二十四話 「仲良くなった?」
ふぅ。今回も更新しました!
「くぁ〜……」
カーテンを開けっ放しで寝てた私は、朝日の光で目が覚めてしまった。
「太陽のやつめ……許さぬ……」
ちょうど、私の目に太陽の光が差し込み、物凄く眩しかった。これは、許されない事だ。
「お姉ちゃーーん!起きてる!?」
階段を勢いよく駆け上がり、妹が思いっきりドアを開けてきた。
「ん、おはよう」
もちろん、起きてた私は、着替えながら妹に挨拶する。
「まさか、起きてたとは……」
何故だろう。私の前の妹が、悔しそうな顔しているのが気に食わない。まるで、いつも私が起きてないみたいじゃないか!まぁ、いつも起きてないんだけども!!
「あ、そういえば、あんたがログアウトした後、わたし、新しくパーティー組んだんだよね。優しそうでさ、私と境遇が似てるっぽいの!」
ちょっとテンションが上がってしまい、妹の前で舞い上がってしまった。
「ふ、ふーん。ま、まぁ、どうでもいいけど? とりあえず、今度会ってみようかな。お姉ちゃんに相応しいか見ないとだし!」
んんん? これは、嫉妬かな? もしかして、お姉ちゃんを見ず知らずの人に取られて、嫉妬しちゃってるのかな?
「むっふっふ。可愛い奴め」
着替え終わった私は、妹の頭を撫で、リビングへと降りてゆく。
「あ、そういえば、ボスも倒したよ。めっちゃ強かったし、普通に危なかったわぁ」
なんというか、私的に、ボス戦よりも、エミリとパーティー組めたことが嬉しかった。とゆうことで、妹へのボス倒した報告が遅くなったのだ。
「ねぇ、それさ、普通に考えて、先に言うのが普通じゃない? 重要なのはボスだもん!私とは違う人とパーティー組んだとかより、ボスのが優先!!!!」
これは、まだ嫉妬してるな。むふっ。なんか、見てて可愛い。
「まぁまぁ、あんたも、一回会ってみればわかるって。絶対気に入るから!」
どうにか、妹を宥め、落ち着かせる。まぁ、ほんとに会わせたいのは事実だし。
「うーん。今日は、無理かなぁ。部活と、勉強があるから、ゲームしないし。明後日会わせて!」
「はいよー。エミリに頑張って聴いてみる事にするよ。部活頑張って!」
玄関で靴を履いている妹に私は、柄にもなく、エールを送った。
「お姉ちゃんにそんな事言われるの久々な気がする!じゃ、行ってきまーーす!」
「行ってら〜」
妹を送り出し、私はもう一度大きな欠伸をした後、昼ごはんの支度をし始めた。今日は、普通にチャーハンだ。これくらいなら、自分でも作れる。
「ふぅー。食べた食べた。さて、そろそろゲームするか。エミリと会わなきゃだし」
自室へと戻り、ゲームを開始する。いつも通り、脳内に機会音声が流れ、私は瞼を落とす。
「よし、着いたっと。エミリはどうかなぁ……」
フレンドリストから、エミリを見つけ出す。どうやら、ちょうど、ログインしているようだった。
「ん、なんか、メッセージが来たような……」
私の勘は当たり、ちょうどメッセージが届いた。それは、エミリからだった。どうやら、すぐに会いに行くから場所を教えてほしいらしい。
「っと言われても、ここは、うーん。目立つもの無いしなぁ」
私の周りには、至って何もなく、結局のところ、またギルド前に集合になってしまった。まぁ、これはこれで良いから良いのだが。
「ふぅ。まだエミリは来ていないか……」
周りを見渡しても、エミリらしき人はいない。うーん。エミリを待つ間どうしようか……
「そういえば、スクロール持ってたよね。見てみよっと」
アイテムバックから、スクロールと、氷剣を手に取る。もちろん、説明やら、スクロール内容を調べるためだ。
氷剣:冷気を纏った剣。氷の耐性が無いものに対し、高確率で凍らせることが出来る。が、レベル差によっては、凍らせることが出来ない。魔力を込めることにより、地を走る氷を放つことが出来る。
「ふーむ。中々の性能か……でも、私にはちょっと重いかなぁ」
手に取り、重さを確かめたりするが、少々重い。振れないことはないが、多分、使わないだろう。
「ま、それより、スクロール見よーっと!」
氷剣を雑にアイテムバッグに投げ捨てる。そして、スクロールを開き、中身を確かめる。
氷雪のスクロール:このスクロールを最初に開いた者は、限定魔法、氷雪を入手することが出来る。
おおっ!これは、私にぴったしの魔法!
早速、私はスクロールから魔法を覚え、ステータスに追加されていることを確かめる。確かめた後、ニヤニヤしながら待っていると、ようやくエミリが遠くに見えた。
「おーい!ごめんねー!」
瞬時に私を見つけたのか、遠くから大きい声で謝ってくる。その言葉に、視線が集まり、私は何も言えずにいた。
「ふぅ。遅れてごめんね!」
私が何も言えないうちに、いつの間にか、エミリは近くに来ていた。
「い、いや、だ、大丈夫……です」
未だに上手く話せない私は、途切れ途切れで伝えた。
「あ、あの、どうして私とパーティーを?」
今更になって、私は疑問をぶつけた。何故なら、どうしても、エミリと私の接点が見つからないのだ。だから、私は聞いてみることにする。
「うーん。これは、長くなるかなぁ。1人の友人、とゆうか、私の人見知りを治してくれた人から雪見ちゃんのことを聞いたの!」
そこからの、雪見の話は、ほんとに長かった。まぁ、要約すると、
エミリは、ずっとパーティーを組んでくれる人を探していたらしい。それで、恩人のユリアに相談したら、私を紹介され、勇気を振り絞ってアタックしたら上手くいったとか。しかも、同い年ぐらいで嬉しいらしく、コミュ障などの点も自分と似ていることからパーティーを組めて嬉しいらしい。
「こ、こんなにきっちり理由を説明してくれるなんて……あ、ありがとう」
「ううん。大丈夫だよ!私としても、説明しようと思ってたし!」
その後も、私たちは仲良く? 会話をし、知り合いくらいにはなれただろう。
「あ、そろそろパーティーも組んだことだし、出掛けましょう!」
唐突に、エミリが提案してきた。だが、これは、好都合だ。私としても、せっかくのイベントだから、ちゃんとやりたいし。
「う、うん。行こっか!」
前よりは、少し話せるようになった私とエミリ。2人は、腰掛けて話していた、ベンチのような椅子のようなものから腰を上げ、フィールドに旅立つのであった。
土日……頑張ります!