十話 「私の日常!」
今回は、めっちゃほのぼの系の日常です。たまに、日常系を挟むつもりなので、ご了承下さい。
では、よろしくお願いします!
私が一人寝転んでいると、ドアの方からコンコンっと音がする。誰かがノックしているようだ。出来れば会いたくない。だって、十中八九妹だもの。
「誰? 私今から寝るからおやすみ!!」
会いたくない故に強引に話を終わらせ私は寝ようと思った。
「お姉ちゃん。もう少しだけ起きてて……」
か細い声でドア越しから声が聞こえる。
「何? 早くしてよね」
どうしてだろう。自分ではこんな冷たく言うつもりないのに、口が勝手に動く。だけど、声の主は私の言葉にも動じず、喋り出した。
「あの……さっきはごめんね。お姉ちゃん。私、まだお姉ちゃんが気にしてるとか知らないであんな事言って……ほんと私、空気読めないよね。でもさ、一言謝りたくてさ、ほんとにごめんね。おやすみ。明日は顔合わせれば良いな!」
それは 、桜からの謝罪だった。どうして私は、妹に謝罪させてるのだろう。それに、最後の一文は明らかに無理やりテンションを上げている。妹は謝ることが出来るのに、私と来たら、怖がって何も出来ない。
「でも、私も謝らないとだよね!」
妹の言葉で勇気が湧き、私は勢いよくドアを開け、妹の部屋へと駆ける。途中、お母さんがビックリしながら何か喋っていたが、気にする暇などない。
「桜ーーーーーー!!!」
妹の部屋へと無断で立ち入る。妹がビックリしている。まぁそれが普通の反応だよね。
「お、お姉ちゃん? どうしたの? 寝るんじゃないの?」
おどおどしながら聞いてくるが、そんなの無視だ。私は謝る。先に謝らせてもらう。
「それよりもだ、桜。私こそごめん!急にキレて変だったよね。それに、花奈とのことは私が言ってないのが悪いし、桜は悪くないよ。でも、ゲームはちょっと別行動したいかな。一人でどれ位戦えるのか知りたいし」
立て続けに全てを話し、自分だけ満足する。ちなみに、妹は急に言われすぎて、驚いているが、必死に理解しようとしている。
「よし分かった。大体お姉ちゃんの言いたいことは分かった。今回はお互い悪かったってことにしよう。うん。それがいい。それと、ゲームで別行動の件は全然大丈夫だよ。たまに会ったりすればいいし、会話なら普通に家で出来るからね。よし、これで解決!」
ふむふむ。ちゃんと理解出来ている。良かった……
「お互い悪かった。うん、それでいいね!んじゃ、私は明日から一人で頑張るからさくらも頑張りなさいね!」
そう言って、私は桜の部屋から出ていき、自室に戻ろうとした。
「雪ーーー!!あんたね!人の話を聞きなさい!危ないから走るなって何回も言ってるでしょ!全く!」
部屋から出た直後、待ち構えていたお母さんに説教されたのは言うまでもない。
「はーーーーー。やっと、自分の部屋に戻れたーー!!」
説教をされてから、私はあらゆる家事を手伝わされた。掃除に洗濯、それに買い物の付き合いという名の荷物持ち。流石に私も疲れたね。
「今何時だよ全く」
ベッドに寝転び、枕元の時計を見る。時刻は18時。既に夕方だ。
「どうしよう。ゲームしたいけど、夕飯があと一時間後くらい。また、遅れたら色々言われるだろうし、最悪ゲーム没収もありえる……」
ゲームを没収なんてされたら、私はどうすればいいんだ。そんな事を考え、結論は夕飯を食べた後、お風呂に入ってからゆっくりと邪魔されずゲームをすることだった。
「でも、夕飯まで何しようかな。お風呂は先に妹が入ってるから、入れないし。うーん」
そんな時、カバンの隙間から見えるプリントが私の目に見えた。
「あっ!!そうじゃん!学校の課題やんなきゃ!!あぶなぁ、完全に忘れてた」
カバンから急いで取り出し、机に座って課題に取り組む。課題はスラスラと解け、このままいけば夕飯までには終わるはずだった……
「雪ー!ご飯の支度手伝ってー!」
リビングからお母さんの声が聞こえる。だが、課題も後少しなのだ。どちらを選択すれば……
「何を手伝えば良いの?」
私は、課題より親の機嫌をとった。だって、お母さん恐いもん。
「そうねぇ。今考えたらそんなに手伝って欲しいこと無かったわ!お皿だけ準備しといてくれれば大丈夫よ!」
お母さんめ。何故呼んだし。ぐぬぬ。まぁ、ここは言う事に従っておこう。
「よし、残りの時間で課題をやらなきゃ」
皿だけ準備し、部屋に戻る。やりかけの課題をやるためだ。
「はぁ。なんか一回辞めるとやる気出ないなぁ」
そんな事を呟きながら私は進めている。まぁ、やらなきゃいけないことだからしょうがないし。
「やっと、終わった!」
課題が終わり、背筋を伸ばす。ついでに時計を見るが、時刻は19時15分。この時間に、まだ夕飯が出来てないなんて珍しかった。
「お母さん? ご飯まだー?」
台所に行き、お母さんの様子を見る。
「お母さん!それは後で良くない!?」
なんと、ご飯は出来ているのに、食後のデザートを作っていたのだ。意味分からん。
「あら。そうかしら。なら、後にするわ!さぁ、ご飯にしましょ!」
私が皆を呼び、ようやくご飯を食べれた。ついでに、デザートとして、プリンを食べ、ようやくお風呂だ。
「よし!準備完了!」
完全に寝れる体制を取り、ゲームを始める。
「これで、私を止めるものは誰も居ない!」
一人でテンションが上がり、変な笑い声をあげる。
「それに、明日は日曜日だから、昼まで寝れるし、今回は夜更かししちゃおーっと!」
独り言が激しくなってきた所で、またもお母さんにうるさいと言われ、自重することにした。
「さて、ゲームしよっと」
気を取り直し、頭に専用の機械を嵌める。ちなみに、最近分かったのだが、この機会。ヘッドギアと言うらしい。まぁ、どっちでもいいけど。
「ログインしています。急に外したりしないで下さい」
聞き覚えのあるアナウンスを聞き、私は目を閉じる。次に、目を開ける時はVR世界だ。いつもと同じように、ワクワクしまたもテンションが上がる。
「ログイン完了しました。では、ゲームをお楽しみ下さい」
さぁ、ゲームの始まりだ!私の夜はまだまだ明けないぞ!!
今回もありがとうございます!そしてですが、もしかしたら明日か明後日、もしくは両方。更新出来ないかもしれません。バイトが忙しく、本当に申し訳ないです。




