3話 未来への絶望
「召喚されました、皆様方は混乱している事ですし。
一晩落ち着ける時間を取りましょうぞ。
王よ、そのようにしてよろしいでしょうか?」
「うむ、勇者達も急な事に混乱している事であろう?
一晩休み、冷静になってから返事を聞くとしよう。」
王と宰相がそう言いだすのにクラスメイト達が安堵の表情をする。
誰だってこんな非現実的な現状に混乱していて冷静に判断が出来ない現状だ。
その申し出はありがたい。
知らず知らずに力の入ってた体から力が抜ける感じに驚きつつどちらにせよ問題の先送りだと嫌な感じにもなった。
「各自のステータスは各々でも閲覧する事は出来ます。
それと会得してる職業などからスキル習得が出来ますのでご自身の能力を確認するのもよろしいかと。
また、皆様にはそれぞれメイドと執事を付けますので彼等にステータスの事をお聞きしても構いません。
ただ、一般的に個人のステータスの閲覧は参照されません。理由は様々ですがステータスが知られてると言う事は悪徳を働くもの達にとって
狙いやすいとお考えください。」
そんな説明を受け全員ビビるか思案するかなど反応はそれぞれだ。
そうして僕等は一端退室する事になった。
謁見の間から離れ割り当てられる部屋へと移動途中騎士や文官とかかな?
いわゆる、王城務めの人達がこっちの様子を見ていた。
そう言えばファンタジー世界あるある死霊使いがいたら守護霊(?)って見えるのかな?
そんな事を考えつつ守護霊(?)が一部をものすごい勢いで睨み付けてるのにそちらをに意識を傾ける。
って、言っても周りも騎士やら文官にきょどってたりしてるしなぁ。
「あれが召喚された勇者様?」
「若いな。」
「職業の確認は明日するそうだ。」
「まぁ、異世界からこっちに来れば混乱するだろう?
冷静になる為の時間だって必要だ。」
「あぁ、それもそうだが・・・・。
やっぱ、魔族の脅威があるから早く誰が勇者か知りたいって思いもある。」
「召喚された者は総じてステータスが高いらしいからな。」
「以前召喚された者の中には生産系もいたそうだな?」
「あぁ、そういうのは娼婦や男娼にしたそうだ。」
その言葉を聞いたのは僕以外にも気の弱い奴でも気の強いのでも顔色を変えた。
誰だってそんなのごめんだ。
訳もわからん世界に連れてこられたと思ったら押し付けられた職業で将来が決まるなんて・・・・。
「ねっ、ねぇ・・・さっきの。」
「・・・・僕等の職業が現状わからない以上なんとも言えないよ。」
僕自身も血の気の引いているであろう顔で聞かれた言葉にそう返す。
文官や騎士達が僕等の一部が聞いてしまったのを察知して慌ててるがぶっちゃけよう・・・。
おっそいわ!!!聞かせるなそんなネタ!!!!
こっちからすれば誘拐された先で自分等で選べない職業によってはR18ネタ直行とかふっざけんな!!
これが召喚された側の想いだと思うよ?
聞いてないのだってそう反応するだろうし・・・。
うん?守護霊(?)ってこの事に気づいてたのか?
まぁ、いい今は部屋でステータス確認が大事かな。
一刻も早く部屋で自身の職業を見て安心したいんだ。
騎士達の発言を聞いてしまったメンツは自分は生産職じゃないか不安で一杯な状態だ。
正直こんな状態で魔王討伐とか無理でしょ?
ファーストコンタクトが最悪になりつつある状態でこの国を信用なんてしにくい。
部下の暴走だったら目も当てられないぞこれ?
そうやって、謁見の間を出てすぐの絶望情報を聞くなんて嫌なイベント以外は特になく客間が連なる通りに通され各自割り当てられた部屋へと入ってく。
入るなりメイドがいるのに固まれば相手は見事な営業スマイルとでもいおうか?むしろ演技にも見えるわ・・・。
愛想良い態度だし・・・あっ、ハニトラですね?守護霊(?)が口パクでハニトラとか言い出してるわぁ・・・・。
わかるのかって?読唇術叩き込まれてるから☆
普通そんなの高校生に教えるなって思うけどね!
今ではものっすごっく活躍してますこの技能・・・。
とりあえずステータスの見方が分からないのと呼び方が分からないから聞こう。
「えっと?なんで居るんでしょうか?」
「初めまして勇者様。私、メイドのウィアンと申します。
各勇者様方には私と同様にメイドもしくは執事が専属でついております。
勇者様方はこちらの世界の都合で召喚しましたので出来る限りのご要望は叶える所存でございます。」
ハニトラであり召喚者の血筋を残す為の要因って事だろうなぁ・・・・。
そして、普通に間違えられてるが僕は女だ。
同性のメイドが割り当てられてるがこれは多分制服から判断されたのかな?
昔、火事にあった時負った火傷が下半身なんだよね・・・。
倒れた家具の下敷きにその倒れてきた家具が燃えたから下敷きにされた僕の下半身は火傷だらけなのだ。
なので学校側に許可をとって男子制服のズボンを着用してる学校生活のみ男装女子をしてる。
バレるとなんかめんどくさそうな予感がするわ・・・。
「なるほど?
僕は忍・・・、風間 忍。これからよろしく。」
「はい。」
「えっと、早速だけどステータスってどうやって見るものなの?
見方が分からないだ。」
「ステータスはシノブ様ご自身が見たいとお考えいただければ見る事が可能です。
ステータス閲覧を望む、または【ステータス】と言う事でステータスをご覧になる事は可能です。
ステータスの閲覧は特殊な道具・・・魔道具をご使用しなければ基本は人のステータスを見る事は出来ません。」
「基本?」
「上位スキルには他者のステータスをご覧になる事が可能となります。
もちろん条件がありまして同等のレベルまたはスキル使用者より下の方のステータスを覗き見る事は出来ません。」
へぇ、上位の存在のステータスって見れないんだ?
魔族相手にもそうなのか?後、外には魔物とかいるのかな?
いた場合だと上位の魔物に対する情報の少なさがうかがえるな。