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29話 判定 後編

「身を護る為だと・・・?


戯言を抜かすな!!!イグレシア卿!!こやつの発言は我等に対する侮辱ですぞ!?」



大臣が吠えるがイグレシアと呼ばれた男は信じられないような顔をしている。

凍り付いたように僕を見続けるのに悪意ある笑顔を止めて目を細める。

ほら、さっさと僕の発言が嘘かどうかだけさっさと口にすればいいさ。



「イグレシア卿・・・?


真偽スキルではどのような判定が?」


「っ・・・!!!


う、嘘ではないようです。偽りならば私には偽りの言葉と同時に真実の言葉が聞こえてきます。


えぇ、そこに映し出されてるステータスに偽装部分と真実のステータスが重なって見えるように・・・。


ですが、聞こえてきた声は1つだけ。真実を言ってると言う事です。」



ざわりと室内がざわめきだす。

それはそうだ。

何をもってして僕は身を護る為にステータスを偽装した?と言う疑問が考えられるだろう。

困惑が大半だが・・・あの時聞いてしまったクラスメイトは血の気の引いた顔で僕を見る。



「あぁ、僕の偽装理由は分かるでしょう?


君等もあの時聞いてしまったんだろう?」



疑問をクラスメイトが集まってる一角の中・・・彼等の中に血の気の引いたクラスメイトがちらほらいる。

彼等はあの時の発言を聞いてしまったが故に僕の身を護ると言う理由を理解してしまった。

中には震え上がってその場に座り込んでしまうのまで出てきた。



「お、おい・・・?」


「ひっ!?」



近くに居た兵士が声をかけた瞬間に完全に怯え切った反応に兵士も困惑する。

まぁ、声をかけた相手が女子だもん。

アレを聞いて僕がそれに直前しちゃってるから怯え方も一押しだ。



「カザマ、発言とは?」



団長の言葉に溜息をこぼしそうになるのをこらえる。



「イグレシアさん、僕の偽装されてる部分は職業とジョブスキル部分であるのは間違いないですね?


他は弄ってませんし。」


「あ、あぁ。」


「僕が身を護ると理由はこの城の人間が言っていた発言が職業に関わっていたからだ。


前回、僕等のように勇者と共に召喚された者達の中にある分野の職業の場合は男娼、娼婦にしたという発言をしていた。


僕はその分野の職業に当てはまった為、娼婦になんてなりたくもないので自衛の為に職業関連の部分を偽装しました。」


「何!?」


「まっ、待ってくれ!?どういうことだ!?


誰がそんな発言をした!?」



僕の偽装理由に王も兵士も・・・知らなかったクラスメイトも騒ぎ出す。

知っていたクラスメイトは震え上がってる。



「誰・・・って言われてもなぁ。遠巻きに召喚された僕等を見ていた人達だったので?


服装もバラバラだし兵士の服装の方もいましたので部署問わずと思いますが?」


「イグレシア卿っ!!!!」



嘘であれと願うような悲痛な声で王がイグレシアさんへと声を張り上げるが・・・。



「嘘・・・では、ありません。」



彼自身も青ざめ信じられない・・・悪夢を見ているような顔で僕を見ながらそう力なく呟いた。



「あぁ、ちなみに正規の職業は薬師でジョブスキルは調合ですね。


生産職は男女問わずに風俗就職なんて発言でした。


あっ、折角なんでここで僕の冤罪を確実に晴らす為に1つ言っておきます。


ウィアンに対して暴行は一切していないと。」



これで、イグレシアさんにウィアンの事を聞けば僕が嘘をついてるかどうかなんてハッキリする事が出来る。

いや、元々彼のスキルを頼ればよかったんじゃないか?

・・・あっ、元々が誓約があったからウィアンの発言で判断してたんだった!



「以上が僕の嘘の内容ですが?」



挑発的にそう言ってやる。

後は、隠匿項目だけとそこは僕は弄ってない。

むしろどうやって表示するか知らないし。

なので守護霊及びステータスの隠匿項目は隠し通せる。

隠さないとまずそうな部分だしね。


ところで・・・どうしようか?

クラスメイトは猜疑心で王や周りの兵士達を見てるし。

王は愕然としてる思考停止?

良識ありそうな人達は顔面蒼白。

僕の発言に当たり前だろなんて反応なのも居るが・・・周り見ろ滅茶苦茶白い目で見てるの居るのに気付け。


それを逆手に取るぞ?

残っても嵌められそうで嫌だわ。

常時警戒とか精神的にキツそう。

ツカサは・・・まぁ、一緒に来るかな?

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