私の上目遣い。まぁ、狙ってやったわけではないが、これはこれで良し。

「うっ……ごめんなさい」

 良かった。これでもし、冗談じゃなかったらマジでやばかった。本気で、ゲーム辞めるまではあった気がする。

「よ、よかった……そ、それよりも、ホワイトウルフの事、知りませんか?」

 今なお、潜んでいるかもしれないモンスター。やはりここは、一緒に魔法を受けた、エミリちゃんに聞くのが良いと思う。

「あ、うん。一応、私のスキルで周り一帯は探してるけど、居ないよ。大丈夫」

 えっ? スキルでここら一帯を探してるって? 何そのスキル。めっちゃ欲しいんだけど。索敵とか? それとも、気配察知的なやつかな。羨ましい。

「あ、あの、そのスキルってなんて名前のスキル……ですか? そ、それと、治し方をおしえて……ください」

 とりあえず、スキルの名前を全力で聞く。なんとなく、知りたい。そんな気持ちが私の中を暴れ回っているからだ。それと、コミュ障の治し方。これも重要だ。自分としても、早く治したいからね。


「あ、スキルはね!確か、【気配察知】ってスキルだよ!」

 ふつーに、ステータス画面開いて、スキル一覧から見るエミリちゃん。そんな貴方を可愛いと思います。

「それと、コミュ障の治し方だっけ? えーっと、確か、私は、ひたすら話し掛けた気がする。なんか、1日10人に話し掛けなきゃ、ログアウトしちゃダメ的な試練を出されまして……」

 う、うん? 試練? コミュ障治すのに試練とか必要なの? 普通に、嫌になってきたぞ。しかも、エミリちゃんの試練が鬼畜なんだけど。一体誰なんだよ、その試練出した人。おおよその検討はつくけどさ。

「ちなみに、その試練を出してくれたのは、もちろん、ユリナさんです。流石に、私も焦りましたけどね、まぁ、話す相手は決められてなかったので、可愛くて、自分と歳の近そうな女子に頑張って話し掛けてました。あ、ちなみに、私、女子とは話せるんですけど、男子は正直キツイです。ってか、話したくないです」

 凄い。ある意味凄い。男子嫌いすぎだろ。まぁ、私もどうせなら可愛い女子と話したいから、その気持ち分からなくもないけど。

「う、うん。教えてくれて、あ、ありがとうございます……」

 未だ、エミリちゃんは、話したそうだ。このままだと、永遠と話し続ける気がする。流石に、止めよう。私の理性がそう語りかけている気がした。


「ん? 別に、大丈夫だよ!それじゃ、ホワイトウルフは放っておいて、ダンジョン探そっか!」

 ダンジョン……なんだろう。やっぱり、色々ゲームをやってきた影響が私にあるのか分からないが、物凄く行きたい。

「ダンジョン……行ってみたいです!」

 おっ。今、言いたいことが言えた気がする。もしかして、ちょっとずつ、良くなってるのかなぁ。

「ふふっ。頑張って探そっ!」

 私がちょっと笑顔で返答してくれたのが嬉しかったのか、やる気に満ちた顔で歩き出している。

「わ、私も、が、頑張ります!」

 エミリを見ていると、少しだけ、笑顔になれる気がする。

 そして、2人は、仲良く、ダンジョンを探すため歩き出した。



「んー。これは、ダンジョンかなぁ?」

 私たちの前には、祠のようなものが存在している。普通のRPGだと、これは、ワープ式のやつだろう。多分、このゲームもそうだと思うけど。

「の、乗ってみる?」

 危険を顧みず、乗ることを提案する。そして、もちろん、エミリは、頷き、2人で乗ろうと思った瞬間、後ろから声が聞こえた。

「あのー、女性だけのパーティーですか?」

 突然の声にビビる私とエミリ。そして、振り向き、姿を確認する。

 そこには、集団の男達が笑みを浮かべてこちらを見ている、異様な光景が広がっていた。

すいません……明日と明後日バイトがあって、更新できるか分かりません。最悪、二日間更新出来ないですか、ご了承下さい。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ