エピローグ
チュンチュンチュン…と鳥達の鳴き声が聞こえた。
目覚ましよりも早く目が覚めた。
「あれ、私なんで泣いてるんだろ」
ふと、自分の机の上を見ると手紙が置いてあるのを見つけた。
読んでみると、
『理奈おはよう。目が覚めた?昨日は理奈の体を勝手に使ってゴメンね。理奈にはたくさんの友達がいて、成績も優秀でいつも元気で凄いね。僕は、外に出て友達と仲良くやって走ったりするのが夢だったから、夢が叶って、思い残す事は無いよ。理奈、本当にありがとう。拓哉より』
涙がボロボロと零れ落ちた。
「拓哉のバカ!!」
急いで靴を履き、玄関を出た。
外で新聞を取ってた弟の悠が驚き混じりの声で聞いてきた。
「今日は早いんだな、って姉ちゃん⁉︎どこ行くんだよ‼︎学校は⁉︎」
無視して、病院へと全力疾走した。
病院へと着き、受付へと走り込み、言った。
「看護婦さん、拓哉は⁉︎」
「あら理奈ちゃん。お見舞いかい?
朝早くから偉いね。でも、もうお見舞いをする必要が無くなったの…。もうわかるでしょう?」
「そんな…」
私は不意に涙が零れ、膝を落とした。
そんな時、後ろから知ってる声が聞こえた。
「おはよう、理奈。理奈の元気のおかげで病気も治ちゃったよ」
そこには元気になった拓哉がいた。
「拓哉?拓哉なの?」
「そうだよ」
「良かった拓哉!良かった!」
心の底から嬉しいと感じた。