十二話 「初心者クエスト?」
今回は短いですが、ご了承ください。
「よっし。とりあえず、ギルドに向かおー!」
街に戻り、ギルドへと一直線に歩く。
「あ、そういえば、指輪とかスキルの説明って見れたりするのかな?」
歩いている途中、私はふと思ってしまった。
「うーん。装備とかをタッチすれば見れたりとか……」
もしかしたらの可能性を信じ、王の指輪をタッチしてみる。すると、私の前に、しっかりと説明文が出てきてくれた。
「よし!私の勘は当たった!」
小さめのガッツポーズを決めながら、説明文を読む。
王の指輪:王の呼び声を持ってして、武芸を極めし2人を従わせる。一人は15レベルで呼べるようになり、二人目は40レベル。2人の名前は、キアランとグンダ。力を示せば、自ずと助けてくれるだろう。
「ふむ。めっちゃ説明してくれるのね……」
ここまで詳しく教えてくれるとは思ってなかった私は驚いてしまった。
「15かぁ……まだその半分だよぉ……」
未だにレベルが低いのはちょっと嫌だが、我慢するしかない。なにせ、まだあまりこのゲームをやってないのだから。とゆうわけで、私は当分呼ぶのは諦めることにした。だが、明確なレベルがわかったのは単純に嬉しかった。
「うーむ。次はスキルだけど、これは見れる気しないんだよねぇ」
自分の持ちスキル欄から、ダークレインをとりあえずタッチしてみる。
「いや、これは見れるパターンだね」
普通に、タッチしたら次の場面に切り替わり、説明文が出てきた。
「マジか……普通に見れるものなのか……もっと早く知っとけば良かった……」
ちなみに、ダークレインの説明は割とあっさりしているようだ。
ダークレイン:あらゆる地を濡らす雨。それに闇魔法を混ぜ合わせた禁忌の魔法。耐性のない物体を容赦なく溶かし、ある程度の者ならば視界を封じる事も出来る。だが、自身に効果はないのだが、濡れるので注意。
「えっ。注意までしてくれるのか。なんか親切だなぁ、この説明。今度からも頼ろっと!」
次からは、物を手に入れたり、スキルを覚えたら真っ先に見ることに決めた私はもう一度ダークレインの説明を見た。
「うーんと、容赦なく溶かす……って、もしかして、あのトレント……溶けちゃったのか。いやいやまさか、逃げたんだよね。うん。溶けたらもっと断末魔とかあげてると思うし!」
必死に記憶を整理し、トレントのことは亡きものにしようと思ったのだが、ここである事を思い出してしまった。
「そういえば、雨に濡れてる事がショックだった時……なんか叫び声みたいなの聞こえた気が……いや、思い出すのやめよっと!早くギルド行かなきゃだし!」
過去を振り返るのはやめ、ギルドに向けて早足で歩き出した。なんかもう思い出すのも嫌なのだ。
「んーと、ここがギルドかな?」
元々メニューにあるマップを見て歩いてきたのだから合っているはずだ。
「すいませーん!クエストほしいんですがぁ!」
入って早々、大声で叫び出す。
「待った待った。やばやば。ここ、皆NPCじゃなくない? ってことは、私やばい人じゃん。もしも、話しかけられたらどうしよう……」
内心ビクビクしながら、ギルド内を歩いていく。なんとなく、皆の視線が私に向かっているような気がして、私は死にそうだ。
「す、すいません……今受けれる、簡単なクエストとかってありますか?」
幸いにも、受付が女で良かった。一応、普通に話せてると思うし……ふぅ。早く出たい……
「あー。初心者の方ですね!でしたら、こちらのクエストをどうぞ!」
受付から一枚の紙切れを渡された。そこには、クエスト内容が示されていて、しっかりと報酬まで書かれている。
ゴブリン討伐司令:対象のゴブリンを15体討伐せよ。
報酬:1500ギル
「あのー。聞きたいんですが、こうゆうのって証拠としてゴブリンの耳とか持ってくるんですか?」
小説などによくある話だ。討伐の証として持っていく。私は証明として持ってくるもんだと思ったのだが、どうやら違うらしい。受付がなんか引いてるし……
「ちがいますよ!しっかりと討伐対象を倒したら、自動カウントされるので、大丈夫です!対象を討伐し終えたら、またギルドに来てください!そこで報酬をお渡し致します」
ふむふむ。そうゆうシステムなのか。理解した。
「あ、はい。ありがとうございます」
ぎこちない笑顔をした後、ギルドを飛び出す。
「はぁはぁ。まじしんどい……ほんと、人間の視線って嫌だわ。まぁ、実際にはそんなに見られてないと思うけどさ」
多分、自分の被害妄想だろう。そんな事は分かっている。だが、どうしても視線が向けられていると思ってしまうのだ。
「はぁーーーー。とりあえず、ゴブリン倒しに行くかぁ……」
重い足取りのまま、私は歩き出す。そんな時、一つの店が私の目に入った。
「むむむ。あの店……もしかして、服屋じゃない!?」
ずっと求めていた服屋だ。私も一応女の子。やっぱり服装は可愛い方が好きだ。
「あそこ、でも、高そうだよなぁ……」
外からチラチラと見ていると、中の従業員らしき人に見つかってしまった。
「あ、いらっしゃいませ〜!当店のご利用ですか!?」
勢いよく私に近づき、店へと誘おうとする。
「あ、いえ……違い、ません」
もうどうにでもなれと思い。流れに身を任せ、お店に入ることにした。後のことは考えない。
「はい!ありがとうございます!では、こちらへどうぞ!」
従業員に案内され、店内へと入っていく。私が入った後には、入店を知らせるベルだけが静かに鳴り響くのだった。
そうなんです。ここで終わらせたかったのです。話が全然進んでないとか言わないでくださいね!
あと、本当に申し訳ないんですが、明日は更新出来ないと思われます。土曜日はバイトが忙しすぎて…すいません。ご理解してくださると幸いです。




