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36話 衝突

咄嗟にシノブの体の主導権を奪ってよかったわ。

赤い瞳でこちらを睨み付けてる勇者(聖 誠也)を見据える。

そもそもこいつの瞳は黒だったと思うんですけど?

ハーフじゃないから黒目、黒髪だったのは確かだ。


肘と膝の間に挟んだ剣が斬り払いから突きに変化する前に剣を挟んでる膝とは逆の足で剣の持ち手辺りを蹴り上げる。

蹴りによって打ちあがる腕と剣に距離を置くと同時に舌打ちをする。

俺の背後にはあいつ(シノブ)の気配もするからきっと混乱してるだろうな・・・。

だが・・・現状は俺が体を動かした方が良いだろう。

うん、すっごく困惑してる気持ちが流れ込んで来てるしね!


後で説明するからそれまでおとなしくしててくれよ!

体の主導権が元通りになったらシノブは生きてられないだろう・・・。

思考をしていれば上段から来た剣を会長の横を通りぬけるようにしてすれ違い様に腕を腹に巻つけるようにしてクラスメイトのいる方ではなく部屋の中心へと薙ぐ様にして吹っ飛ばす。



「ヒジリ君っ!?」


「ヒジリっ、何してんだ!?」



勇者の突発的な行動にクラスメイトが悲鳴染みた叫びをあげる。

女子はどうすれば良いかもわからずに声を上げて勇者へと静止の声を張り上げる。

男子は会長を止めようと動く者といきなりの事に固まってる連中とで別れる。



「今代の勇者は役立たずかよ。

何、洗脳されてやがるクソガキ。

テメェのメンタルは紙どころかティッシュよりももっろいわボケ。おぼろ豆腐以下か?」



シノブの中に居る俺を知らない連中は俺がどういった存在か理解されないが・・・。

この発言で日本人・・・もしくはそれに親しい存在だと理解されるだろう。

控えていた近衛兵が動くが・・・やっばいなぁ・・・連れて行くとしてもメンツ・・・。

仕方ない・・・俺の優先順位から判断するとしよう。

ツカサが高いし他はどうにかしろとでもいおう・・・。


いくら洗脳されてるとは言えそうそうに使い潰されるような事はないだろう勇者は俺の中で優先順位は最低だしね。

狂信的な正義なんてクソだし。

正直、芯の無い信条掲げる意味あるのか?って思う。

ガワだけしっかりしてるが中身がスッカスカでガワが壊れれば簡単に崩壊するようなメンタル。

あれだ・・・風船。

中に空気入れすぎて割れた風船だなこいつの精神。


・・・担任は残しておこう、この国に対して疑念を持つだろうし何よりも残った連中の統率が出来る。

人数を連れすぎてもだめだしな・・・。

ステータス確認の時に見つけた後衛連中の中で肝の据わってそうなのが必要だな。

後、盗賊は欲しい。トラップ解除万歳!俺が出しゃばるの良くない!

深く考えはじめてたのが悪かった。


強い殺気に勇者へと視線を向けながらも回避行動をしていたからかすり傷程度ですんだが斬撃の直線状には亀裂・・・。

床から壁の途中まで斬撃によってえぐられる。

てか、会長を抑えようとした連中も吹っ飛ばされてる・・・。

吹っ飛ばされたのは回収したいな。

考えて動けるなら残っても不穏分子扱いされる可能性が高い・・・から、連れて行った方が良いだろう。


勇者から放たれる攻撃を避けつつ謁見の間が廃墟のように破壊されてく。

てかっ、近衛兵動けよ。

王を守るだけじゃなく勇者止めろしっ!


迫りくる勇者の手首を掴み投げてから床に手を付き錬金術スキルで床の石を素材に短剣二振りを作り更に硬化を付与する。

作ったそれを手に投げ飛ばされまだ、体制を整えてない勇者へ接近し持ってる石剣を振るう。



「風間流剣術 ー 壊孔 」



あえて技を語る事で道場を知る者だと分かるようにする。

放った技で、勇者の武器が綺麗に真っ二つに出来たが・・・折れた剣のまま攻撃をして来た。



「ッァあぁアアああァあ!!」



咆哮の様な声を上げ折れた剣を振るう様はまさに異様。

狂化も受けて無いかこいつ?

最初より力強くなった感じするし・・・。

薬か?

おいおい、大事な勇者(戦力)じゃねーの?

マジで人権無さすぎだな。



「陛下っ!」



外から兵が来たのに潮時だろうと考える。

石剣を元の床と同じ材質に戻し硬化も解除しておく。

悪用されたら困るし。

赤い目が血走った目でもあるから不気味になった勇者を掴み入口にいる兵達へと投げる。



「うわっ!?」


「えっ?勇者殿!?」


「殺スッ!」


「ははっ、短時間で随分と深く洗脳されてらぁ。

ユウカの弟も見る影ねーわ。」



ユウカのなを出した瞬間、勇者の目が赤から黒に戻った。

なるほど、シスコンは洗脳すら凌駕するのか・・・。

納得したくないけとユウカが無自覚ヤンデレだからなんか納得出来るのが腹立つ。



「な、んで姉さんの事っ・・・。」


「洗脳されるほど弱い奴に教える訳ねーだろうが。」


言いながら瞬時にツカサの近くに移動し準備してあった魔石を取り出す。



「待てっ!」


「魔族をかんたんに懐に入れてるバカ共の言う事聞く価値なし。

簡単に勇者洗脳される警備なんてクソの役にも立たんわ!」



足元に取り出した魔石を叩き付け割る。

そうすれば魔石に封じられていた転移陣が発動する。

陣の中に居る連中はあのダンジョンへと送られていく。



「なっ!?」


「皆を何処にっ!?」


「語る必要なし!

軸のねー勇者お呼びじゃない!

前回召喚された俺はお前が勇者である事を否定する!!

マサルと同じ勇者なんて誰が認めるか!」



最後に爆弾を置いて俺も転移された。

さいごに見たのは俺に視線が集まり周りが気付いていない()()()()共の歪んだ笑みに挑発的に嘲笑ってやった。

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