表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
39/57

34、5話 幕回 影の密談

「シノブ達城出るわ。」


「はぃ?」



【夢渡り】が込められてる鉄板を割って再びあいつと会う。

出会い頭の発言に間抜け顔を晒すのを眺める。



「・・・何で?」


「俺が離脱した時と同じ。


ハメられたが・・・あー、シノブの顔って中性的だろ?


体もだけど・・・。


メイドに暴行したってー冤罪吹っ掛けられたけど性別暴露ーかーらーのー召喚初日に生産職は上位スキル継承の為の強制風俗堕ち扱いに暴露で溝を作ったぞ、あいつ。」


「うわぁ・・・国の腐りっぷりに引くべきか・・・それともお前の従妹のアグレッシブさに驚けばいいの?」



うん、どっちだろうな?

まぁ、どっちもだろうけどないまぜになってる状態だよな・・・。



「ところが王はその発言に驚いてる。


貴族の暴走と見て良いだろう。」


「いつの時代でもいるなそう言うクソ野郎。


んで?逃げた先とか考えてるのか?お前の従妹だけか?」


「いや、離反したい連中もいるから複数かな?幼馴染のツカサはシノブと行動予定。


担任もその方が良いだろうと考えてるだろうが・・・多分残る、残る生徒もいるみたいだ。


特に残るのは勇者だ・・・アレ固定概念持ち。」


「・・・は?めんどくさい感じ?


ヒジリの弟だろう?」


「自己中な正義厨。」


「誰がうまい事を言えつった???


行き過ぎた正義か?」


「目の見える範囲と自分で知った範囲で正義執行。


その正義執行後の事を考えない視野狭窄な奴。」


「あー・・・いじめ現場に踏み込んで注意して裏でより陰険になるってか?」


「そうそう。」



頭を抱える相手を見ながらどうしようと考える。

まぁ、どっちにしろ・・・。



「お前と会う前にチラッと見たけどなんか雰囲気変わってる。


洗脳か魅力とか精神操作系受けてるみたいな?視野狭窄な奴ならかかりやすいじゃん。」


「先手取られてんじゃねーよ!」



叩かれそうになるのを避けつつ確かに勇者を取られるのは痛いが仕方ないだろうが!とも思う。

いや、アレに説得とかその間にギャンギャン騒いで相手に情報垂れ流しになって邪魔なだけじゃん。

まぁ、終わった後にも説得しろよ!!とか話せばわかったのにっ!!とか悔しがるだろうが・・・。

知った事じゃない。

だって、そんな時間もないのに自分が最優先されるみたいな態度とかくっそ腹立つし。



「え?そんなめんどくさい性格なの?」


「ヒジリはなー・・・ブラコンだし良い面しか見てないと言うか・・・。


いや、多分問題的な部分を見る事が無かったから知らない的な?


日常的には品行方正なのはわかる。ただなー・・・虐めとかウザがらみしてる場面とか横入でその場を治めてハイ、終了!それで問題解決☆みたいな?」


「・・・それ、問題の根本が解決してなくね?」


「それでもあいつの中だとそれで終わった事になってる。


中途半端な介入でしかないような感じだけど・・・。」



シノブに憑いてる時に見ていた事を思い出しながら言えば顔を引きつらせる様子を眺める。

うーん、その気持ち分かるがまぁ・・・うん、だからこそのシカトが良いんだよ!!

あいつ一人に構ってるられないから優先順位はシノブの方が高いし、直近の危険性もシノブの方がやばい。

そもそも勇者は利用価値高いから廃するなんてそうそうないだろう・・・精神操作はありそうだけど・・・。



「説得に時間掛かるタイプな上に精神操作を受けてる・・・お前の見立てと疑惑だがまぁ、後者のはあり得るな。


前回の勇者と聖女はあっちの手元にあるから利用された可能性がある。」


「あぁ、今回召喚された全員につけておければよかったが・・・。」


「感知される可能性が高くなるから止めとけ。」


「ですよねー。」


「転移での移動は?」


「手持ちだと人数制限はないが・・・範囲制限はある。」


「・・・零れるか?」


「どうだろうな・・・。


全員が無理なのは確実だ。


けど、元々残るつもりの奴もいるからそいつ等は除外すれば・・・まぁ?」


「後で騒ぐだろうなぁ・・・。」


「知るか、優先順位と面倒さを考えろ。」


「まぁ・・・そうだな。」



歯切れの悪い反応だが仕方ないか・・・。

こいつの近しい者を置いてく事になる可能性もあるからこの反応だろう。



「・・・俺からあいつらに通達はしておく。


あぁ、転移先って・・・まさか。」



転移先に気づいたらしいのに笑う。



「勇者が向こうに取られるなら再び邂逅するまでにレベルを上げなきゃいけない。


そもそも、手持ちの転移効果のあるのはアレ一つしかない。」



心当たりは1つしか無いもんなぁ。



「行先は・・・()()()()()()()()()()()()()。」


「強く無ければ俺達のところにまでは来れない。


俺のところに来れてようやくスタート地点と言える。」



そう、そこに至ってようやくスタートになる。

まだこの世界に来たばかりのあいつ等は何も知らない。

真実を知ってしまったが故に俺達はバラバラに散ったんだ・・・。



「あいつ等はダンジョンの奥にたどり着けばこの世界の真実を知る。」


「そこで・・・俺達と同じ目線にようやくなれる・・・。」



真実を知る事で絶望と取るか・・・それはあいつら次第。



「ブチギレんだろうなぁ・・・。」


「だろうなぁ。それでも進むしかない。


立ち止まれば利用されるしかない。」



この世界に来た時点ですでに後戻りは出来ないんだから・・・。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ