40話 武器選択 後編
「で、各自見つけたのがこれら・・・。」
形状が違うがそれぞれが使える武器の数々・・・。
ちっちゃい山になるぐらいあるね。
正直、ここまであるとは思わなかった。
「よし!まず杖!!鈍器として使う?杖術で使う?」
「鈍器!?」
「杖飾りの部分が鉄製だから鈍器効果あるね。」
武器の山から杖を出して並べる。
木製やら触った感じは金属っぽいが見た目は金属じゃないのやら様々ある。
「選ぶ基準って?」
「魔法を使った時の伝導率のよさとか?
魔力流して伝導率で魔法発動までのタイムラグを基準にするとか?」
「あぁ、確かに・・・そう言うのは短い方がいいからな。」
「杖術とかなら頑丈さとか?
打撃として使うんだから頑丈の方が良いだろうし・・・接近戦だから相手の武器があたるから剣とかだと金属類じゃないとまずいだろ?」
「なるほど。」
「木製でもいけるんじゃない?
ほら、魔力を通す事で強化とか二次元あるあるネタ。」
「魔力配分的にきついからそれなら元から金属系のが良いんじゃね?」
「あー・・・そう言う考えもあるな。
でも、女子のイノウエは金属は重さ大丈夫か?」
キノシタの言葉にイノウエさんを見れば本人も自信なさげな顔をしていた。
「重さの問題もあるか・・・。」
「一長一短だな・・・。」
「後で武器変えるは・・・無理か、成長するって聞いたし?」
「成長・・・。マネキン、成長って強度も変わる?」
「マネキン?」
「関節人形だしカオナシマネキン的な?」
「「「あー・・・・。」」」
言われれば納得。
さて、ツカサの言葉に守護霊はどう返す?
「一応変化はあるがもともと使ってる素材が特殊な物だし自動修復が付与されてる。
壊れたら魔力流して自己修復させろ。」
「まさかの自動修復機能付き・・・。」
まさにファンタジーだわ。
実際に自動修復されるの見たい。
「成長する武器なんてもん作るには特殊な素材のオンパレードだからそこらの武器じゃ壊れる事も無い。
魔剣なり聖剣とか伝説や逸話に出てくるような武器と将来的にやりあえるようにはなる。」
将来有望過ぎない?
いや、でもなんかしらの思惑があるならありっちゃーあり?
守護霊的には強くなってもらいたいらしいし・・・。
「後、武器の性能自体はそこまで差はない。
成長するから数値にすれば10いないの誤差だな。」
「おっと?」
「ならそこまで選択に凝る必要ねーな。
持ちやすさとか振りやすさとか個人観点だからそっちで選択よろ。」
「まぁ、そうなるな。」
「それなら・・・。」
「次、レオの盾と武器だけど・・・メイスもまた色々とあるな。
そっちはレオが実際に使って確認頼む。盾はどうする?
小回り効くようなスモールシールド?大楯でがっつり防御系?」
「移動速度を考えると小さいのが良いか?」
「見た目に反して軽い可能性もあるからなんとも言えない。
やっぱり持ってみたりして確認した方がいいんじゃない?」
「小さいのだと防御範囲が小さいから足元狙われたら防御するのにしゃがまないとむりじゃない?」
「「確かに。」」
「・・・少し試してみる。」
「おう。」
「ねぇねぇ。弓っておっきいのと小さいのがあるけど?」
「んー・・・大きいのは長弓っつー長距離用だな。
弓道やアーチェリーがそっちでこっちの小さいのが短弓っつー短距離向け。
長弓だと引くのに時間掛かるから短弓の方が良いと思う。
ダンジョン内で強襲された時とかすぐに矢が放てないから。」
「短弓にするぅ!!!モンスターハウスとか死ぬわ!!!」
だろうね。
弓を引く前にやられる可能性が高すぎるし。
「短剣のスキルあるなら長弓で遠距離まかせで一定距離は短剣で対応っていう手もある。
ただ、距離を見誤るとやっべーけど。」
「短弓一択ぅ!!!そんなん把握できない!!」
ほぼ泣き入ってるなぁ。
まぁ、個人の使った感じの方が大事だしね。
「俺等だけど・・・。
脇差と打刀かな・・・?」
大きさ的にはそれぐらい。
まぁ、僕等に太刀なんてもんはきついか・・・。
流派によっては違うけどうちは打刀か脇差だ。
元が忍者が使ってた流派らしいから太刀だと大きすぎる為に隠密行動に向かないらしい。
女性向けに短刀の剣術もあるぐらいだし。
「慣れてるのが打刀だからそっちにするわ。」
「僕もそうなるね。」
「武器はこれだけど・・・防具。」
「見なかったからなぁ・・・。」
そう、武器しかなかったんだよね。
唯一防具ともいえるのは盾だったけどあれ武器にも使えるし。
選んだ打刀を鞘から抜いて数度振う。
うん、イイ感じだ。
これなら戦えるけど・・・。
「やっぱり薬研はないかぁ・・・。」
薬師として使えそうなのは無かったなぁ。