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ゲームで少女は夢を見る  作者: ねぎとろ
序章 『終わりの始まり』

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十四話 「驚きの出来事」

今回は更新しました!!でも……最近忙しいので、不定期更新になるかもです……

「雪!!ご飯よ!!早く来なさい!!」

 ゲームから戻り、ベットから身体を起きあげると、突然怒声が聞こえてきた。きっと、お母さんだ。

「ごめんなさい!!!今から行くー!!」

 とりあえず謝り、リビングへと直行。はぁ。なんでこう、毎回遅れてしまうのだろうか……

「全く……ゲームばっかしてないで、少しは勉強しなさいよね。それと、夜ご飯には間に合わせること!まぁ、今回はもうしょうがないから許すけど……」

 ちゃっかりと毎回許してくれるのがお母さんの優しいところだ。ちなみに、お父さんはゲームが好きなので、私については何も言ってこない。ただ、やり取りを見て笑っているだけだ。

「はーい……」

 守る気ない返事をし、夜ご飯を食べる。しっかりと妹は夜ご飯に間に合うのに、私が間に合わないのは何故なのだろうか……分からない。

「お姉ちゃんさ!いつから冬休み?」

 唐突に妹が聞いてきた。そうか。そういえば、そろそろ冬休みの時期だ。これで、ゲームがたくさん出来る!

「あー。確か、明明後日? だった気がする。忘れたけど……」

 先生の話は退屈だからあまり聞かないし、予定が書いてある紙もいつの間にか何処かへいってしまうのだ。だから、私は曖昧にしか覚えていない。

「あ、そうそう。あんた達が冬休みの間、私とお父さんは二人で旅行に行くので、留守の間よろしくね? 多分、年末には帰ってくるけど……無理だったら二人で年越しよろしく!お金は置いておくから自由に外食でも食べてね。あ、ちなみに、私達は海外に行く予定だから!」

 それは、あまりにも唐突だった。まさかの親が居ない冬休み。なんて、パラダイスなんだ。

「えっ。そんなに長い期間海外に行くの!?」

 妹も驚きと困惑と嬉しさが混ざりあったような顔で問いかけていた。

「あ、うん。あんた達も連れてきたかったけど……ね。たまには、二人で行ってもいいでしょ?」

 うんうん。私的にも、ゲームができるからうれしい。

「ふむ。ってことはいつから行くの?」

 さすがに明明後日からとかはないよね。

「えっと……予定だと、明明後日からよ!」

 なんですと!?私が冬休み入る日じゃないか!!

「あと、一応あんた達には、食費と別のお金もあげるから、自由にしててね。あと、出掛ける時は、鍵をしっかり閉めること!危ないことはしないこと!あとは、課題を終わらせなさい!」

 えっ。最後の一文だけ納得出来そうにないな。課題とか……少なければ良いなぁ……

「よし。ってことで、なんか質問ある?」


「私は特にないけど、お姉ちゃんは?」


「あ、私も大丈夫だよ。どうせ、ほとんど家に居るし、出掛けるのも、妹と外食くらいだと思うし」

 現に、私にはゲーム内以外では遊ぶ人も居ない。あ、ゲーム内でも妹しか居ない。ようやく、ユリナさんとか店主さんとは仲良く? いや、喋れるようになったけど、あの人たち歳上だし、服屋だから冒険出来ないし。まぁ、冬休みは篭ってればいっか。

「そう。なら、私達は明明後日から行くわね」

 こうして、私達の驚きの夕飯は終わった。


 そして、時は流れ、ようやく終業式。

「ってことで、今回は課題なし!何故かは先生にもわからない!でも、他の先生達も課題を渡さなかったので、きっと無いのだろう。お前達、冬休み楽しむのは良いけど、厄介なことはしないようにな。んじゃ、また冬休み明けに会いましょう」

 先生の適当な話が終わり、私達は冬休みへと突入した。周りは遊ぶ約束なんてして、とても賑わっている。そんな中、私は一人、課題が無いことを嬉しがり、かばんを背負ってさっさと帰るのだった。


「ただいまー!!!」

 学校を出て、急いで帰ってきた私は勢いよく玄関を開けた。

「おかえり〜。お姉ちゃん早かったねぇ」

 出迎えてくれたのは、昨日から冬休みの妹一人。

「お母さんとお父さんはもう行った?」

 リビングへと向かい、妹と話す。

「うん。今朝お姉ちゃんが行った後、なんか楽しそうに空港へと向かって行ったよ」

 そうなのか。これで、当分パラダイス!!

「やった!!私は課題もないし、ゲームし放題!!」

 妹へこれ見よがしにドヤ顔する。なんてったって、課題が無いからね!

「課題ないんだ。良いなぁ。私もそろそろ終わるからいいけどさぁ」

 えっ。早すぎじゃない? 昨日まで結構あったのに。一日で終わらせるとか化け物かよ。

「そ、そうなんだぁ。それより、昼ごはん食べた?」

 そろそろお昼だ。まだ私は食べていないので、妹が食べてないなら一緒に食べようと思ったのだ。

「あー。まだだよ。お姉ちゃんはどうする? 食べに行く? それとも、私が作ろうか?」

 ふむふむ。それはいい提案だ。妹が作る料理は絶品だからなぁ。ってか、妹が完璧な気がしてきた嫌だな。姉としての威厳が……これは、私も料理を手伝うしか……

「私も一緒に作る!」


「あ、そう。んじゃ、一緒に作ろっか」

 妹も立ち上がり、私は急いで制服から着替え、台所へと向かう。

「何作るの?」

 ほとんど料理をしたことがない私は、何を作ればいいのか分からないのだ。だが、一つ言おう、オムライスが食べたい……

「オムライスにしよう!!主に私が食べたいから!!」

 妹が何も言わず、私は悩み悩んだ末、興奮気味に言った。その時、妹が少し引いていたのが、ちょっとショック。

「もう、お姉ちゃんは勝手だなぁ。ま、いっか。私も何作るか迷ってたし!」

 こうして、二人でオムライスを作り、ゲームの話をしながら、昼ごはんを食べた。もちろん、その後はゲームだ。


「ふぅ。今日からゲーム三昧!!」

 部屋に入り、ベットに寝転んで一言大きい声で言い切った。

「さて、誰もいない今のうちに、ゲームやろっと!」

 妹もこれからゲームするらしいので、夜ご飯の時間にはメールが来る手筈だ。安心安心。


「システムアップデートを開始いたします」

 頭に装着した瞬間、一言アナウンスが流れた。私は、少し考えたのだが、普通に待つことにした。

「アップデートかぁ……どうなるんだろ」

 アップデートに夢を抱きつつ、私は目を閉じ、少しの時間待つことにしたのだった。

今回もありがとうございます!!

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