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ゲームで少女は夢を見る  作者: ねぎとろ
序章 『終わりの始まり』

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二十一話 「ようやく到着?」

ふぅ。今回もよろしゅうございます!

 私たちは、悩みに悩んだ末? 真ん中の通路に行くことにした。結局のところ、最後の決め手はやはり妹の存在だが。


「ほんとに大丈夫かなぁ……」


 私は心配性なところが少々あるので、勘で行くというのが、ちょっと苦手だ。罠なんてあったら死ぬかもしれない。私としては、普通に死にたくないし、何気に、未だ一度も死んでいない。これからも頑張って一回も死なないようにしないと。


「大丈夫でしょっ!」

 笑顔で笑う妹だが、どこからその自信が来るのか凄く気になる。


「はぁ。ま、いいや。どうせ、なるようにはなるでしょ」

 半ば諦め、普通に進んでいく。進むにつれて、私は一つの違和感に気付いてしまった。それは、辺りが段々と暗くなっている事だ。先程よりもより一層暗くなっていき、今では、まともに妹の顔すら見えない。


「お姉ちゃん!どこ行ったの!?」


 妹の助けを呼ぶ声が聞こえる。きっと、暗さのせいで見えてないのだろう。私はそっと手を握り、存在を証明する。手を握ってからは、妹も安堵したのか、黙ってしまった。

 妹が黙っている中、私は自分のスキルを見ていた。先ほどのレッドゴブリンとの戦闘で手に入れた魔法が無いか調べるためだ。


「あ!やっぱりある!でも、これは、魔法?」

 つい反射的に、喜んでしまった。一瞬自分の目を疑ったが、やはり、スキル欄の中に新たなものがあった。それは、【夜目】というものだった。これが魔法とは思わない。そして、もしかしたら妹にもあるのかもしれないと私は思った。


「ねぇ、あんたにこのスキルある?」

 私のスキル欄を見せ、妹に尋ねる。すぐさま、妹は自分のスキルを見始めた。


「お姉ちゃん!あるよ!」

 やっぱりか。多分、この洞窟を歩いていたからだろう。暗いところを歩いていた影響で、このスキルを手に入れたのだと思う。だが、これはラッキーだ。きっと、このスキルは、暗いところを見やすくするスキルだろう。この状況にものすごく適している。


 私たちは、一旦スキルを閉じ、二人で【夜目】を使う。そして、その効果はすぐに現れた。


「あ、お姉ちゃんが見える!やった!!これで、普通に歩けるね!!」

 周りが見えるようになった途端、妹は私の手を離し、1人で先々行ってしまった。ちょっとさびしい。


「ねぇ、お姉ちゃん!これは、レプリカ?」

 なんと、この通路も、割と短く、モンスターは居なかった。それでいて、先ほどのように重厚な扉がある。


「えーっと、とりあえず鑑定してみるね」

 とりあえず鑑定する。またも、レプリカだった時、ほんとに最悪だからね。


「これ、レプリカではないみたい」

 鑑定の結果、普通の扉であることは判明した。あとは、ボス部屋なのか、普通の部屋なのかのみだ。


「あ!!!!!!」

 突然妹が声を上げた。そのことに対して、私はものすごくビックリしてしまった。


「な、何!?どうしたの!?」

 もしかして、何かあったのかな。あの暗かった時にモンスターに襲われたとか?


「いや、もう時間が時間だから、私寝なきゃいけないんだよね。ってなわけで、ここから先はお姉ちゃん一人でお願い!」


 妹は言うだけ言って、一人転移して、ログアウトしてしまった。その場に取り残された私。まさかの、タイミングすぎて、私は何も言えなかった。唖然とし、驚愕してしまっていた。


 少し経ち、私は冷静になって考えた。この先、進むべきかどうかを。それよりも、私はなぜこのゲームをやっているのかをもう一度考えている。なぜだか分からないが、最近、妹としかゲームしていない。私の初めての目的は、友達を作ることだ。なのに、妹とばかりやっている。あれ? おかしいぞ? これは、当分、妹とやらないで、友達を作るべきだよね。とりあえず、この洞窟終わったらパーティーを募集しに行こう。うん。それがいい。


「はっ!?それより、ほんとにどうしよぉぉぉぉぉ……」

 私の叫びは洞窟に響き、反響するだけ。誰にも聞こえるはずがない。


「よし、もう行こう。負けてもいいや!!」

 結局のところ、私は自暴自棄になり、行くことに決めた。もう負けてもいい。しょうがないと割り切る。重たいドアに手を当て、思いっきり押す。ドアは音を立てながら少しずつ開き、ようやく、私1人が入れるくらいの隙間ができた。


 もう一度決心をし、中に入ると、すぐさま、ロウソクの火が点く。これは、きっとボスだろう。私はそう思いながら前へと進んでいく。その時、上から何かが落ちてきた。それと同時に、私は鑑定を始める。


「ふむ。やっぱりボスだ!勝てるか不安だなぁ……」

 鑑定をし、名前を確かめる。ボスの名前は、『ブリザードウォリアー』人形のモンスターだ。体力のゲージのようなものが、相手の頭上に浮かんでいる。これは、ゲームの新しい機能だろうか、それともイベント専用なのかは分からないが、好都合だ。


「敵影反応あり。殲滅する」


 ブリザードウォリアーはロボットのような声を出した後、ものすごい勢いで突っ込んできた。だが、私にも秘策がある。すぐさま、私は指輪に対して、魔力を込め、固有魔法を発動する。ちなみに、指輪についてる魔法が固有魔法ってことは妹に教えて貰った。


「主に忠誠を誓いし騎士よ、今ここに現れ、主の障害を切り刻め!固有魔法!【キアラン召喚!】」


 私の言葉と共に、魔法陣が構築され、同時に、光に包まれる。ブリザードウォリアーにとって、この光はものすごく眩しかったのか、動きが止まっている。その隙に、私は【ファイヤーボール】を撃ち込んだ。氷に炎。相性は良いはず……だった。


「うそ。効いてないじゃん!私の魔法弱すぎでしょ!!」


 私の魔法はしっかりと直撃したはず。なのに、無傷のまま立っている。これは、やばい。そんな事を思っている内に、光が止んだ。そして、一人の騎士が私の前に現れ、跪く。


「主よ。あなたの呼び声に応じ、参上した。見事、敵を討ち滅ぼしてみせましょう」


 まさかの、女だとは思わなかった。どうやら、この固有魔法は使い手によって、効果が変わるらしい。ってことは、この指輪ゲットした時、相手の騎士は骸骨だったけど、それは、あの敵が望んだってことなのだろう。


「う、うん!キアラン!あそこの敵、まかせる!私援護するから!!」


 こんなことをしているうちにも、ブリザードウォリアーは剣を創り出し、構えている。


「了解した。主の指示に従い、殲滅します」


 キアランは二刀流のようだ。片手に短剣、片手に剣を持ち、ブリザードウォリアーと相対する。


「よし!んじゃ、ボス攻略頑張りますか!」


 最後に、キアランに後ろから話しかけ、私も杖を構える。

 キアランと私。二人での初めてのボス戦が今開幕した。

申し訳ないです。明日は確実に更新出来ず、頑張れたら、明後日は更新します。ごめんなさい。

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