表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
40/57

35話 豹変

情報の裏取りやらで結局半月・・・いや、でも速いのかな?

裏取りってどれぐらいが平均か知らないけど・・・。

結果、疑心暗鬼に陥らせたして処罰されるらしいが知らない。

そんな事しても信頼なんて一切ありませんから!

って、言いたいわ・・・まぁ、言っても無意味だろう。



「此度の件で勇者様等には大変不快な思いをさせてしまい申し訳ない。」


国としての対応を見せられてるに過ぎないんだから。

僕等の意見なんて聞く価値もないんだろうな。

だって、聞かれてもないし。

貴族への見せしめとかそう言うのだろう。

そんな事を考えつつも目の前で行われるあの日の発言内容に対する謝罪から流れるように発言していた連中に対する処罰を王が言い渡すのを眺める。


これって僕等が居る必要ってあるのかね?

全員じゃなくって代表者だけでもよくない?って思うけど・・・まぁ、その場合は僕は確実に呼ばれるだろうしそれはそれで面倒だ。

そう考えていればまたどこかに行ってた守護霊が戻って来たのが気配でわかる。

そっちを見たいがよりにもよって僕は最前列だから不審な動きになるからやめとこ。

それにしてもちょっと気が立ってる?不穏な感じがするけど。


不穏と言えば・・・。

会長があの日から大人しすぎる。

右側の4人先に居る会長を見ればやっぱり・・・変だ。

会長なら何かと処罰に対して口出ししそうなのに静かなんだよなぁ。

変・・・変過ぎる。


守護霊・・・もしや、会長に警戒してるから不穏な感じがするのかな?

警戒してる時ってこう・・・抜き身の刃物?目の前で唸り声をあげる犬みたいな?そんな感じなんだよね。

何か起こるとわかってる・・・?

嫌な考えが顔に出そうになるが・・・出したら守護霊が気にしてる何者かの琴線に触れそうだから我慢、我慢。



あれ・・・?



そもそも、なんでこの場で警戒?

しかも会長を?

警戒対象はこの世界の住人じゃないのか?

何で警戒対象に会長が入る?


溢れだす疑問が堂々巡りのように回る。

答えが出ない疑問が出て来るがそれも声を掛けられる事で打ち切られる。



「して、カザマよ。」


「っ!?」



考え事をしていたのと声を掛けられるとは思わず反応してしまう。

当事者への処罰を告げるのと謝罪(勇者への誤解を解く為)ぐらいだと思っていたら・・・。

なんで、僕に声をかけて来るんだ?

そう考えつつ国王を見ると同時に身の毛もよだつ様な思いに駆られる。

これは、なんだ・・・?


王座に座る王は威厳に満ちてるが・・・その目が異様に感じる。

まるで、僕を通して何かを見てるようにも感じられる。

・・・え?もしかして、守護霊察知してるのか国王?



「そなたにはとても不愉快な思いをさせてしまった。


そこで1つそなたの願いを聞こうと思う。」


「え・・・。」



・・・・罠?

唐突な事に狼狽える。

いや、そもそも・・・願いを聞くって破格過ぎる対応じゃないのか・・・?

勇者(かいちょう)に対する印象操作の為か?

虎穴に入らずんば虎子を得ず・・・って奴かな・・・。


深く考えても国王もグル疑惑しか出てこないや。

なら、さっさと離れる宣言をするべきか、な・・・?

追手とかありそうだけどさ!!

また、嵌められるのは嫌ですっっ!!!


いや、待てよ?


ここで、出てく発言は地雷原を連鎖爆破的になったりしない・・・?

・・・うん、なりそう。

離反者他にも出て来そうだもんね!

前回の召喚された人達の情報ブチ込んだの僕だしっ!

あっ、残ってる方が危険か・・・?


よしっ!

なら、さっさと出てこう、そうしよう!!


思考が空回りしそうになりながら強制終了するようにその考え一色に定まる。

出てく理由は、疑心暗鬼で!

冒険者兼薬師として生きていきまーす!



「・・・でしたら、僕は城を出て行きます。」


「何・・・?」


「ッ、そんな事認める訳なかろうっ!」



宰相が叫ぶように言って来たが理由聞いてからにしろや・・・。

納得出来るネタ出してやるわ!!



「宰相サマには言ってません。


理由もいくつかあります。


僕の職業は薬師。レベルが上がる事に僕は皆とのステータスの差は出てくる。


今は、道場で習ってた事で戦闘スキルが皆より上だけどレベルアップによるステータス差はいずれ出て来て足手まといになると思うこと。


また、薬師としてのレベルアップなら城の外の方が良いと思った。


城には国定薬師が居るが知識ゼロの奴が教わるなんて烏滸がましい。」



理由を上げていくことに王も宰相も一理あるのか頷いたり理解を示すような態度を取るのを眺める。

それにしても、急だな・・・。

一気に態度変わりすぎててヤバいとすら感じるけど。

向こうの言い分も理解できるのがやば。


考え事をしてる最中に一瞬呼吸を忘れてしまうほど濃厚な殺気を向けられた。

気が付いたら目の前に(じぶん)が居て、僕は会長に向けられてる剣を肘と膝で側面を挟み受け止めているのを()()()()から見ていた。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ