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26話 判定前夜

(ウィアン視点)


失敗した、失敗した、失敗した失敗したッ!!!


事前に受けとった情報のステータス一覧項目を見ても性別なんて部分は記載されてない。

召喚した駒共(ガキども)のステータス確認の時しかわからないがその時、その場に居なかった以上知る事は出来ない。

あの方もこの情報を持ってるのか?

いや、それよりもマズイ。



「っ・・・・・!!」



外に兵がいる以上、声に出してしまえば知られてしまう。

口から零れ落ちそうな言葉を口の中でかみ砕くように歯を食いしばる事で声になる事もなく朽ちていく。


王の御前となれば宮廷魔術師も出て来るだろう。

そうなれば自然と私の主が誰であるかがバレてしまう。

その前に私は、ワタシは・・・。



ーーーーーーーーーーー


(ツカサ視点)


事の次第を聞くなりアホな勘違いとまさかのクラスの連中の考えに頭を抱えた。

待ってくれよ・・・。

特に女子、体育・・・あっ、火傷見られたくないからってあいつ女子トイレで着替えてたわ。

幼馴染ばかの現状に頭が痛いわ。

そりゃぁ、まぁ・・・うん。


あいつって中性的だから服装次第で男にも女にも見えるけどさぁ・・・!!!

学校生活でわかるだろ???

体育の時なんて男女別々の時あるだろ???思い出そうぜっ・・・!!!!

あまりにも自然過ぎて気づかなかったのかぁ?



「まっ、あいつの無実は分かってるしなぁ。」



ラノベあるある、陰謀系?

勇者より強いから排除か・・・。

後は死人出すのに意味があるとか?

いろんな展開あるからなぁ。

今まで読んだラノベ展開を考えるがどれか検討もつかない。


まっ、そもそも性別間違えられるなんて展開は俺が読んだのではなかった。

とりあえずシノブの安全を考えると出てくだろうなぁ・・・。

ハメられてるから信用マントル掘り下げるレベルで無くなっただろうし。

むしろ、他の連中も不信感しかねーだろうな。

城を出て行くだろうがそうなるとどうなる?


城を出た所で俺達が頼れるとしたら冒険者ギルドだが・・・。

んー、どうなんだろう?

向こうの心象は・・・ラノベ展開は冒険者と勇者は不仲とかあるしなぁ。



「・・・周りの状況を考えてもなぁ。」



シノブの性別でみーんな不信感を持っちまった。

もしかしてシノブの職業が本当は生産系だとバレたから消したかったとか・・・?

可能性としてはあるんだよなぁ。



「まっ、もしシノブが(ここ)を出てくなら俺もついてくつもりだし。」



多分残ってもシノブの幼馴染って事で対シノブとして利用されそうだし?

そんなもんゴメンだからシノブと出てくに決まってんじゃねーか!!



ーーーーーーーーーーー


(セイヤ視点)



「僕は・・・。」


割り当てられた城の自室のベットに横たわりながら昼間の事を思い出す。



『何さ嘘つき。


お前が一番、僕の無実であると知ってるはずだろ?


よく生徒会の仕事は全部覚えてるつってるんだから・・・。


まぁ、口先だけの嘘つきはその程度だったって話しなだけだけど。』



彼が本当に女子だったら・・・。

それが本当なら僕は冤罪をしいたのか・・・?

感情のままに拳を振り下ろせばベットにボフッと間抜けな音を立てるだけだ。


違うッ!

僕は間違ってないっ・・・!!

そうだ・・・(シノブ)の性別はステータスを見るまで確証はない・・・。

だが、もし本当だったら・・・?


嘘か本当か分からないが、簡単に否定する事ば出来ない。

あの、ズボンの下に隠されていた火傷・・・。

あれは、間違い無く本物だった。

だからこそ、彼の言い分は通る。

でも、それなら先生ご黙ってた理由は?


異世界に召喚されて混乱していた?

単純にそこまで、思いつかなかった?


考えれば考えるほど何が正しいかわからなくなる。

彼の言い分や、団長のいいぶんも納得出来てしまうから・・・。


でも、それは・・・僕が間違ってると言う事になる。

そんな事、()()()()()()()()のにッ!

僕は、常に正義(ただしく)なければいけない!

そうだ・・・そうだよ・・・!

僕は間違っていない・・・ッ!!


僕の・・・僕の判断(せいぎ)は間違ってないのだから・・・。

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