2話
7:30
2人についていくまま、教室に入った。
「あれリナっち、教室違うよ。リナっちはA組でしょ?」
「あら、ごめんなさい。ボーッとしてたわ」
(クラス違うのかよ‼︎‼︎)
「もう〜ドジっ子だな〜また昼食でね〜」
「ではリナさん行きましょうか」
マホさんとは一緒なのか。良かった。
「ところで、リナさん。」
「なんですか?」
「あなたは誰ですか?」
(こやつ鋭い‼︎‼︎)
「誰って宮藤リナよ?」
「あなたは朝から変です。どうしたんですか?」
「実は、頭を打ってちょっと混乱してるんです…。しかし、あなた達の悲しむ顔が見たくなくて…」
我ながらナイス言い訳
「そうですか。お気遣いありがとうございます。わからないことがあったらまた言ってください」
「ありがとう」
(この子凄くイイ子だ!)
「ではHRまで時間があるので昼食のパンを買いに売店へ行きませんか?」
あ…そういえば、弁当持ってきて無かったな〜
「はい、行きましょう」
売店へ行くとたくさんの人だかりができていた。
「うわぁ〜いっぱいいますね」
「リナさんと私なら問題ないですよ」
「え?」
そう言ってマホさんはスタスタと先頭へ行ったので、僕もついて行った。
「売店のおばちゃま、いつものください。あ…後リナさんのも」
「はいよ、はいどうぞ。」
「では600円どうぞ」
「今日は良いわよ、ほらお行き」
「ありがとうございます。」
「はいどうぞリナさん」
僕は何がどうなってるのか訳が分からなかったので聞いてみることにした。
「えーっと、どうして順番とか関係なしに買えるの?」
「そのことですか?そうですね、年間成績で学年1位から3位までの人は全てのものにおいて優先権がもらえるのです。ごくたまに、今のようにまけてもらえます」
「さいですか…」
(おいこの学校スゲぇぞ)
「もうそろそろHRの時間なので行きましょう、リナさん」
「わかりました」
僕は教室に向かって駆け出した。