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6話 動き出す運命

各自のステータスチェックが終わってからあっちこっちが騒がしい。

珍しい職業持ちは職業は珍しくはないがスキルが珍しい人などがいるらしい。

正直、スキルに関して僕等はゲームやラノベ知識しかないからどれがこの世界にとってレアスキルかなんて一切わからない。

それでもスキルレベルが5以上は達人レベルにもなるらしい。最大が10だから達人に入ったとこって話しだ。

スキルレベルを10にして上位スキルに進化させるにもそれぞれ条件みたいなのがあるらしい。

正直ゲーム、ラノベ知識運用しそうな幼馴染が心配だ。

異世界に来てゲーム、ラノベとか二次元感覚なんていたら簡単に死ぬだろう。


僕等がこれからこの国の人達に求められるのは【殺し】だ。

いずれは魔王を倒すのだから相手の姿で捕らわれたらアウト。

人型モンスターなんてゲームやラノベいるんだから殺傷経験なんて僕等ないんだしそう言うのは法律から否定的だ。

実際に人型の敵や盗賊とか犯罪者と命のやり取りがあった場合は僕等は覚悟も無いから二の足踏んでる間に殺されるのがオチ。

今後を考えれば考えるほど頭が痛い。

そして、それに気づいてるのはどれだけいる?

周りはスキルや職業に浮かれてるし・・・正直僕もそっち側になりたいって思うよ?

生憎と生産職だったから誤魔化せたか気が気じゃない状態だからこそ思考が別な事を求めて考え続ける。


いや、まず自信の安全を確保と考えたいけど一刻も早くこの城・・・・王から離れるべきか?

ぐるぐると考えがあっちへこっちへと飛び移るのにちゃんとしなければと思えば思うほどどれから考えるべきかわからなくなってく。

そうしていれば額を触れる感触に視点が目の前の守護霊が小さい頃から落ち着かせる癖・・・。

額に指2本で触れて意識をそこに集中させるように誘導される。

一時的に考えを置いて精神的に落ち着かせる方法として小さい頃からよく使われた奴だ。


とりあえず一端置いといてこの目の前の守護霊相手に相談したいわ。

うん、その方が良い。一人でぐるぐる考えがまとまらないよりマシだ!!

とりあえず目の前で今回の【勇者】となった『聖 誠也』の考えがどうなるかが気になる。

幼馴染の司は道場で教わった事が頭からパーンと景気よくふっとんでるし・・・。



「皆様方、おのおのご自身のステータスをご覧になられましたがどれも素晴らしいステータスでございます。

基本レベル1の時・・・初期ステータスとも言われる値で3桁の方は才能があるとされております。

また、皆様のステータスにあります職業は個々の才能の芽とお考えください。

職業はその人が成長する事で上位職というものに変化して行きます。

例えば国軍なれば戦士、剣士、槍術師、弓使いなどですが上位職ですと聖騎士、竜騎士、聖槍使い、狩人、レンジャーなどになります。

職業は所持しているスキルによって成長の方向性が変わりますので多岐にわたりまたその職業はそれぞれ補正がありますので職業に適した動作、スキルはより効果的になります。」



この辺りはゲームとかであるよくある奴だね。

後は称号に補正効果があるって奴だけどこの世界だとどうなんだろう?

称号補正があれば便利だし今後を考えればこの隠匿項目の称号【半覚醒者】と【先祖に神を持つ者】は特殊な称号である事が予想出来る。

その分、今後にいい方向に行ってくれるんじゃないか希望観測があるんだけどね・・・。



「話しを聞く限り僕達のステータスはこの世界の人達より高いステータス値である事はよくわかりました。」



正義感?何それおいしいの?を地で行くし僕としては面倒ごとはごめんだ。

まぁ、まずはこの世界の足場の確保が大事か。

僕等にあるのは召喚された勇者とそのお供って肩書だけ。

実際の戦闘風景を見られてスキルがあっても実際にはお粗末な結果だったら見限られる可能性だってある。

それを回避する為にも実力を磨かなければいけない。

でもこういう時って勇者より実力がある奴がいると排除されるパターンもラノベであるよね?

むしろそうあった方が良いんじゃないかな?



「力ある物は人を助ける事のは当たり前な事。

スキルの使い方や僕等はまだ知らなければいけない事がたくさんありますがどうがご教授をお願いします。

魔王を倒しこの世界に平和をもたらし、僕等の故郷に帰る為にご「待て。」え・・・?」



そう言い頭を下げる生徒会長を途中で遮って先生が声を上げる。



「聖、お前の考えは手本のように素晴らしいがいくつか王に対して質問がある。

俺は教師でありこいつらを無事に保護者の元に送るのも1つの仕事だ。」


「先生?」



生徒会長は不思議そうな顔してるけど・・・あぁ、先生なら気づいてそうだなぁ。

でも、勇者が承諾しちゃったようなもんだし保険を掛けるのかな?

僕が出しゃばったとしても無意味だし教師という立場を利用してこそ言える事もあるだろう。



「ふむ?して、質問とは。」


「正直、俺等が居た世界の価値観じゃ命のやり取りなんざない。狩りとかも地方にでも行かなきゃほとんどない。

そちらで世話役としてあてがわれたメイドに聞いたんだが城下街にも街を囲ってる壁の向こうに出たのいない場合もあるんだろ?

ぶっちゃけちまえば俺等はまさにそう言った存在だ。

実際にモンスターと殺し合いになった時なんて足がすくんで動けないのだっているだろうし初めての戦闘に心が折れる場合だってあるんじゃないか?

そうなった場合はどうするつもりだ?役立たずとして城から追い出すか?」


「先生!?」


「聖、俺達は魔王討伐の為に召喚されてその目的に沿わない場合はどうなるかわからん状態で話しを受ける事は出来ん。

特に殺人は法律でも禁止されてるから人に似た姿のモンスターを目の前にしてお前等殺せるのか?」



クラスメイトを一望して言えば人型という部分にそのシーンを想像したのか震え上がったり視線を彷徨わせたりするのが居る。

司もそれを聞いて顔色を悪くしている。

まぁ、そんな場面を想像すれば自然とそうなるだろう。



「・・・風間、お前は平然としてるな。」


「祖父が猟で山で狩りの手伝いしてたので・・・。

獣の姿なら経験上慣れてますが・・・・人型となれば殺人・・・ヒトゴロシを連想してしまうかと・・・・。」



思わず自分が人型のモンスターを想像して吐き気がする。

想像だけで心が折れかけてるのも大量にいるな。



「まぁ、こんな風に狩りの経験があるのでも人型となれば二の足を踏むだろう事が簡単に想像つくだろう?

この場合どうするんだ?こちらとあちらの常識は全く違いすぎる。

価値感の違いから戸惑いもあるそれに対して訓練を積むとでも?それは訓練を積む程度で何とかなる事か?」


「先生ですが!!」


「聖!!!!この世界で戦争に参加する事になれば元の世界でイラ立ったらすぐに殺しでもするのか?

レベルが上がればステータスだって上がるんだ!!そうなれば力加減が出来ずに大量殺人鬼に成り下がるぞ!」



へぇ、先生ってそういうのも考えてるんだ。

レベルが上がる事で元の世界に戻ったら大変な事になると自覚も出来て大変いいと思うよ?

生徒会長はその言葉から未来を想像してしまったみたいだ、ずいぶんと顔色が悪い。

守護霊が大臣と王に対して厳しい視線へと変化して行くのに先生も危ういかと考える。

魔王憎しだからそれを邪魔する者は排除するとか?

ラノベあるあるですね!現状ではとてもいりませんがね!!!!!

まぁ、何はともあれ先生の質問にこの世界の連中はなんと返答するんだろうね?




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