第5話「鍛冶師の初陣・vs洞窟龍アズライト」
やばい、話を膨らませられない
シュウ(‥‥‥まじか、カンナ強すぎだろ‥全部回し蹴りかや正拳突きでモンスターを吹っ飛ばしてるし、D+の敵なら一撃。さっき偶然現れた蟻型の強酸を出してくるB-の敵もラッシュで倒してやがる‥っていうか剣使えや!)
洞窟を俺は盾を構え、素材を拾いながらゆっくりと進み、カンナは来る敵を片っ端からなぎ払っている。
シュウ「カンナ、そいつで終わりでいい、これであとは核となる素材だけだが‥」
カンナ「わかったっス!ではせっかくなんでこの洞窟のボスのA-ランクの敵、洞窟龍アズライトを倒しましょうっス」
アズライト、洞窟龍、洞窟内に生息する、全身が硬い鱗に覆われており、B+ランクの素材として高値で取引されることもあるが、討伐難易度は少し難しいぐらいだが、長い年月を生きているアズライトは体内に魔道鉱石を宿しており、その魔道鉱石はA+の価値があるが討伐難易度は跳ね上がる。だが本当にごく稀である。
シュウ「わかったが、危ないと思ったらすぐに撤退だからな」
カンナ「わかってるっスよ」
などと俺たち二人は洞窟の奥の奥へと進んでいった。
二人「うわぁ」
奥に着くと、天井からDランク鉱物の光石が鐘乳石みたいにつらら状になり、この洞窟の広間を照らしているがいて、中央に大きな丸い穴があった。
シュウ「あ、あれ?龍は?」
カンナ「情報だとこの穴の中っス、まだ討伐されてないんでいるはずっスけど‥‥」
と話しつつ、ゆっくりと穴に近づき、穴を覗いた。
シュウ「うおっ、深っ」
カンナ「んー‥‥」
カンナは目を凝らしながらそこを見ると鬼気迫る表情で、「シュウさん!!伏せて!!」
それを聞いた瞬間に体が追いつかず、穴の底から高速で飛翔してくる、黒い大きな影が覗いた俺の体をかすめた。
シュウ「あ、あっぶねぇ、」
アズライト「グオオオオオオオオオアアアアアーーーーーー」
アズライトは咆哮をあげ、洞窟内がパラパラという音を聞いたと同時にカンナは喋った。
カンナ「出たっス!シュウさんは盾でガードしつつ、支援のアイテムで援護してくださいっス!」
カンナは興奮気味に俺にそう言って、腰にある剣とリュックを後ろに投げ捨てながら走った。
俺は深い穴から飛翔してきたの影の姿をみた。それは黒に近い茶色の色をして、長い尾を持ち、両手両足に翼見たなのが付いていて、光石に照らされながら黄色い目でこちらを睨みつけている。
俺は一瞬気を取られてたが、すぐに調合を開始した。
カンナ「ぶっ飛べぇ!」
カンナは跳躍し、強く握った拳を空中にいるアズライトを殴ろうと前の右翼を掴み、顔面に殴った。
カンナ「うっ、ぐっ硬ぇ」
飛び降り右手を抑えるカンナにすかさず、数少ない自作回復薬(浴びせるタイプ)を投げ俺は盾を背負い急いで近づいた。
シュウ「カンナ!大丈夫か!」
カンナ「回復薬のおかげでだいぶ良くなったっスよ、はあ‥っ!シュウさん後ろ!」
シュウ「ぐぁっ」
俺は背中に衝撃を受け、カンナを抱きながら前に吹っ飛んだ。
シュウ(あぶなっ、盾がなければ即死だった)
カンナ「盾持ってきといてよかったっスね、けど‥」
カンナがそう言ったと同時に盾が壊れた。
カンナ「シュウさん、こうなっては撤退は厳しそうっス、こいつ‥この強さは魔道鉱石持ちっスね、どうやら二人ではキツそうっス」
シュウ「わかったが作戦会議は後だっ!奴は待ってはくれない!」
俺らは後ろからの圧迫感を感じながら走り、アズライトは俺にめがけて左翼で殴りかかろうとしたきた。
シュウ「こいつ、これでも喰らえっ!」
俺は護身用に作ったフラスコに火薬と発火装置のようなものが入った爆弾を真後ろのアズライト投げた、するとそれは左翼と顔の間で爆発し、アズライトは「ギャウン」と言いながら進行方向と着地がずれ転がって行った。かという俺も至近距離から爆弾を投げたためその衝撃で俺も吹っ飛び、壁に体をうった。
シュウ「がっあ」
血反吐吐くような思いをしながらすぐに回復薬を飲んだ。
カンナ「シュウさん!無事っスか?」
シュウ「ああ、問題ないが、回復薬が残り少ない。今、作戦を思いついたけど‥‥君に負担をかけるかもしれない‥‥」
カンナ「大丈夫っス、私シュウさん信用してるんで」
カンナは満面の笑みでそう答えた。
シュウ「準備はいいか?」
カンナ「はい大丈夫っス」
シュウ「⒊⒉⒈いくぞっ!」
カンナと俺は起き上がったアズライトに向かって走って行った。
アズライト「グ、ガアアアアアアアアアアアアア」
アズライトは怒り狂いながら地面を叩いた。
シュウ「う、うお?」
地面が揺れている?これは‥‥魔法!?
俺がそう思った瞬間に俺の足元の地面が割れ、カンナの足元が浮き上がり、地殻変動が起きていた。
シュウ「うわああ落ちるうう!」
カンナ「シュウさん!」
カンナは鎧に入ったナイフを俺めがけて投げ服に刺さった。
シュウ「助かる」
カンナ「シュウさんがいないと作戦失敗してしまうんすから」
とカンナは俺を引っ張り上げアズライトの方へ向いた。アズライトは全力でこちらに走ってきた。
シュウ「作戦開始だ!」
カンナ「はいっス」
アズライトは右翼でカンナを殴ろうとする瞬間ズドンという音がカンナに聞こえた。
シュウ「当たれっ」
俺は、DEに装填してある一つ目の改造弾、強酸弾を撃った、それは右翼に当たると破裂し、その瞬間一瞬鱗が柔らかくなった。
カンナはそれを回転しながら、受けながすとそのまま右手でナイフを取り出し、左手で内側から右翼を抑えながら、至近距離にいるアズライトめがけてナイフを刺そうとした。
その瞬間、もう一度ズドンという音とともにアズライトの右側にいる俺はDEに装填してある二つ目の改造弾、激辛弾をアズライトの目に撃った。
シュウ「もう一発ッ」
その弾もアズライトの目の前で破裂し、アズライトは呻き声を上げた、そこをすかさずカンナは口の中に毒がたっぷり塗られたナイフをねじ込んだ。
カンナ・シュウ「いっけええええええ」
口から手のひらサイズの石がこぼれ落ち、「ググ、オ」と呻き絶命した。
そこから無限とも思えた静寂を破り俺とカンナは叫んだ
カンナ「いいやっっっったーー」
シュウ「っしゃあ!」
シュウ(B-の敵に強酸を使う敵がいたこと、強壮剤の素材として激辛の植物があったこと、万が一俺が戦うために用意しといた猛毒、そしてカンナが俺を信用してくれたこと、そのおかげで勝てた、これはさすがに奇跡に近いな)
カンナ「やったっス!シュウさん!」
目尻に涙を浮かべながら俺と喜びあった。
カンナ「久々に死ぬ気で戦ったら眠くなってしまったっス、シュウさん胸借りますね。
カンナは満面の笑みで俺の胸に体を預け深い眠りについた。
シュウ「っておい寝るなって、こんな洞窟の中でって‥‥まあいっか」
俺はカンナを起こさぬように洞窟の端っこに行き野宿の準備をした。俺は早速手に入れたアズライトの鱗と魔道鉱石、それとさっき狩った雑魚の素材、そして団長から貰った魔導の皮を組み合わせ俺はカンナにつくる装備を徹夜で久しぶりに時間をかけながら、祈りながら作った。
カンナ(あったかいな、ずっとこうなっていたいな)
カンナはパチっという炎の音とともに目覚めた。
カンナ「ん、眩しいな」
光石の光が目に入っていくと同時に視界がはっきりした、そこにはいつもの活力のない顔とは違う見たことのない集中した目で作業をしているシュウさんの姿がいた。
カンナ(えっえ?なにこの状況?私ったら何てことを‥でもずっと見ていたいな)
シュウ「ん?カンナ起きたのか、あと装飾をするだけで完成するから」
カンナ「えっあっうん、わかった」
カンナ(あっ、顔が元に戻った)
シュウ「よし!完成!」
そこには、魔道鉱石で、装飾がされたグリーヴとグローブ、それには龍器『アズライト』という名前、そしてそれと合わせたアズライトの鱗と魔道の皮で出来た、ライトアーマーには『洞窟龍の装束』と書かれている。
シュウ「はい、これ龍器『アズライト』と『洞窟龍の装束』」
カンナ「‥‥‥」
シュウ「えーと、やっぱり黒色って嫌だったかな?」
カンナ(何か胸が熱い、奥から込み上げるものが)
カンナ「うう、ひっぐ、うっうええん」
シュウ「ご、ごめん不吉だよね、作り直すから(慌)」
カンナ「ちがう、うぐ、嬉しいの」
シュウ「そ、そうかなら良かった」
カンナ「ちょっと待って、落ち着くから、すーはー‥‥‥シュウさん!ありがとうございましたっス、早速なんスけど着てみていいっスかね」
シュウ「い、いいけどそこの簡易拠点で着替えてきな」
カンナ「はいっス〜」
カンナは顔を伏せながら簡易拠点に走って行った
カンナ(やばいまだ顔が熱い、これじゃ顔向けできないよ)
シュウ「寝ぼけてたのか?素が出ていた気がする」
シュウ「にしても、何が付いたんだろ加護は」
カンナ「お待たせっス」
そう考えたときにはカンナは出てきていた
カンナ「いやぴったりっスよ、にしてもなんなんスかねこの文字、装備した瞬間からグローブと装束に、こんな文字が書いてあったんス」
カンナが書いてある通りに地面に書いた、そこにはsparkとfrouという文字が書いてあった。
タイトル回収ならずーー