50話 工夫
大変お待たせしました。
執筆速度は相変わらず遅いですが今後も書いて行きます。
品質が良いと言われたポーションと他のポーションを見比べるがパッと見よくわかんない。
ただ、注意深く見れば色の濃淡が若干違ってる。
品質が良いのは澄んでるんだ。
他のと違ってわずかに透明度があって濁りが無い。
「えっと、なんで?」
【ふぅむ?慣れでは?】
「は?」
【慣れる事でぇ最適に当てはまってったんですぅ。
全てのスキルにコレは当てはまりまぁす。】
熟練度みたいなものかな?
同一の動作、作業をこなす事でそう言うの得られるゲームとかあるし。
って、事は作業工程も熟練度によって品質が変動しちゃうの?
え・・・?これ、めっちゃやばくない?
すり潰しにしても形が残るレベル?完全粉砕とかでもかわっちゃうんですか?
それらの作業時間とか?あっ、これ無限大に広がりません?
鮮度が命!みたいなのあるよね?料理人がそんな事テレビで言ってたよ!魚料理で!
思わず思い浮かぶ可能性に気が遠のくが・・・調べないとやばい・・・?
【頭から煙でてまぁす。】
「よ、予想出来る工夫の工程の多さに死ぬ・・・。」
カヒコの言葉にそう返しつつぐったりとなるのはしかたない。
混ぜるにしても水の温度は?あと、水に魔力を混ぜ込んだ場合は?
その際の魔力濃度による変化は?
思い浮かぶことをつらつらと考えるが・・・うーむ、考えるだけ考えてそこから先がなぁ・・・。
チェックしたいが水に魔力を混ぜ込む方法知らないし、温度計無いから温度差による変化の確認も無理!
【ちなみにぃ?どれほどの予想がありますかぁ?】
「水質変化と水温変化?
後、水に魔力付与とか出来るならその込める魔力濃度の変化もだよね?
あっ、魔力付与が可能なら魔力の質もかな?火、水、土、風とか魔法属性の魔力があるならそっちだとどうなんだろ?
【ぽんぽんと出まくるその予想に引きますわぁ。
え?そう言う予知とか推理系のスキル持ちでぇす??】
滅茶苦茶不思議そうな顔された。
遺憾の意ぞ?
いや、なんでそんな思い浮かぶかって・・・。
「ラノベネタでありゲーム知識。」
【設定ごちゃまぜですねぇ。】
「某錬金術師ゲームなら素材の質もあるし?」
【泥沼ぁ。】
だけど素材の質はパッと思いつくと思う。
作るなら質のいい素材を使って!って素人考えでもわかる奴だもん。
「とりあえず・・・水は常温と熱湯かは出来るからチェックしよう。
いや、でも火は?」
手っ取り早く出来そうな事を口にしたが火起こしからしないとダメな感じ?
温度計があれば5℃刻みの温度変化とかチェック出来たがな!!!!
まぁ、ないものねだりだしね!温度計なければわからんよ!
とはいえ、工夫出来る内容は多岐に渡るなぁ・・・。
チェックシートとかないと無理じゃない?
実験データ覚えきれないよ。
【とりあぇずぅ、今出来る事だけしてはどーでしょぅ?
紙必要でしたら錬金術で作っては?】
「出来るん??」
顔だけあげて反応をすれば出来ると頷かれるが・・・。
【レシピは知りませェん。】
「ダメじゃん!いや、そもそも錬金術スキル持ってないんですが???」
やっべ、そうじゃん!!って顔をするカヒコにこいつの記憶能力ってポンコツ疑惑が浮かんだ。
そうなっても仕方なくない?
あれ?でも持ってるのは言ってないからありなの?
「ねぇ、僕は持ってないけどもしかして・・・複数の生産スキル持ちとかっているの?」
【いまぁす。
とは言ってもSPを消費して取得した方でぇす。
例えばそうですねぇ・・・木箱でも金具がついてるぅタイプあるでしょぅ?
こう、蓋が完全に取れない感じぃの。】
「うん。」
【本体の木箱はぁ、木工ですがぁ・・・金具のところは細工スキルが必要なんですぅ。】
「分野の違い?」
【ですです。】
なぁるほど・・・。
1人で作るなら複数の生産スキルを持ってるのわかる。
え?って事は素材から管理すべき農業系取れと?
「鬼かな?」
【おかしな事を言い出してますねぇ。】
「【薬師】なら素材加工じゃんっ!!!農業で素材を高品質管理すればいいの?」
真顔でカヒコに問いただせば『うわ、こいつめんどくせぇ凝り性人間だ!』って顔をされた。
解せぬ。
【こほん。確かにそれもそーですけどぉ。
そもそも土地得られると?】
おふざけ雰囲気が消えて真顔で言われたのにそう言えばそうじゃんと頭を抱える。
土地を得るにも現状どう見ても国に目をつけられてるようなもんじゃない?
え?この状態で農業とか詰んでる・・・採取の方がはるかにマシ!
採取の仕方と採取されてから調合までの保管次第でかわるとか?
・・・おぉぅ、考えるだけで地獄。
後でチェックシートとか欲しくなるやつじゃん。
いや、それかパソコン下さい、エクセルで管理しますっ!!
無い物ねだりだけど欲しいわ。現代機器の利便性が恋しい。