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初めての体育

 午後の授業…僕はこの世界で初めての体育の授業を受けていた。


「はーい、みんな準備運動は念入りにね」


普通の授業ならなんの心配もないのだが…この世界では体育は男女混合らしい…


「今日は前から言ってたけどバスケの授業です。まずはペアを組んでくださいね」

ナナミ「雪くんはうちとペア組もぉ」

ユキ「うん。よろしくね」


・・・


 私は田口七美、雪くんの護衛をしている。私は超絶大チャンスを手に入れている。それはバスケのペア!バスケでは身体の接触なんて当たり前!しかも男性は外に出ない人が多いから運動能力が低下してあるって聞くし、雪くんが倒れた隙を見て助けるふりをして雪くんの身体を…


ナナミ「ぐへへ…」

ユキ「?」


もちろん周りのメスどもも私を睨んでいる。カナっち頼んで体育の時間だけ私がリーダー役をできるようにしといてよかった…心の底から感謝をしている。


「それじゃあシュート練習ね。ペアを交互に打つように」

ナナミ『きた!』


シュートはどうやってもジャンプをしなければならない。雪くんの身長なら尚更だ。ジャンプをすればおのずとこける確率も上がる。そこを私が…


_______妄想________


ナナミ「大丈夫?雪くん」

ユキ「は、はい…」

ナナミ「どうしたの?そんなに顔を赤くして…」

ユキ「こ、これは…ちょっと恥ずかしくて…」

ナナミ「ふふ…雪くんにも可愛いとこあるんだね」

ユキ「沢山可愛がってください…♡」


__________________


ナナミ「ぐふふ…ぐへへ…ジュルリ」

ユキ「?大丈夫ですか?先に打ちますね」

ナナミ「あ、うん!」

ユキ「ほいっと」

ナナミ「へ!?」


雪くんは難なく…というかめっちゃ綺麗なフォームでシュートを決めてしまった。


ユキ『ふぅ…前世で色んな部活の助っ人で呼ばれててよかった…みんなの前で恥をかくとか…爆発しちゃうよ』


これじゃあ私の計画が…いや、落ち着け私…まだシュートだけ…バスケはシュートが全てじゃない…パス、ドリブル、ドライブ、ディフェンス、フェイント…まだまだ怪我をする場面はあるはず!


【数十分後】


ナナミ「あぁ…」


何事もなく終わってしまったぁ…そして全部カッコよかったぁ…


「それじゃあ次は2v2をやるから、2ペアで組めよー」

「あの!私たちと組んでくれませんか?」

ナナミ「は?『普通に考えればサクラっちとカナっちのペアと組むのが定石…』」

ユキ「いいよ。」

ナナミ「え!?」

ユキ「佳奈さんと桜さんともしたいけど、もっと知り合いも増やしたいからさ…いいかな?」

ナナミ「え…あー、まあ…いいかな…」

アオイ「ありがとうございます!私は穂坂葵です」

カレン「私は村岡加恋です」

ユキ「加恋さんと葵さんだね。よろしくね!」

アオイ「あの…一つお願い、いいでしょうか?」

ユキ「ん?この勝負に勝ったら…あの…ハグをお願いできますか?」

ナナミ「ちょっと!それは!」

ユキ「いいよ…」

ナナミ「雪くん!?!?」

ユキ「勝てばいいんだよ!あ、じゃあこっちが勝ったら友達になってくれないかな?」

カレン「は、はい!」

ナナミ『これ…全く相手にデメリットないじゃん…』


こういう賭け事では出来るだけデカい要求をすることによって相手に緊張感を与え、プレイに影響を与えるのが1番いい攻略法だ。でもこれじゃあ、火に油…しかも雪くんは知らなかったのかもだけど、この2人…バスケ部所属で、スタメンにも入っている…相手が悪すぎるよ…


・・・


 いやぁ…自然な流れで友達が増えそうだ。それに僕が負けても女性とハグできる!普通なら警察案件だけど相互の同意のもとなら…勝っても負けても得しかない。だが、僕とて負けるのは好きではない。全力で行くつもりだ。


アオイ「加恋は七美さんのマークお願い!」

カレン「えー…まあ、いいけどさぁ〜」


まずは僕たちボールから始まる。ハーフコートでの2v2、難しいのはどうマークを外すかだ。やりやすいのはドライブかパス回しで翻弄されて隙をつくというやり方だ。でも葵さんたちもなかなか出来るらしく簡単には抜けそうにない…


ユキ「いっちょ頑張ろうかな!」


僕が得意なのは右からのスリーだ。だが問題なのは僕のマークについている葵さんがかなり大きいということだ。身長は170前後だろうか…僕の身長は150程度、20近くの差がある。こんなにあるとちょっと油断じゃ僕のシュートは止められるだろう。つまり七美さんに頑張ってもらうしかない…これが通常の思考…


アオイ「な!『七美さんに出さずに自分で!?それは悪手じゃない?』」

ユキ『身長差があるからこそ、テクニックでどうにかする!』


僕はバスケがすごく上手いわけではない。でも、前の世界で培った力がある。それは見る力だ。相手の動くや表情から次の行動、次の一手を見定める力、これにプラスでフェイントとスピードを合わせれば、どれだけうまくても関係はない。


アオイ「うま!?」

カレン「ちょっと!!」

ユキ「今だ!」


葵さんを抜けば必然的に加恋さんがカバーに来る。そうなると七美さんのマークが外れる。


ナナミ「!!ナイスパス!」


そして七美さんが綺麗なスリーを決めた。


・・・


「そこまで!授業もここまでね。片付けが終わり次第、みんな教室に帰るように!」

「「「はーい」」」


 やっと授業が終わった…2v2の結果はなんとか勝てた。というか僕のディフェンスが酷すぎた。5v5なら僕の身長が低くても他人を利用する僕のスタイルでなんとか出来るのだが2v2は一人一人の勝負が勝利の鍵だ。それに身体を当てに行こうとするとどうしても女の子相手のため力が弱まってしまって、なかなか止められなかった。


ナナミ「いやぁ、危なかったけど勝てたね」

ユキ「よかったです…最後らへんは焦りましたけど」


これをきっかけに七美さんとも仲良くなれた気がする…

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