幼馴染が「明日の放課後、校舎裏で死にます」と言ってきた
こちら、本日投稿2話目です。
先ほど投稿したプロローグを先にお読みください。
(9月4日 金曜日)
翌日、登校した私は、近寄ってきた小都をまずは連れ出し、追加の事情聴取を行うことにした。まだ夏の匂いのする風が吹き抜ける屋上で、何も言わず、買っておいた紙パックのジュースをスッと差し出す私。小都は、不思議そうに首を捻りながらもおずおずと手に取った。やがて、小都のストローが差し込まれたのを見計らって、用件を切り出す。
「小都、昨日の話なんだけど。ほら、幼馴染の話」
「……ああ。……ごめん、話まだ途中だったもんね」
小都は遠い目をして、屋上のフェンス越しに校庭へ視線をそっと落とした。片手に紙パックのジュースを持っているのに、長い髪が風に揺れ、一枚の絵のように様になっている。だが、小都はそこから口を開く気配を見せなかった。
私は、頭の中の秒針が1回りしたのを確認した後、もう1度、話を続ける。
「小都はさ、孝市のことが、好きなんだよね」
小都は、感情の読めない顔で、まるで様子を窺うようにじっとこちらを見た。……いや。私はあの表情を知っている。あれは、状況を飲み込んでいる顔だ。小都は気持ちを出すのが苦手な子ではあるが、決して何も思っていないわけではない。今、頭の中でめちゃくちゃ高速で何か考えてそう。
「うん、そうだよ。でも、諦める。うまくいかないって分かってるから」
力なく首を振る小都は、いつもにも増して、血の気が薄かった。大丈夫かなと下から顔を覗き込むと、さっと目線をそらされる。どうして小都はこんなに自信がない様子なのか。そんなことは明らかである。世間の冷たい風潮が、小都をここまで追い込んだのだ。
私は、小都の両手を取り、がっしりと握りしめた。小都の手は小さく、どこかひんやりとしていた。手の冷たい人は心が温かい、というどこかで聞いた話を思い出す。
そう、小都は、いい子だ。いつも私が雑用をしたり、校庭の花壇に水をやるたび、嫌な顔1つせず、当たり前のように手伝ったりもしてくれるのだ。誰に頼まれたわけでもないのに。そして、私は、そんな小都の存在に、いつも助けられてきた。
それなのに、世間があんなに冷たいなんて、そんなことが許されるわけがなかった。私は小都の手をさらにぎゅっと握りしめる。小都は、慌てたように、私の顔と握られた両手へ何度も視線を往復させた。
「ど、ど、どうしたの?」
「私は小都の恋を応援するから!」
「えっ……?」
ぽかん、と少しだけ口を開けて、小都は信じられない言葉を聞いたような顔をした。そして、くしゃりと顔を歪めて俯き、なぜか泣くのをこらえるような表情を浮かべた。私はそれを見て、一層決意を固める。きっと、小都はこれまで、昨日見たような逆風に常に晒されてきたのだろう。大丈夫、これからは私も一緒に戦うから。
「何だってする! だから、世間の風潮が何よ! 見返してやろ! 大船に乗ったつもりで任せて。ほら私って恋愛マスターだから」
すると小都は、よろよろと数歩後ろに下がった。そして、いきなり斜めに倒れ込んだかと思うと、ガシャン、とフェンスにもたれかかった。そのまま、空の彼方をどこか茫然と見上げる。まるで、突然銃撃された人みたいなリアクションだった。私が困惑しながら見守っていると、しばらくのち、小都の片手が、力なくふらふらと振られた。
「……わたしは大丈夫だから。応援とか、いい、いいって」
「全然大丈夫に見えない……! 私はね、小都が幸せになるまで見届けるから! 他の誰が応援しなくても、私だけは小都を応援するからね!」
私なりの心からの気持ちを伝えた、つもりだった。
「……うっ……ぅぅぅ……」
小都は土のような顔色のまま、口元に手を当てて顔をそらす。そして、そのままその場にしゃがみ込んでしまった。私はそのそばで立ち尽くし、大いに困惑する。とりあえず、目の前で震える小都の背中をさすさすと優しくさすってみた。
「大丈夫? トイレ行く?」
ねえ私の応援ってそんな気分悪くなる? という疑問は口にしなかった。どんな答えが返ってきても誰も幸せにならない気がしたからだ。ううん、でもこれは、私以外に応援してくれる人がいない世界を想像して苦しくなっただけ。きっとそう。
それから、小都が復活するのには十分ほどの時間を要した。彼女が受けたダメージの深さが計り知れるというものだった。そして私にとっても、人生で最も長い十分間だった。
「……でも、やっぱり怖いよ。……だって……無理だもん……」
思い悩むように自分の腕を握り締め、視線を落とす小都。力が入っているのか、その指は白く握りしめられており、かすかに震えていた。しかし、私が見る限り、孝市と小都はもう秒読みのように思えた。
……だってあんたら2人、毎日一緒に登校してるじゃない。朝起こしに行ったりしてるじゃない。そんなの付き合ってないとしないでしょ。起こしに行くとか、隣の家の私だってしたことない。ねえ、私達、もう高校生なんだよ?
どう言おうか迷い、結局、もう少しだけオブラートに包んで口に出すことにした。
「いや、もうそういう風潮なんて問題ないレベルでしょ。もっと2人の絆を信じて」
「……。あは、江麻ちゃんにそう言ってもらえて、ちょっと元気出る」
上ずった声で、小都はぎこちなく微笑んだ。だがすぐに視線を落とし、ほっと息をつく。
「ど、どうしたの?」
「1つ、気になっていたんだけど、今の反応で安心した。……実は、江麻ちゃんと孝市くんが付き合ってるんじゃないかと、心配だったんだ」
「ないないないない」
私は手と顔をぶんぶん横に振った。二重の否定であった。しかし、小都は疑わしげな瞳で、じっと私の方を覗き込んでくる。
「………………本当?」
間が長い。絶対信用されていない気がする。
「幼馴染同士の恋は応援するけど、私自身は幼馴染は恋愛対象じゃないから。いくら仲が良くても幼馴染はノーカウントだから」
私は思わず2、3歩後ずさった。しかし、狼狽えていると逆に怪しかったのか、小都は全然疑いの目を晴らそうとしてくれなかった。それどころか、ずんずんと真顔のままで迫ってくる。そのまま、誇張なしにポッキー1本分くらいの距離まで近寄られ、私は思わず目をそらした。この幼馴染の地雷が真剣にわからなかった。
「江麻ちゃんは幼馴染は恋愛対象外なんだね。でも変わっちゃうかもしれないよね」
「変わらないって! 孝市と付き合ったら小都の好きな人取ることになるでしょ! 私、人類の中で一番付き合わない相手が孝市! 私、幼馴染とは絶対付き合わない派だから!」
小都を押しのけながら、ごめん孝市、と心の中で謝っておく。さすがに人類で一番は言い過ぎた。一方、小都は、両手で顔を覆っていた。たぶん安心してくれたのだと思う。
「それより小都だよ。恋愛マスターに言わせるとね、2人はもうすぐに告白してもいいレベルだと思う。ほら、今月中にでもしてみたら?」
「……そ、それはさすがに早すぎじゃない……?」
「大丈夫! 保証するから! 絶対OK貰えるって! ほら、こっちを意識させるのがまずは必要だって言うじゃない」
しばらく説得した結果、最初は心ここにあらずな様子だった小都も、少しは耳を傾けてくれたようだった。確かに……みたいな独り言がかすかに聞こえた気がする。
「じゃあちょっと考えてみる。なんて言ったらいいかな……」
「気持ちをそのまま素直に伝えればいいと思う」
「さすがに一般論すぎるよ江麻ちゃん……。あはっ、でもありがとう。……ごめん、疲れたから先に帰るね」
そして、小都は、途中でこちらを振り向いて、なぜか少し、寂しそうに笑った。その姿は、まるで手のひらに乗せた雪みたいに、とても儚く見えた。
「さっき、何でもするって言ってくれて、わたし、とっても嬉しかった」
正直、小都の反応はいまいちよくわからなかった。が、まあ、とりあえず孝市と何もないことを分かってもらえたならいいだろう。
続いて、孝市にも状況を確認することとする。確認するまでもないかもしれないけれど、念のため。屋上で、買ってきたジュースを孝市にも投げ渡し、私は孝市と並んでフェンスに体をもたれかからせた。ちなみに屋上は普段から南京錠で施錠がされているものの、その開錠番号が「1234」であることは生徒たちの間では公然の秘密であった。
「なんでいっつもくれるのは野菜ジュースなんだよ」
ぶつぶつと言いながら、孝市がどっかりと屋上の隅に腰を下ろす。
「おばさんから孝市が野菜食べないって愚痴られてるから。ジュースなら飲めるでしょ?」
「せっかくジュース飲むなら他の飲みたいじゃん」
私は、文句を言っている孝市の横に並んで座り、空を見上げた。
「孝市ってさ。好きな人いる?」
「なんだよいきなり」
振り向いてこちらに視線を向ける孝市。その目が、「何言い出してんだこいつ」と言っているのを感じ、少しだけ苛立った。誰のせいでこんなことになっていると思うのか。八つ当たり気味の内心を押さえ、私は懸命な笑顔を孝市に向けた。
「いや、そういや聞いたことなかったなって」
「いないけど。……いったいどうした。唐突すぎるだろ」
正直そう言われても仕方がないなと思う。しかし、今日の私にとっては、最も知りたい項目であった。私は身を孝市の方にずいっと乗り出す。
「彼女ほしいとか思わないの」
「そういう願望は正直ある」
それを聞いてほっとする。「俺、男にしか興味ないんだ」とか言われてしまったらどうしようかと思った。いや、同性相手だろうと、何なら公園の遊具が相手の恋だろうと応援してやりたいけども、今は駄目。孝市の隣は、既に小都によって予約されているのだから。
「下校時に2人で買い食いとかしてイチャイチャしたい」
「それちょっとわかる!」
私はすかさず同意する。時々小都とやってるじゃん、とは当然言わなかった。彼女になった小都とする買い食いは、きっと格別なものに決まっているからだ。
そして、その後も、貴重な情報がどんどん出てきた。
好きな異性のタイプは、しっかり者よりは頼りない子。心配で放っておけないらしい。……これはまさに、小都のことではないか。周囲からは快活でしっかり者と見られてはいるけれど、小都が実は怖がりで内気なことを、私と孝市だけは知っているから。
次、追いかけられるより追いかける方が好き。迫られるのはあまり好きじゃない。自分のペースを大事にしたい。……小都は迫るタイプではないからこれもOK。
そして、家庭的な子だとより良い。普段から頑張って身に着けたんだなというのが分かるのがぐっとくる。……これは要改善かもしれない。小都は両親が海外に出張していて1人暮らしだけれど、料理は苦手のはず。まあこれは、私がフォローすれば何とかなるか。
さらに、その子の普段見ない一面を見ると、意識する。いわゆる不良が猫の面倒を見ている等のシチュエーションに弱い。……これは微妙かもしれない。小都は普段がいい子すぎるから、ギャップが生じにくいのだ。小都が孝市のクラスに乱入していきなり消火器を噴射したらイメージとのギャップはあるかもしれないが、さすがに失うものが多すぎる。
ともかく、この時点でジュース1本以上の価値はあったと言える。私は心の中でメモを取りながら、うんうんと何度も頷いた。
すると、私が普段あまり見せない食いつきに気を良くしたのか、孝市は手元のジュースに目を落としながら口元に笑みを浮かべて話を続ける。
「急に振り出した雨を避けてバス停で2人で雨宿りしたいよな」
「うわ、ついになんか具体的な願望出してきた」
しかしこれも貴重な意見だ。続けて、と目で促すと、孝市は目を閉じて、爽やかな笑顔でさらに口を開く。
「授業サボって屋上にいるときにさ。物陰で見つめあってキスとかしてみたいし」
「うん、正直わからなくはないけども……へー……」
しかしそこで孝市は目を開け、ハハッと乾いた笑い声を自嘲気味に上げる。
「ま、相手がいないのが問題……かな。だって俺の周りに女子いねえもん」
「今、誰と話してると思ってるの?」
私がじろりと睨むと、孝市は肩をひょいとすくませた。わはは、と軽く笑っているから、悪いとは全然思ってなさそうだった。私もまったく気にはしていなかったけれど。
「ま、楽に喋れるってことで。なんたって生まれた時からの付き合いなんだし」
「はいはい。……でも小都とか女子っぽいじゃない。私はともかく小都に謝れ」
私は心の中で密かにガッツポーズをした。我ながらなんて自然な導入だろう。あとは、孝市が小都への愛を告白するだけである。俺、実はあいつのこと……と言うための助走は終わった。後は飛ぶだけである。さあ、さあ!
「いや、あいつはなんていうか女子っていうより家族って感じが強いわ。ないな」
「…………あれ?」
「どうした」
「いや、飛ばないのかなって」
「飛ぶってなんだ。俺に屋上から飛び降りて死ねって言うのか」
隣の孝市を、力なく見上げる。今、聞こえてはいけない言葉が聞こえた気がした。私はそのまま、下を向いてひたすらに考え込んだ。……え? 今、なんて?
「いや、そこまで真顔で黙られるとちょっと焦るって。さっきの気にしてんの?」
「ごめん、今、どうやって飛ばそうか考えてるから。ちょっと黙ってもらっていい?」
「さっきから発言が怖すぎるんだが……」
心なしか、そっと距離を取る孝市をよそに、私はさらに考え込む。そして、辛うじて回答を絞り出した。ポン、と震える手を打つ。
「あ、そ、そっか。もう俺の嫁みたいな、そういう意味?」
「いや全然違う。むしろ同い年の妹っていう方が近い。お前、同い年の兄か弟がいたとして、恋愛対象に見られるか? そういう奴もいるかもしれないが、少なくとも俺は無理」
私は思わず孝市の袖をぐいっと引っ張った。鬼気迫る顔だったと我ながら思う。そのせいか、孝市は明らかに身を硬直させた。そのまま後ろに下がろうとする孝市の胸ぐらを捕まえて、私は目の前の幼馴染ににじり寄った。
「いや近い近い近いって」
「……ねえ、孝市って小都のこと好きじゃないの」
「いや、だからあいつをそういう対象には見られんなぁ。だって小さい頃から一緒なんだぞ。お前と同じく。……それにあいつ……」
私は、今出て来た情報をとりあえず咀嚼しようと努めるが、脳が理解を拒んでいた。
「……噓でしょ……?」
「なんだその反応」
冷や汗にじっとりと濡れる背中の感触が、今の問答が虚構でも何でもないことを知らせてくれていた。ちょっと座って、と私がジェスチャーすると、孝市は妙な顔をしながらも素直に腰を下ろしてくれる。ただ、さっきより明らかにちょっと距離があった。具体的には2メートルくらい。いつでも逃げ出せるくらいの距離、というのは穿ちすぎだろうか。
「孝市ってさ、幼馴染相手の恋愛って駄目なタイプ? 幼馴染否定派?」
「……いや、否定っていうか……。幼馴染って、お前とか小都とってことだよな? 無理無理無理。特にお前とか、生まれたときからの付き合いだし。さっき言った通り、小都も無理。なんかさ、代り映えしないじゃん。そっちもそうだろ? 絶対ありえないわ」
そうだ。全力で同意する。しかし、今だけはそんなことを言ってほしくなかった。
「なんだその顔。麦茶と間違えてめんつゆ飲んだみたいな顔して。えっマジで? まさかお前俺のこと好きなの?」
「好きじゃないし1時間前に戻りたい」
「なんだその中途半端なタイムスリップは」
それに答えず、私はガリガリと頭をかきむしった。そして、勢いよく立ち上がる。つられるように、孝市も同時に腰を半ば上げた。その表情には明らかな恐怖が浮かんでいた。
「そんなこと言う人だと思ってなかった……! 見損なったよ孝市!」
「なんでがっかりされてるんだ俺。ていうか怖いぞ今のお前」
私はそのまま手を孝市に向かって突き出した。このまま帰してなるものか、という謎の焦燥感だけがあった。ただの八つ当たりとも言う。
「……さっきのジュース返して」
「へ? なんで⁉」
「2本返せ!」
「なんでだよ⁉ 1本しか飲んでねえぞ!」
「無理だから」。
小都が言っていたことは、何一つ間違っていなかった。それなのに。能天気な言葉を投げかけた自分が嫌になる。あのとき、小都はどれだけ傷ついただろう。
茫然と私が教室に戻ると、小都がタタッと小走りに近寄ってきた。何やら覚悟を決めた顔をしている。その表情に、なぜだろう、とっても嫌な予感がした。
「江麻ちゃん、さっきの話なんだけど。わたし、頑張ってみる。せっかく江麻ちゃんがあんなに応援するって言ってくれたんだから」
「えっ……そう、なんだ……」
「あれ? なんかさっきより元気ないね」
「ち、ちょっと体調悪いかも」
すると、小都は天使のような笑顔を浮かべ、うーんと首を傾けた。
「ごめんね、じゃあ、明日にしようか」
「何が?」
「孝市くんへのアプローチ。手伝ってくれるんでしょ?」
「誰が?」
「江麻ちゃんが。なんて告白したらいいかなぁ……。明日の放課後とかどうかな? 校舎裏とかで。立ち会ってくれるよね? 駄目だって言われたら慰めて。責任取ってね」
「待って待って待って」
私は思わず小都の袖を引っ張った。頬に手を当てながら、くふふと夢見がちに含み笑いしている小都は可愛かったけれど、それどころでない発言が聞こえた気がする。私の耳が確かなら、小都はつまりこう言っていた。「明日の放課後、校舎裏で死にます」。
一方、小都は私を見て、不思議そうにこくりと首をかしげた。
「どうしたの? すごい汗だよ」
「聞いて小都。告白はまだ早いと思う」
絞り出すように伝えた私の言葉を聞いて、小都は不満そうに頬をぷくっと膨らませた。そして、じろりと私を横目で睨む。
「江麻ちゃん、さっきと言ってること違う」
「人って進化する生き物だから。さっきの私はどうかしてた。駄目だよいきなり告白なんて。もっと段階を踏まなきゃ」
「……まあ、それはそうかもしれないけど」
渋々ながら、小都は引き下がってくれた。ところが、「小都が素直な性格で、本当に良かった」とほっとする私の前で、小都は再び口を開く。
「じゃあ、いつなら告白していいの?」
「10年後くらい……?」
私が思わず口走った台詞に、小都は怪訝そうな表情を浮かべる。
「今月中って言ってたのに……さすがに差がありすぎない……?」
「ごめん、今の私ってまだちょっとおかしいかも。だからあんまりいつとか聞かないで。そういう大事な話は体調が万全の時にしたいの。だからまだ告白は駄目。私の方も準備したいことがいっぱいあるから」